ワークスチームが絶対の信頼を置くドライブチェーン|鈴鹿8耐を戦った銘品【RK JAPAN】
「8時間のスプリントレース」と称される真夏の祭典は、ライダー、コンストラクターの戦いであると共に、各パーツメーカーの威信をかけた戦場でもある。8時間という長丁場。命の危険さえ感じる猛暑。予期せぬトラブル。それらすべてを乗り越えるために生み出された銘品たちをご紹介しよう。
ワークスチームが信頼を置く、勝利のためのマスターピース
ドライブチェーンの進化は、スポーツバイクの進化そのものといって過言ではない。強烈なエンジンパワーを受け止め、そのまま駆動力へ変換するにはドライブチェーンの強度が不可欠だからだ。
とりわけレーシングマシンとなれば200psを優に超えるため、常に強大なトルクを受け止めて回転し続けるドライブチェーンには、とてつもない負荷がかかる。切断があってはならないのは当然だが、摩耗による伸びはパワー低下に直結する。鈴鹿8耐のような長時間レースになるほど、ドライブチェーンの信頼性は重要になってくるのだ。
今年の8耐でも上位チームの多くにドライブチェーンを提供したRKは、1977年のボルドール24時間耐久でホンダの勝利に貢献したが、他チームが3本のノンシールチェーンを使ったのに対し、RKは1本のシールチェーンだけで完走を果たしたのである。
RKチェーンは市販車の純正部品としても多く採用されている。レースで培った優れた開発技術はそのままメーカーの信頼となり、ユーザーメリットとなっているのだ。
大排気量ハイパワーマシン用に開発されたRKチェーンのフラッグシップモデル
XXWシリーズ
サビに非常に強い電着塗装コートをプレートに施し耐久性を向上させた。ED.BLACKはピン・ローラーをゴールド、内外プレートをブラック仕上げとし、ドレスアップ効果にも優れている。
金属部品と同様、グリスを密封するためのシールの耐久性も重要だ。RK独自開発の『XW RING』は封入リップを3重構造としてフリクションロスを低減し路面からのダストやタイヤカスなどの侵入を防ぐ