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令和元年の技術はコレ! 2大電子制御『トラクションコントロール』『IMU』簡単解説

令和元年のバイクトレンドを先取りスペシャル! 走りの質を大きく向上させる2大機能 『トラクションコントロール』『IMU』編。 昭和後期から平成期にかけて、バイクの技術は大きく変わったのだ。当たり前だった『キャブレター』が、今では全モデルともいえる『フューエルインジェクション』化へ。キャブレターについては、2輪専門の技術学校でも、もう授業にないともきいている。その後一気に躍進した大電子制御時代。ある意味、燃料というガソリン以外は急速に電子化が進んでいるのだ。今回は、今となっては250クラス、ミドルクラスでもノーマルで採用となっている技術『トラクションコントロール』と『IMU』を説明しよう。もはやこの2大技術が普通にセットで搭載される時代が目の前にきているのだ。 

今やストリートでも必須“開けて曲がる”が常識に!!『トラクションコントロール』編

レースなら立ち上がりの加速勝負、ワインディングやスポーツ走行でもカーブを最後までシッカリ曲がるにはスロットルを大きく開けてトラクションを活かすことが重要。とはいえ“開けすぎ”て後輪がスピンしたら大変。そんな危険を回避できるのがトラクションコントロールだ。

市販車では’08 年に発売されたドゥカティ1098R が初装備で、欧州車や国産スーパースポーツを中心に装備が拡大。そして最近はネオクラシックやスタンダードなネイキッド系もトラコン装備車が増え、街乗りやツーリングでの安全性も向上した。

最新のネオクラシックモデルにも搭載されている『トラクションコントロール』 路面状況が悪くても不安なく走れる!

ネオクラシックモデルにも、ミドルクラスにも搭載されている『トラクションコントロール』装備の代表モデル

モト・グッツィ V7Ⅲ ミラノ
カワサキ Ninja ZX-6R
ホンダ CB650R

車体姿勢を把握して多くのデバイスに情報を還元!『IMU』編

スーパースポーツを筆頭に、ツアラーやアドベンチャー系もライダーをサポートする各種電子デバイスを搭載。それらを緻密で繊細に制御するために重要なのが“車体の姿勢や状況”を知ること。それを検知するのがIMU(慣性測定装置)だ。

IMU はジャイロセンサーとG(加速度)センサーで構成され、ピッチ/ ロール/ ヨーの回転運動(角速度)や前後/ 上下/ 左右の加速度を検出。この情報をトラコンやコーナリングABS などの制御に活かすのだ。安全面においても、今後はバイクのカテゴリーを問わず必須装備になるだろう。

電子制御サスも連動して作動

電子制御の“セミアクティブサス”は、IMUによって車体の状態(前後のピッチングやバンク角など)をキチンと把握しているから、リアルタイムでサスペンションの減衰力を最適な状態に設定できるのだ

自社開発のIMUを搭載 ヤマハYZF-R1

2010年代初頭、電子デバイスにおいて欧州勢に後れを取っていた国産スーパースポーツだが、’15 年にフルチェンジしたYZF-R1がデバイス満載で反撃。IMUも自社開発してさまざまな制御に活用

小中排気量車にも搭載され始めた!

ホンダ CB250R いまやABSは国際的に標準装備となっているが、CB250R/125RはIMU付きABSを装備。車体の姿勢を検知して、ロックだけでなく後輪の浮き上がりを効果的に抑制している

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