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【KAWASAKI Z900RS<モトコルセ>】ライダーの心理をくすぐるSTMの乾式クラッチ

Z900RS用乾式スリッパークラッチコンバージョンキットがついに完成。イタリアのSTM社から届いたばかりの製品を、中野真矢さんが体感した。

中野真矢
2001~2008年にヤマハ、カワサキ、ホンダのマシンでMotoGPに参戦し、カワサキ時代の2006年ダッチTTで自己最高の2位。現在は二輪メディアやイベントなど多方面で活躍。
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA
問/モトコルセ TEL046-220-1611 https://www.motocorse.jp/

好きだから、こだわりたい

カワサキZ900RS用のSTM製ドライスリッパークラッチコンバージョンキットに、中野真矢さんがいち早く試乗する機会を得た。

「結論から言うと、想像よりも自然なフィーリングで乗れました。ノーマルの湿式クラッチから乾式に換装するというのは、けっこう大がかりなカスタム。これまで、乾式だと発進がしづらいとか、ジャダーが発生しやすいなどのネガティブな印象もあり、そこに着目しながらまずはゆっくりコースインしたのですが、なんの違和感もなくスタートできました。レバーの操作荷重はノーマルと比べてそれほど変わらず、気にならないレベル。プレートもSTM製なのでハイグレードで、これに合わせてスプリングのレートが絶妙に調整されているためだと思われます」

第一印象について、このように語った中野さん。さらに、乾式化によるメリットをこのように解説する。

「利点はキレの良さ。Z900RSにはクイックシフターが搭載されておらず、シフトチェンジでは基本的にクラッチレバーを操作しますが、特にシフトダウンにおいて、乾式のメリットを感じやすいです。スパッと切れてつながり、すぐエンブレを効かせられるので、メリハリある走りが堪能できます」

そしてもうひとつ、このキットに換装する魅力は、世界のトップレースでも絶大な支持を集めるSTMのスリッパークラッチ機能を手に入れられるところにある。

「コーナーの進入でレバーを完全に離したときに、ノーマルだとどうしてもリアを持っていかれる感覚があるのですが、スリッパークラッチの程よい逃がしにより、これが皆無。狙ったラインにスッと入れます」

今回キットが装着されていたのはコンプリート仕様のZ900RS Cで、「車体の完成度はかなり高め」と中野さん。これにSTMの乾式スリッパークラッチが加わることで、「よりレーサーに近い操縦感覚が楽しめます」と太鼓判を押す。

そして最後に、こうまとめた。

「このルックスと乾式ならではの音は、それだけでも魅力。さらに、走りのレベルも上げられます。まさにこだわりの結晶と言えるでしょう。ひとつだけアドバイスするなら、発進で気を遣う必要はありませんが、ノーマルとはスポーツライディング時の感覚が少し違うので、装着直後は周回を重ねてそのフィーリングを掴んでください。その先は、攻めれば攻めるほど、このクラッチの良さを理解できると思います」

【STM乾式スリッパークラッチ コンバージョンキット KTT-2900 KAWASAKI Z900RS用】63万8000(カラーオーダー/70万1800)円 カラーオーダーオプション :シ ルバー/ブラック/ゴールド/レッド/チタン/ハード黒(濃灰色)
【STM乾式スリッパークラッチ コンバージョンキット KTT-2900 KAWASAKI Z900RS用】63万8000(カラーオーダー/70万1800)円 カラーオーダーオプション :シ ルバー/ブラック/ゴールド/レッド/チタン/ハード黒(濃灰色)
リアショックは車高調整も可能なオーリンズ製
リアショックは車高調整も可能なオーリンズ製
BST製の前後カーボンホイールを履く
BST製の前後カーボンホイールを履く
美しく機能的なステップキットもモトコルセ製
フロントまわりはハイグレードなオーリンズ製フォーク、ブレンボ製ブレーキキャリパー、モトコルセ製のトリプルクランプやサポート、アルト製ブレーキディスクでまとめる

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