【DIRTSPORTS】K-cross監修 オフ車セットアップ&メンテクリニック 〜操作系パーツポジションを考察〜【メンテナンス】
今回はライディングに密接して重要な割に、見過ごされがちなアクセルやクラッチのポジション、調整などについて解説してもらおう!
PHOTO&TEXT/DIRTSPORTS
アクセルの遊びを確認
オフロードバイクにはクラッチやブレーキレバー、ペダルの位置調整用のアジャスト機能が付いているが、これをしっかり使いこなしている人は意外と少ない。また日頃のメンテナンスで、これらの操作性を維持するためにも一度見直してみよう。
まずスロットルに関しては適切な遊びがあることが前提となる。転倒などによりハンドルエンドとグリップが密着して重くなることもあるし、中が荒れていたり砂や泥が入り込んでいると重くなってしまう。前提としてはスロットルケーブルやクラッチケーブルは、快適に操作したいのであれば新品に交換することをオススメする。
また加藤店長が気をつけてほしいというのは「ハンドルバーを押したり引いたりした時に、アクセルが軽く回るかどうかを確かめてほしい」ということ。よくありがちなのは、ハンドルに全く負荷をかけない状態でスロットルの開け閉めをして操作性を確認するシーンが見受けられるが、実際のライディングでは押したり引いたりするわけで、この状態で確かめなければわからないということだ。
ワイヤーの注油、または新品への交換。スロットルパイプの清掃やハンドルバーの段つき摩耗が進行しているようなら、バー自体の交換も必要だ。まずは快適な操作ができるようにしてみよう。
スロットルはハンドルを押したり引いて確かめよう!
ダメな例
良い例
引きながら回す
押しながら回す
握り方の癖がわかるグリップ
レバーと指は近い方がいい
ブレーキレバーの位置に関しては手の小さい人や力が弱い女性もいるので、人差し指1本で操作というわけにはいかず、中指、薬指、小指を全て使わなくてはいけない人もいるだろう。ただ全体的に言えるのは指から近い方がいいということ。近くから握り始めることができればコントロールしやすく、グッと握り込んでも残りの指を挟まなくても効くポジションがベスト。
レバーの根元での操作はコントロールしやすく、反対に軽い操作感で楽をしたいなら外側を使おう。ただこの場合遊びを確保する分だけ、初期の入力調整がしづらく、操作に時間がかかるデメリットもある。いずれにしても近くからコントローラブルに操作できる位置を決めたい。