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先進の電子デバイスを搭載しついに発売!! 注目のミドルクラス『アプリリアRS660』

先進の電子デバイスでミドルクラスの常識を変えた! Aprilia RS660 1000ccクラスに対し、装備面で劣っていたミドルクラスにハイエンドモデル並みの電子デバイスを盛り込んだRS660 5月からの出荷開始を前に、元MotoGPライダーの中野真矢さんによるファーストタッチでのインプレッションをお届けしよう [caption id="attachment_702657" align="alignnone" width="900"] 最高出力は“100hpで十分”と割り切る一方で、軽量化により運動性能を高め、フラッグシップのRSV4 1100と同じ電子制御を投入![/caption]

一見スパルタンだが コンパクトでフレンドリー Aprilia RS660

最高出力100hpという適度なパワーと、装備重量183kgの軽量な車体に、最新リッタースーパースポーツと同等のハイレベルな電子制御システムを組み合わせる。これまでありそうでなかった新たなコンセプトで設計されているのが、アプリリアが21年モデルとして世に送り出したRS660だ。 「跨がった瞬間、想像していたよりシートが高くて意外でしたが、かといってシートに対してハンドル位置がそれほど低いわけではないので、前傾は厳しくないです。動きだしてまず感じるのは、取り回しの軽快さ。実際の車重も軽いですし、ライダーが高い位置にいることで振り回しやすいことも影響しているのかもしれません。とにかく、非常にコンパクトなバイクに感じます」 元モトGPライダーの中野真矢さんは、RS660に好感触を得ながらピットへ戻ってきた。この日は寒いウェットコンディション。まずは、もっともエンジンキャラクターがマイルドで各種電子制御の介入度が高い、公道走行を想定した「コミュート」を選択しての走行となった。 「雨だったので、もっと恐怖感があるかと思いましたが、乗りやすさに助けられ、意外なほど普通に走れます。ウェットコンディションなので、5000rpmくらいまで落ちるときもありましたが、どの回転域からでもスロットルを開ければついてきて、とにかくフラットに伸びる印象。かなり扱いやすいです。おいしいのは1万1000rpmまで(レッドゾーンは1万1500rpmから)。使い切れるフィーリングがあり、雨でも楽しく操れます」 スパルタンなスーパースポーツという想像を抱きながらコースインした、という中野さんだったが、雨の中を自在に走って戻ってきたとき、その評価は少し違っていた。 「これ、いい立ち位置にいます!」 [caption id="attachment_702652" align="alignnone" width="900"] RSV4 1100に使われるV4エンジンの前バンクをベースに設計された659㏄水冷並列2気筒。MotoGPマシンの上限と同じφ81mmのボアで、ストロークはRSV4よりやや長めの63.93mm。4000rpmで最大トルクの80%を発揮する[/caption] [caption id="attachment_702655" align="alignnone" width="900"] ライディングモードはロード向きの「コミュート/ダイナミック/インディビジュアル」、トラック向きの「チャレンジ/タイムアタック」が用意される。このうちインディビジュアルとタイムアタックは、ユーザーによる任意設定用[/caption] [caption id="attachment_702651" align="alignnone" width="900"] ロードとトラックの変更や各電子制御の設定変更などは、左側の4方向スイッチで行う。クルーズコントロールも標準装備。その操作スイッチは、トラックモード時にはトラコン調整用になる[/caption] [caption id="attachment_702656" align="alignnone" width="900"] トラックのモード選択時はラップタイマーが使える[/caption] [caption id="attachment_702654" align="alignnone" width="900"] ロードのモード時は速度と回転数とギア段数を大きく表示[/caption]

