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サーキットデビュー応援ガイド|その1:準備編

スポーツをするには、内容に見合ったプレイグラウンドが必要だからスポーツライディングするにはサーキットが最適なのだ! 未経験のライダーにとってはハードルが高く感じるのも事実だがサーキットは特別な場所ではなく、すべてのライダーに開かれている場所だ。今年こそサーキットデビューを果たし、新しい走りの喜びを体感しよう!

バイクの楽しみ方は人それぞれ。ツーリングで美味しいものを食べるに行ったっていいし、近所を散策したっていい。しかし、バイクにはもうひとつ「スポーツ」という側面がある。

スロットルを大きく開けてエンジン性能を引き出し、時速200㎞/hの非日常味わったり、コーナーで深くバンクさせてヒザを擦ったり……と、スポーツライディングに興味を持ち始めると、公道では決して実践できない領域がすぐに訪れる。現代の高性能なスポーツバイクならなおさらで、無理してワインディングを飛ばすなんて、犯罪とも言える暴挙である。もっともっとバイクを楽しみたいなら、サーキットに行くのが最良の選択であると、本誌はこれまでも強く訴えてきた。

とは言え、未経験の人からは「レースをするわけでもないのにサーキット?」「速い人がたくさんいて怖そう」「自分が走ると邪魔になるのでは?」という声がよく挙がる。結論から言えばそれらは全部“否”だ。

レースならいざ知らず、走行会などでは人より速く走る必要はない。自分のペースで、自分のベストに挑戦すればいい。周回を重ね、同じコーナーで何度も反復練習することで、最初は出来なかったことが次第に出来るようになる。そのプロセスはきっとバイクの楽しさをさらに奥深い物にしてれるはずだ。 スポーツライディングに少しでも興味が湧いたなら、この特集を読んで、サーキットデビューして欲しい。

サーキット走行に
最低限必要なギアって何?

サーキット走行をする上で必要なアイテムは何か。速いマシン? 否! 何よりも大切なのは安全のための装備。万が一の際に身体を守ってくれる、ライディングギアこそが最重要アイテムなのだ!

スポーツライディングの観点から考えれば、サーキットは一般公道より安全性が高いのは事実。だが、絶対的な安全が担保されているわけではないし、ライダーがミスをすれば転倒することもある。その時に頼れるのはライディングギアしかない。

サーキットをより深く、より安心感を持って楽しむためには、まずは信頼できるブランドから、プロテクション性能の高いギアを選ぶことが重要なのだ。

レザースーツ

レザースーツの規定は、走行会によって異なる。2ピース不可の場合もあるので、主催者に確認しておこう。レース対応のMFJ公認品なら間違いはない

フルフェイスヘルメット

ヘルメットはフルフェイスタイプの使用が大前提。併せてヘルメットリムーバーを使用すると、万が一の時に脱着が容易だし、汗を吸ってくれるので快適だ

グローブ

プロテクターを備え、手首までカバーするレーシングタイプのグローブが望ましい。強度の面で優れているのは、やっぱり革製品。薄いメッシュ生地は避けよう

ブーツ

ブーツはロングタイプが基本。プロテクション性能の問題で、ショートブーツやライディングシューズでは、サーキット走行が認められない場合もある

インナースーツ

インナースーツはぜひ着用したい。レザースーツとの摩擦を防ぐので動きやすく、転倒時のダメージ軽減も見込める。最近はコンプレッションタイプが人気

プロテクター

脊椎を守るバックプロテクターと、胸部への衝撃を緩和するチェストプロテクターも装備しておきたい。CE規格をクリアした製品を選ぶのがオススメだ

Check!

人気上昇中のエアバッグは
主に2タイプがある

使用者が増えているエアバッグ。独立作動タイプは、加速度センサーを内蔵し単体で機能するが、使用前に充電が必要で高価。リーズナブルなワイヤースイッチタイプは、バイクへのワイヤーの取り付けが必要だ

独立作動タイプ
ワイヤースイッチタイプ

Check!

レンタルという手もあるぞ!

ギアを一式揃えるとなると結構な費用がかかる。サーキトデビューの壁となる部分だ。中でも高価なのがレザースーツだが、クシタニやダイネーゼではレンタルプランが用意されているので、是非試してみよう

サーキットデビューには
「走行会」がオススメ!

「サーキットを走ってみたいけど、何をどう始めたらいいかが分からない……」という未経験者にぜひともオススメしたいのが、サーキット走行会だ。

サーキット主催のスポーツ走行枠を走るにはサーキットライセンスの取得が必要。これは、各サーキットが発行する走行許可証であり、一部のミニサーキットを除けばライセンス講習を受講した上で、入会金や年会費を支払って取得する。費用はサーキットによってまちまちだが、年間数万円かかる場合が多い。また、実際にサーキットを走る時には、別途走行料金が必要となる。

走行会は、そうした面倒な手続きなしでサーキット走行を楽しめるイベントで、本誌主催のライディングパーティもこれにあたる。費用には保険料などが含まれているケースが多く、気軽に参加しやすい。フリー走行中心のもの、スクール形式のものなど、走行会にも様々なスタイルがあるので、自分に合った走行会を探して参加してみるといい。

保険に加入している
走行会を選ぶと安心

サーキット走行会の参加費用には、 なんらかの保険が組み込まれているのが一般的。万が一の時も、医療費をサポートしてくれる。保険の内容は走行会によって異なるので、気になる人は事前に問い合わせよう

多くの場合、ナンバー付きの
バイクで走れるのだ!

サーキットを走るからといって、専用のバイクを用意する必要はない。普段乗っている街乗りバイクで楽しめるのが走行会だ。ただし、レース参加者向けの練習会的な走行会もあるので、参加資格は要確認

運転免許さえあれば
参加できる走行会は多い

参加車両に該当する二輪免許を取得していれば走行可能であることが多い。走行会でサーキットにハマったら、改めてサーキットライセンスを取得してステップアップ。スポーツ走行枠を走ってみるのもいい

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