1. HOME
  2. バイク
  3. 【R/Cテスターが2024のベストバイクを選出_R/C OF THE TEAR】原田哲也|3年連続選出になるけど、2位にはおなじみの…。

【R/Cテスターが2024のベストバイクを選出_R/C OF THE TEAR】原田哲也|3年連続選出になるけど、2位にはおなじみの…。

本誌では毎年多くの新型と従来モデルを、サーキットや公道で走らせている。その中から、「2024年に乗って印象に残ったバイク」を挙げるのがこの企画。今回は本誌でもおなじみの原田哲也さんのベストセレクションです。

3年連続選出になるけど2位にはアレを……

もちろん今年も、忖度や配慮は一切ナシ。というわけで3年連続でストリートトリプル765RSを1位に……と言いたいところですが、さすがに今回は新型パニガーレV4Sを無視するわけにはいきません。

 一番驚いたのは、新旧で大きく異なる乗り味。旧型はフレームもサスもカタくて手強いイメージがあったのですが、新型は角が取れたマイルドなフィーリングです。低速からの開けやすさは抜群で、僕のようにクルッと向きを変える走りとの相性はとくに良好で、安心感があります。

 単純な乗りやすさだけなら、BMW・S1000RRのほうが上に感じましたが、パニガーレV4Sには新しい電子制御が多数導入されており、ファンライド層がライパなどで少しずつ乗り込んでいったときに、これがヘルプしてくれるはず。プロライダーの操縦を体感でき、安心感を得ながらサーキットライディングをエンジョイできる、とても魅力的なバイクだと思います。

 第2位は、「毎年同じでツマラナイ!」なんて言われるかもしれませんが、ストリートトリプル765RS。やっぱり、いいバイクはいいんですよ。3気筒エンジンの気持ちよさ、電子制御ナシでも扱えるちょうどいいパワー感、そしてそんなエンジンと車体の良好なバランス。前号の企画であらためて乗りましたが、めっちゃ楽しかったです。

 パニガーレとかだと、僕らのレベルでも乗らされている感があるのですが、765RSは操っているという感覚があり、それも面白さにつながっています。リッタースーパースポーツのように性能競争が激しいクラスではなく、なおかつライバルがほぼいないということも、色褪せない要因になっていると思います。

 唯一の不満は、セパハン&フルカウル仕様がないこと。ぜひ、かつての限定版ではなく通常ラインアップとして、デイトナ765を‼

 第3位は悩んだ末、CBR1000RR-Rとしました。先代までは、エンジンがピーキーでギア比がロングでライポジがキツくて曲がらない……というイメージ。ところが新型はよく曲がり、とても気持ちよくスポーツできました。

 さて、僕自身の’24年はありがたいことにとても忙しく、仕事以外のツーリングにはあまり行けませんでした。’25年はより多忙になりそうですが、なんとかプライベートのツーリングも行きたい!

1st:DUCATI PANIGALE V4 S|トラクションをライダーが感じやす
開けやすい!!

旧型は車体が起きようとしがちなのですが、新型は進入で寝かせやすく、全体的にナチュラル。

新しくなったスイングアームや剛性が落とされたフロントフレーム、高度化された電子制御の恩恵が大きいと思うのですが、ボトムスピード以降のトラクションが分かりやすく、結果としてスロットルを開けていけます。

リアブレーキの自動制御は、ライパを開催している袖ケ浦のホームストレートのような、ギャップがある場所でのブレーキングでも効果的。とにかく安心して楽しめるバイクです。

エンジン:水冷4ストロークV型4気筒DOHC4バルブ 総排気量:1103cc 最高出力:216ps/13500rpm 最大トルク:12.3kgf・m/11250rpm ホイールベース:1485mm シート高:850mm 車両重量:191kg 燃料タンク容量:17L 価格:414万1000円
エンジン:水冷4ストロークV型4気筒DOHC4バルブ 総排気量:1103cc 最高出力:216ps/13500rpm 最大トルク:12.3kgf・m/11250rpm ホイールベース:1485mm シート高:850mm 車両重量:191kg 燃料タンク容量:17L 価格:414万1000円

2nd:TRIUMPH STREET TRIPLE 765 RS|“ちょうどいい”の極みで操る楽しさがいっぱい

アルミ製フレームに搭載された直列3気筒エンジンは、僕らにはちょっと物足りないくらいの性能ですが、そうは言っても300km/hを超えるMoto2マシン用のベースエンジンですから、ポテンシャルは十分。

そして“使い切れる”というところが、楽しさにつながります。バーハンドルですが、乗るとサーキット走行もバッチリ。車体は軽く、ハンドリングは軽快で、ツーリングがメインでサーキットも時々走るような人には本当に最適!!

エンジン:水冷4ストローク直列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:765cc 最高出力:130ps/12000rpm最大トルク:80Nm/9500rpm ホイールベース:1399mm シート高:836mm  車両重量:188kg 燃料タンク容量:15L 価格:152万5000円
エンジン:水冷4ストローク直列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:765cc 最高出力:130ps/12000rpm最大トルク:80Nm/9500rpm ホイールベース:1399mm シート高:836mm  車両重量:188kg 燃料タンク容量:15L 価格:152万5000円

3rd:HONDA CBR1000RR-R FIREBLADE SP|乗りづらさに身構えていたらいい意味で裏切られました

2024年型で仕様変更。パワーユニットとフレーム、外装類や電子制御などが広範囲に見直されました。この新型は、ヤマハに近いハンドリング。

ブレーキングからの進入で素直に寝てくれて、一次旋回でよく曲がります。ギアレシオを含め、エンジンはとても乗りやすくなっていて、スロットルを開けやすく、結果的に立ち上がりでトラクションをうまく引き出して二次旋回にもつなげられます。一般ライダーが、より楽しめる方向に進化していました。

エンジン:水冷4ストロークDOHC直列4気筒4バルブ 総排気量:999cc 最高出力:218ps/14000rpm最大トルク:11.5kgf・m/12000rpm ホイールベース:1455mm シート高:830mm 車両重量:201kg 燃料タンク容量:16L 価格:284万9000円
エンジン:水冷4ストロークDOHC直列4気筒4バルブ 総排気量:999cc 最高出力:218ps/14000rpm最大トルク:11.5kgf・m/12000rpm ホイールベース:1455mm シート高:830mm 車両重量:201kg 燃料タンク容量:16L 価格:284万9000円

関連記事