【寒いシーズンを乗り越えるライディングギアセレクション】KUSHITANI『寒くても攻める心を忘れない』
PHOTO/K.MASUKAWA TEXT/K.ASAKURA 問/クシタニ TEL053-441-2516 https://www.kushitani.co.jp/
寒いからといってノンビリ走っていられない
ウインターウエアというと、とかく注目されるのが防寒性。もちろん、防寒性は重要な要素ではある。だが、いくら暖かくても、走りをスポイルするようなウエアでは満足できない。そんな、どんな季節でもスポーツする心を忘れないライダーに勧めたいのが、クシタニのこの2モデル。アキュートジャケットと、ウインターキマイラジャケットだ。
この2モデルが他と違うのは、スポーツライディングに特化した作り込み。どちらも、ウエアのフィット感と上半身の動かしやすさにこだわっている。もちろん、十分以上の防寒性を確保した上でだ。
細かくキャラクターを分けるとすると、アキュートジャケットは強度を重視した素材を用いた、レーシングスーツにより近い発想で作られているというもの。生地の強度が高い分、柔軟性や伸縮性に欠ける部分があるため、裁断のパターンを工夫し、関節部に伸縮素材を配置するなどして、動きやすさを確保している。
一方のウインターキマイラジャケットは、生地に軽量な素材を採用。着用時の軽さはもちろん、素材の柔軟性も高いので、着用した感覚は実に軽快。布団を着込んでいるかのような、重く動きづらいウインターウエアしか知らないのであれば、一度試してみるべき。冬にバイクで走ることへの意識が変わるだろう。
さて、今回紹介した2モデルは、ブランニューではなく継続モデル。昨年のモデルを知っているなら、カラーが変更されただけと感じるかも。だが、それは間違いだ。
クシタニでは、自社製品のリペアを受け付けている。走り込んでヤレたり、転倒で傷ついたウエアが日々集まっている。そこでは単純にリペアを行うだけでなく、なぜ傷んだのか? が検証され、得られたデータが次の製品にフィードバックされる。もちろん、ユーザーの声も反映されている。仮に見た目に違いがなくとも、今年のウエアは昨年のウエアとは違う。確実に進化しているのだ。
どうだろう? あなたが昨シーズンのクシタニのウインタージャケットを所有していたとしても、今年のモデルに袖を通してみたくなったのではないか? その衝動は正しい。最新のクシタニこそが、常に最良のクシタニなのだから。
寒い季節でも、スポーツライディングしたいライダーに贈るウインタージャケット。腕と胴まわりにアジャスターを多く設け、高速走行時のバタつきを防ぎボディアクションへの追従性を向上。高強度な素材を用いながら、裁断パタンを工夫しライダーの身のこなしを妨げない。表地は防水・透湿機能を持ち、雨にも耐える
スポーツライディングにフォーカスし防寒性と動き易さを高次元で両立
ミッドレイヤーの選択でさまざまな気象条件に対応できる
クシタニのウインターウエアの防寒性は、ミッドレイヤーのに依存する部分が大きい。ミッドレイヤーは想定する気温が異なる数タイプをラインナップしており、ミッドレイヤーを換えることで、一着で季節をまたぐような長期間使用が可能になる。使用者の好みで防寒性をチューニングできるのだ。
中綿に、高品質なホワイトグースダウンを90%使用。軽い着心地のダウンジャケットで、ミッドレイヤーとしてだけではなく、アウターとしても使える。ダウン気室の仕切りを、生地の織で形成。ダウン抜けを防ぐ
着心地の軽さに驚くカジュアルなウインターウエア
表地に軽量で柔軟な杢調リップストップ生地を採用。仮にアクシデントで破れたとしても、傷口がほつれにくく、走行中の安全性を確保する。気楽にカジュアルに、冬場のバイクを楽しみたいライダーにベストマッチ