【あなたのバイクはどれ?】バイクのタイヤはエンジンの爆発間隔でグリップする!?
バイクはエンジンの脈動でグリップする? バイクに乗ったことがある方なら分かると思うが、バイクはクルマよりもタイヤのグリップに対して神経質だ。なにしろ、滑ったらコケてしまうというのに、傾けないと曲がれないのだから理不尽な乗り物だ。しかし、だからこそ、テクニックを追求する余地があるというもの。
エンジン特性の違いによるグリップの感じ方
今回、テーマにしたいのは、そのタイヤのグリップを増やす方法について。 コーナーから立ち上がる時、スロットルを開けつつ、ぐっと体重を後輪の方に乗せると、タイヤのグリップをより有効に活用することができる。
もちろん、この時にスロットルを開けすぎるとタイヤは空転して、転倒することになってしまうが、高めのギア(つまり低い回転)で、大きくスロットルを開くと、タイヤに大きな面圧をかけることができ、よりグリップを引き出すことができる。
ここで注目したいのは、エンジンの形式によってグリップを引き出せる可能性が高まるということ。 たとえば、コンベンショナルな直列4気筒より、ドゥカティのような脈動感のあるVツイン(ドゥカティの場合はLツインというが)の方が、パワーがかかる瞬間とそうでない瞬間があるので、滑り出しが穏やかで、よりトルクをグリップに変換しやすいのだ。
最新バイクは爆発間隔で、キャラクターを演出する
最近は4気筒のバイクでもその脈動感によるグリップに注目しているバイクがある。 それが、このヤマハYZF-R1M。クロスプレーンというクランクのピン配置が普通のコンベンショナルな4気筒と違う形式を採っている。
爆発間隔を図にしてみると、上の図のようになる。上段のコンベンショナルな4気筒が完全に等間隔に爆発しているのに対して、4気筒でもクロスプレーンの爆発は不等間隔なことが分かる。この脈動がタイヤのグリップを引き出しやすくしているのだ。
ちなみに、一般的にバイクに使われているエンジン形式を図にするとこのような感じになる。あなたのバイクのエンジンの脈動感はどうだろうか?
- 並列2気筒180°クランク。(フラットツインも同じだが、フィーリングは違う)
- 並列2気筒360°クランク。’60年代のCB72などスポーツ志向の強いモデル
- Lツイン(ドゥカティ)、270°クランクの並列2気筒(ヤマハMT-07など)
- 45°Vツイン(ハーレー)
- 75°Vツイン(KTM RC8)
- 並列3気筒(ヤマハMT-09やMVアグスタF3)
- 並列6気筒(カワサキZ1300)、水平対向6気筒60°位相クランク(ホンダGL1800)
- 90°V型4気筒180°クランク(VFR800F)
- 90°V型4気筒360°クランク(RC30、RC213V-S)
- 90°V型4気筒70°クランク(ドゥカティ・デスモセディチ)
- 65°V型4気筒180°クランク(アプリリアRSV4)
- 75°V型4気筒28°クランク(ホンダVFR1200F)