モードで変わるキャラクターを 存分に体感しやすい適度なパワー Aprilia RS660

マシンが持つ素性の良さが光り、エンジンの出力特性が巧みに調整されていることから、「コミュートモードで走っている限り、それほど電子制御に頼りたいという気持ちにはなりません」と言う中野さん。ただし、モードを変更することで、その印象はがらりと変わる。 「コミュートよりもスポーティなダイナミックモード(公道向き)に切り替えたところ、全体的にパワー感がボリュームアップ。9000rpmあたりからの盛り上がりも増します。さらに、サーキット向きとなるチャレンジモードに切り替えると、よりアグレッシブな性格にチェンジします。パワー特性だけでなくエンジンブレーキ制御も連動して切り替わり、コミュートではコーナー進入でかなりエンブレが効いていたのが、チャレンジだとだいぶ少なくなり、サーキットのコーナーアプローチでエンブレに引っ張られることがなくなります。ウェット路面でも、サーキットならダイナミックのほうが走りのリズムを掴みやすいですし、ペースが上がってきたらチャレンジのほうが楽しく走れそうです」 気になる電子制御の介入だが、濡れた路面でややペースが上がった状況でも、「顕著に介入しているという感覚はほとんどありません」とのこと。「ドライ路面でペースアップしたときにどうなるか、もう少しテストしたいところですが、制御は秀逸」と中野さんは高評価。 また、RS660にはアップ/ダウン対応のクイックシフターも搭載されているが、「スムーズなタッチでストレ スなし」とのことだ。 「このRS660は、とくに今回の筑波サーキット・コース1000みたいにあまり大きくないサーキットでは、かなり楽しめるはず。ドライで乗れないのが本当に残念」と、最後まで悔しがっていた中野さん。それでも、RS660が持つ魅力の片鱗に触れ、このように提言する。 「ボタンひとつでキャラクターが変わるスーパースポーツはすでにありますが、ほとんどがリッタークラス。電子制御の設定が大きく切り替わっても、200hpのマシンでその差を体感するような走りをするのは、一般ライダーには難しいかもしれません。でも100hpで車体も軽いRS660なら、そもそもマシンの性能をだいぶ引き出しながら走れると思うので、サーキットどころか公道でも、設定による走りの違いを恐怖心なく体感できると思います。コミュートモードでも、パワーが不自然に間引かれている感じがないので、ツーリングもきっと快適。公道からサーキットまで、いろんなシーンで楽しめそうです。任意に電子制御の設定をカスタムできるモードもあるので、いろいろ試しながら自分に合う電子制御設定を見つけるのも、かなり楽しいと思います!」

Aprilia RS660 Details

[caption id="attachment_702638" align="alignnone" width="900"] カウリングは空力を考慮したデザイン。フロントサイドはウイングレットとしての機能も与えられたダブルフェアリングで、 高速走行時の安定性だけでなくライダーの快適性も高める[/caption] [caption id="attachment_702653" align="alignnone" width="900"] スイッチ操作により、DRL(デイタイムランニングライト)のみでも走行可能。この状態で周囲が暗くなると、自動でヘッドライトロービーム(左右2灯)が点灯する。フロントウインカーはヘッドライト下部に一体化。コーナリングライトも搭載する[/caption] [caption id="attachment_702645" align="alignnone" width="900"] 前後サスペンションは、プリロードと伸び側減衰力のみ調整可能。リアサスは、アルミ製のフレームと左右非対称スイングアームに、リンクレスでマウントされている[/caption] [caption id="attachment_702647" align="alignnone" width="900"] ヒールガードが無いに等しい、非常にユニークなステップデザインを採用。エキゾーストシステムは集合タイプだが、左右非対称デザインの排気口を車体下に備えたショートタイプで、マスの集中化に貢献[/caption] [caption id="attachment_702641" align="alignnone" width="900"] エイペックスブラック[/caption] [caption id="attachment_702642" align="alignnone" width="900"] アシッドゴールド[/caption] [caption id="attachment_702643" align="alignnone" width="900"] ラバレッド[/caption] RS660先行予約キャンペーン実施中! 全国のアプリリア正規販売店でRS660を予約すると、先着で100名様に、同モデルとKUSHITANIがコラボレーションしたオリジナルのレザーキーホルダーをプレゼント! このチャンスを見逃すな!    ]]>

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