100年を超える歴史を持つイタリアの老舗ドライブチェーン
世界のレースシーンで活躍
昨年で創業100周年。モーターサイクル用チェーンを手がけるようになってから数えても80年。現在でも完全イタリア生産にこだわり続ける老舗ドライブチェーンメーカーがレジーナである。
MotoGP（ロードレース世界選手権）やWSB（スーパーバイク世界選手権）のファンなら、「〇」が3つ連なったデザインの中に「REGINA CHAIN」のロゴが収められたステッカーに、見覚えがあるに違いない。レジーナは長い歴史を誇るだけでなく、世界のレースシーンにおいて精力的なサポート活動を続けていて、輝かしい戦績を残してきた。そしてこれまで少なくとも345回、さまざまな二輪レースのカテゴリーで世界チャンピオンを獲得したマシンに装着されていた実績を持つ。
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マイク・ヘイルウッドが駆った78年のTTレーサーにもREGINAが使われていた[/caption]
もちろん、これらのレース活動において培われたデータや技術は製品開発に活用。独自のZ-RINGやクロームメッキピン、シェイプドブッシュなどの独自技術を次々に生みだしながら、世界のリーディングカンパニーに君臨している。
市販製品は、オンロード系だけでもスポーツ用とツアラー用と小排気量帯向けにカテゴライズされた豊富なラインアップ。加えて、公道走行も視野に入れたオフロード用や、レースタイプ（オン／モトクロス／トライアル）もある。さすが、老舗ブランドだ！
先進のZ-RINGによって高い耐久性を実現
ピンとブッシュの間に封入されたグリスを保持してピンの摩耗を抑止する役割を担うシールリングには、2003年から新世代の Z-RING を 採 用。 以 前 のZ-RINGやX-RINGと比較して、耐久性などが向上されている。組み立ての圧力で変形したZ-RINGがスプリング効果を生み、グリスの密閉性を高める。外プレートに面する円錐状のセクションが耐シール性と低フリクションを両立している。
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Z-RINGを採用したシールタイプだけでなく、オフロード系などに最適なノンシール仕様もラインアップ[/caption]
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こちらはレジーナ社が公表している、ZRシリーズと競合他社の同グレード 製品による耐久テストの結果をグラフ化した物。初期伸びの少なさと、走行 距離が増えてからの耐久性で、とくにアドバンテージがあることが分かる[/caption]
一般的なカシメ方法も採用し整備性がグンと高まった
かつてレジーナが提案して、いくつかのメーカーが採用していた伝統的なカシメ方法を長らく守ってきたが、近年は一般的な凹タイプも用意。製品パッケージには両タイプのリンクが同梱されている
世界最高峰のレーサーの走りを支え続けている
ドゥカティやアプリリア、BMWやKTMなど、ヨーロッパメーカーを中心にこれまで非常に多くのメーカーに純正採用されてきたレジーナ。その一方で、レースシーンにおけるサポート活動にも積極的で、世界選手権ではMotoGPとモトクロスとトライアルの主要3カテゴリーすべてで活動を継続し、スーパーバイク世界選手権やマン島T.T.の有力チームも支えてきた。スイングアームに貼られたロゴステッカーに見覚えがあるライダーは少なくないだろう。
高品質で信頼性に優れるカシメ工具もリリース
ドライブチェーンを交換する際に必要となるカシメ工具やカッターなどのツールも、オリジナル製品として販売。ショップやメカニックからの信頼も厚い。
車種に合わせたラインナップを展開
（写真左）
