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アネスト岩田という知られざる巨人【NCXX Racing with RIDERS CLUBの鈴鹿8耐をサポート】

今年の鈴鹿8耐、NCXX Racing with RIDERS CLUBのYZF-R1のカウルに、サポーターの一つとして描かれていた「ANEST IWATA」のロゴ。「アネスト岩田」とは何者なのか? 知られざるガリバー企業の、モータースポーツへの想いを聞いた。

PHOTO/S.MAYUMI TEXT/K.ASAKURA
取材協力/アネスト岩田Candy Art
【アネスト岩田 取締役 常務執行役員 営業本部 本部長 武田克己さん】
1989年入社。長年にわたり設備関連のエンジニアとして設計技術を担当。2022年より現職を務める。Super GT 参戦中のANEST IWATA Racing with Arnage では総監督を務める他、モータースポーツ関連を統括する

アネスト岩田という社名を聞いて、どういった会社かを知ている本誌読者は、どれほど居るだろうか? 

同社は、創業1926年の産業機械メーカーで、主力商品は塗装などに使用されるスプレーガンとコンプレッサー。スプレーガンの国内シェアは1位、世界シェアでも2位。小型コンプレッサーの分野でも国内シェア2位、エアブラシでは世界シェア30%を誇る業界のトップを走る企業である。 

【Super nova LS-400】
アネスト岩田が、持てるスプレーガン技術の粋を集めたフラッグシップモデル。薄膜な完全フラットパターンを実現。流麗なデザインは、世界屈指のデザイン工房ピニンファリーナ社と、イタリアのパヴィア大学と協力し、人間工学と美しさを追求

そんなアネスト岩田が、今年の鈴鹿8時間耐久レースで、NCXX Racing with RIDERS CLUBをサポートした。塗装機材を多く手がけているだけに、バイクと無関係ではないものの、BtoB的な性格の強い業種であり、レース活動がダイレクトにビジネスに繋がるとも考え辛い。

アネスト岩田とは、なぜNCXX Racing with RIDERS CLUBと共に戦うことを決めたのか? 同社でモータースポーツ関連を統括する、武田克己氏に話を聞いた。

「まず、NCXX Racing with RIDERS CLUBさんの、和をもってチーム力で勝つというチームのポリシーに共感を覚えました。弊社の経営理念と近いものを感じたことがきっかけです。社員にバイクやクルマ好きが多いので、原田哲也監督の存在も大きかったですね。世界GPチャンピオンが率いるチームとコラボレーションするとなれば、それだけでモチベーションが上がります。一つのチームを応援することで社員に連帯感も生まれます」 

アネスト岩田では、四輪レースSuperGTのGT300クラスに、自社チームANEST IWATA Racing with Arnageで参戦中。こちらの戦いにも注目だ

また、ビジネスに繋がる発想を得るためでもあったという。

「狙ったのは社員の思考の変化です。弊社でも新規事業の開拓を行なっています。近年は電気自動車の最終組み立てを行うPDI事業をスタートさせました。企業として挑戦を続けなければなりませんし、レースから新しい発想を得たいのです。実際にサーキットには、新鮮なアイデアが転がっています。NCXX Racing with RIDERS CLUBさんのチーム運営からも刺激を受けました。チーム内のコミュニケーションツールにテレグラム(メッセージアプリ)を活用しているところなど、新しいなと感じました」 

鈴鹿8耐では、社員を対象に応援ツアーを開催。ピットを訪問して、チームと交流を深めた

アネスト岩田とNCXX Racing with RIDERS CLUBのコラボレーションは、様々なシナジーを生み出しそうだ。けれど、ビジネスだけの関係性ではない。

「NCXX Racing with RIDERS CLUBさんとのお付き合いで、得た最も大きなものは〝人との繋がり〞だと感じています。これからも、良い関係を続けていきたいですね」

プロが選ぶのには理由がある「 完全に信頼できる道具です」

【Candy Art代表 岩崎雅一さん】
1971年 神奈川県出身。10代で、エアブラシアートに衝撃を受けペインターの道へ。Candy Art設立後は、エアブラシの達人として幅広く活躍。社団法人日本エアーブラシ協会理事、アネスト岩田エアーブラシ専属講師

今回、NCXX Racing with RIDERS CLUBの8耐マシンをペイントさせていただきましたが、実はレースに関わるのは始めてのことで、カスタムペイントとの違いに戸惑いました。その一つがスケジュールの厳しさです。カスタムペイントでも納期はありますが、どちらかといえばお客様の満足度が優先で、納得していただけるまで手をいれることができます。レースの場合はそうはいきません。決勝日は決まっていて待ってはくれせんからね。(笑) 

NCXX Racing with RIDERS CLUBの8耐マシンの場合は、チームから提供されたデザインを元に、デザイナーさんと連絡をとりつつ作業を進めました。一度、塗りあがったカウルが、イメージが合わないとのことで、まるまる塗り直したこともありました。レースまでに、3セットを同じクオリティで塗り上げる必要があったので、なかなか厳しい仕事でした。 

こうした条件の厳しい仕事の時に重要なことのひとつが、道具の信頼性です。アネスト岩田のスプレーガンとエアブラシ、コンプレッサーは、まずタフですしトラブルが起きてもサービス体制が充実していて安心です。なにより、スプレーガンの性能が安定しているのが素晴らしい。同じモデルなら、個体を持ち替えても同じ感覚でペイントすることができます。これほど信頼がおける道具を他に知りません。私は、アネスト岩田に全幅の信頼を寄せています。

2023鈴鹿8耐で、見事NSTクラス優勝を飾ったNCXX Racing with RIDERS CLUBのYZF-R1。スタイルにもこだわり抜いたNCXX Racingと、岩崎さんの技術とセンスが結実して生まれたマシン
岩崎さんが、NCXX Racing with RIDERS CLUB 8耐マシンのペイントで使用した器具の一部。右からスプレーガンのW-101、KIWAMI W-50。エアブラシのHP-TR2。使い込まれたプロの道具だ

性能と信頼性は折り紙付きD.I.Y.にもアネスト岩田

アネスト岩田は、プロユース向けの製品が中心ではあるが、手頃な価格帯のアイテムも用意されている。それが、AIRREXブランドだ。「お客様に身近な製品を」との考えから、D.I.Y.ユース向けに2017年にスタートしたブランドで、アマチュアでも安心して使える安全性を重視している。“弘法筆を選ばず”とはいうが、アマチュアであるほど良い道具を選ぶべきだ。作業効率や仕上がりが見違える。快適なD.I.Y.メンテナンスには、AIRREX製品がおすすめだ。

低騒音コンプレッサー AIRREX ELF FX7401

最高出力0.78Mpa、タンク容量24Lと、インパクトレンチなどのエアツールの使用が可能な性能を持ちながら、騒音値73db(50Hz)の低騒音タイプで、音が気になる家庭での使用にも対応。メンテナンスの手間が少なく、ペイントにも使えるオイルフリータイプ

高コスパのスプレーガン AIRREX KTN580シリーズ

アネスト岩田の業務用スプレーガンの技術を取り入れた、コストパフォーマンス抜群のスプレーガン。厚塗りから仕上げまで、様々な塗料粘度に対応。粒子が均一で、高微細化により美しい仕上げを実現している。パタン調節機能を装備し、楕円~丸にパタンを調節可

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