これから試したい! 読者に刺さったGPライダーの極意 ベスト10:7~10
本誌で掲載された数々のライテク記事の中から、特に「分かりやすかった」「すぐに効果が実感できた」というテクニックを、RIDERS CLUB読者に選んでいただき、オンラインで投票を実施した。各記事で講師を務めてくれたのは、言わずと知れた元世界GPライダーの3名。彼らの教えは共通する部分が多いが、表現が微妙に異なる場合もあり、どのライダーの言葉が“刺さる”かは、人それぞれだ。今回の特集では、そのテクニックが掲載されたバックナンバーも案内している。ぜひ、過去のRIDERS CLUBを読み返し、ライダーによる表現の違いなども楽しんでもらいたい。
PHOTO/H.ORIHARA, S.MAYUMI
TEXT/T.TAMIYA, G.TAKAHASHI
technique_10/リアブレーキを使って後輪荷重を作る
→姿勢の安定化やトラクションにも有効!
- 読者のココに刺さった!
- コーナーでリアサスの踏ん張りが感じられた(koikoiさん)
MotoGPなどの影響もあり、昨今はリアブレーキの重要性や積極的な活用が、スポーツライテクで取り上げられる機会が増えた。
ただし原田さんは、「リアブレーキの制動力はフロントブレーキよりも圧倒的に劣るので、減速ではフロントが最大の効力を発揮できる技術を習得するのが先決」と話す。
その一方で、「スポーツライディングでは、リアブレーキを車体姿勢の変化や維持、サスの動きの安定化、後輪への荷重のために使うことがあり、これを使いこなせるようになると、走りのレベルはグッと上がります」とのこと。基本的なサーキットライディングの操縦をマスターしたら、次のステップとしてぜひチャレンジを!
- このライテクの掲載号
- ’23年1月号 No.585 リアブレーキで上手くなる
technique_9/直線ではアゴをタンクに近づけるように伏せる
→コンパクトになり車体との一体感が増す
- 読者のココに刺さった!
- なんとなく伏せていただけだったが、明確なフォームが分かりやすくなった(てけてけさん)
ライパなどのサーキット走行会は、レースとは違って速さを競う場ではないが、「それでもストレートで伏せることは、バイクとの一体感が高まり安心につながるという点でも絶対に必要」と中野さん。
また、「直線区間でしっかり加速できると、減速も必要になるため、タイヤが温まって本来の性能を発揮しやすい。前後サスも動くようになるのでピッチングが生まれ、結果的に走りのリズムが良くなるはず」と話す。伏せるときのフォームは下の解説を参考に。
- このライテクの掲載号
- ’23年4月号 No.588 初サーキット攻略講座
- ’23年3月号 No.587 スーパースポーツ克服術
technique_8/ネイキッドは積極的に身体を大きく動かして操作
→マシンの運動性を引き出せる
- 読者のココに刺さった!
- 大きくアクションすると車体の運動性能をより発揮できるように感じました。特にコーナーでは旋回性が高くなりました(コッコアポさん)
サーキットでネイキッドが優れている点のひとつを、中野さんは「大半のネイキッドはスーパースポーツと比べてアップライトなので、結果的に視野を広く保て、ラインを探るときにも余裕が持てます」と挙げる。
ただし、「ネイキッドは快適性も考慮したポジションになっている車種も多く、何も考えずに操ると緩慢な走りになりがち。ネイキッドだからこそ適正なフォームを意識して、積極的にマシンを操りましょう」とアドバイスする。
- このライテクの掲載号
- ’23年6月号 No.590 ネイキッドでスポーツする
technique_7/ステップはつま先で踏むのが基本
→バイクの上で素早く動ける
- 読者のココに刺さった!
- いままで漫然と乗っていましたが、つま先乗りを意識すると車体を軽く操れる気がします(ポイントさん)
ツーリングにおけるバイクのステップは、“フットレスト”とも言われるように、足を置くことで快適に乗るためのアイテムでもある。対してスポーツライディングのステップは、バイクをアグレッシブに操縦するためのツール。
だからこそ、ライダーが意図的に力を加えたり踏ん張ったり、ステップの上で素早く移動できるように、母趾球あたりのつま先側でペグを踏むのが基本となる。リアブレーキ操作やシフトチェンジをするときは、“踏み替え”で対処する。
- このライテクの掲載号
- ’22年12月号 No.584 “逆算”のライテク
- ’23年3月号 No.587 スーパースポーツ克服術
- ’23年8月号 No.592 アクティブステップワーク
- ’23年12月号 No.596 スポーツライテクFAQ