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カワサキがNinja ZX-4RR&エリミネーターの実車を国内披露! エリミネーターは4月25日発売!

Ninja ZX-4RR­ 欧州仕様は77ps(ラムエア加圧時80ps)を発揮!

2023年2月1日に欧州と北米で先行発表された、カワサキ新型ミドルスーパースポーツのNinja ZX-4Rシリーズ。このうち最上級版となるNinja ZX-4RRが、3/17(金)~3/19(日)開催の第39回大阪モーターサイクルショー2023および3/24(金)~3/26(日)開催の第50回東京モーターサイクルショーで公開された。

カワサキはこのシリーズについて、「2023年秋に向けて国内導入準備中」と公表しており、燃料タンクにはすでに日本語ラベルが貼られた状態での登場だ!

シャープなカウリングデザインはニンジャZX-25R SEを踏襲。カワサキファクトリーチームのレプリカグラフィックは左右非対称で、右側には「RR」の文字も大きく配されている
シャープなカウリングデザインはNinja ZX-25R SEを踏襲。カワサキファクトリーチームのレプリカグラフィックは左右非対称で、右側には「RR」の文字も大きく配されている

Ninja ZX-25R用をベースとする鋼管トレリスフレームに搭載される399cc水冷並列4気筒エンジンは、欧州仕様の場合で最高出力77psを発揮。ラムエア加圧時は80psに到達する。

現在、日本は欧州主要地域と環境規制値レベルが統一されており、今秋に日本仕様が発売されるときも同等の数値となるはずだ。最高出力の発生回転数は現在のところ未発表だが、タコメーターのレッドゾーンは16000回転から。48ps/15500rpm(2023年型)の25R SEと同じくギンギンに回せて、なおかつ大幅にパワフルな走りを楽しめるだろう。ちなみに、車重はNinja ZX-25R SEの184kgに対して、Ninja ZX-4RRは188kg(欧州仕様)。

399cc水冷並列4気筒エンジンは、ボア・ストロークともに専用値で、50.0×31.8mmの25R SEに対して4RRは57.0×39.1mm。鋼管トレリスフレームは25R SE用をベースとする
399cc水冷並列4気筒エンジンは、ボア・ストロークともに専用値で、50.0×31.8mmの25R SEに対して4RRは57.0×39.1mm。鋼管トレリスフレームはNinja ZX-25R SE用をベースとする
Ninja ZX-25Rは2023年型で熟成を受け、マフラーがオーソドックスな車体右側配置となった。4Rのマフラーレイアウトはこの新型25Rとほぼ同じだが、サイレンサーはちょっとだけ長い
Ninja ZX-25Rは2023年型で熟成を受け、マフラーがオーソドックスな車体右側配置となった。Ninja ZX-4RRのマフラーレイアウトはこの新型25Rとほぼ同じだが、サイレンサーはちょっとだけ長い

エンジンの大排気量化に加えて、フロントブレーキのダブルディスク化(ディスクは310→290mmに小径化)やサイレンサーの大型化なども図られているが、それでも車重は4kg増に抑えられている。この部分だけに注目しても、ストリートのみならずサーキットでのファンライド性能はさらに高められているはず。

ライダースクラブが主催するサーキット走行会の「ライディングパーティ(通称ライパ)」などで、サーキットをファンライドしたいユーザーにはかなりオススメできるモデルとなるだろう。

Ninja ZX-25Rはフロントブレーキがシングルディスク式だが、Ninja ZX-4RRはダブルディスク化。代わりに、ディスク径は310→290mmとなった。トキコ製ラジアルマウントキャリパーを使う
Ninja ZX-25Rはフロントブレーキがシングルディスク式だが、Ninja ZX-4RRはダブルディスク化。代わりに、ディスク径は310→290mmとなった。トキコ製ラジアルマウントキャリパーを使う

サーキットユースということでは、前述のフロントダブルディスク化に加えて、電子制御が2パワーモードと3レベル+オフのトラクションコントロールを採用するNinja ZX-25Rよりも高度化されていることも見逃せない。スポーツ/ロード/レイン/ライダー(ユーザー任意設定)から選択できるライディングモードを搭載し、トラコンの介入度は手動設定だと9レベル+オフに細かく調整できる。

同シリーズは、ベーシックなNinja ZX-4Rのほかに、ショーワ製SFF-BP仕様フロントフォークのプリロードアジャスターと上下双方向クイックシフターとスモークウインドシールドとUSB電源ソケットとフレームスライダーを備えたSE仕様、フロントフォークプリロードアジャスターとシフターに加えてショーワ製BFRC-lite仕様のフルアジャスタブルリアサスペンションを搭載したRR仕様が海外で発表されている。

このうちどの仕様が日本に導入されるのか、現在のところ判明していないが、わざわざ国内ショーで展示するくらいなので、トップモデルのNinjaZX-4RRは日本でも発売予定だろう。いずれにせよ、価格と発売日を含めて今後の情報解禁を楽しみに待ちたい!

倒立フロントフォークは、ショーワ製のSFF-BP仕様。25R SEの日本仕様も2023年モデルでプリロードアジャスターを新採用したが、4RシリーズのSEおよびRRも標準装備している
倒立フロントフォークは、ショーワ製のSFF-BP仕様。Ninja ZX-25R SEの日本仕様も2023年モデルでプリロードアジャスターを新採用したが、Ninja ZX-4RシリーズのSEおよびRRも標準装備している
4RRの目玉となるのが、フルアジャスタブルとなるショーワ製BFRC-lite仕様のリヤモノショック。2016年型のニンジャZX-10Rで市販車初採用された、レース由来の高性能サスだ
Ninja ZX-4RRの目玉となるのが、フルアジャスタブルとなるショーワ製BFRC-lite仕様のリヤモノショック。2016年型のニンジャZX-10Rで市販車初採用された、レース由来の高性能サスだ
Ninja ZX-25Rは2023年型で灯火類がフルLED仕様となった(以前は前後ウインカーのみバルブ)。
Ninja ZX-25Rは2023年型で灯火類がフルLED仕様となった(以前は前後ウインカーのみバルブ)。
もちろんNinja ZX-Ninja ZX-4Rもこれに準じており、ヘッドライトやテールライトを含めてフルLEDだ
もちろんNinja ZX-Ninja ZX-4Rもこれに準じており、ヘッドライトやテールライトを含めてフルLEDだ
新型Ninja ZX-25R SEと同じく、ノーマルとサーキットに表示モードを切り替えられる4.3インチTFTカラー液晶メーターを搭載。背景色を白と黒から選べ、専用アプリでスマホ連携も可能
新型Ninja ZX-25R SEと同じく、ノーマルとサーキットに表示モードを切り替えられる4.3インチTFTカラー液晶メーターを搭載。背景色を白と黒から選べ、専用アプリでスマホ連携も可能
NinjaZX-4RシリーズのうちRRとSEは、シフトアップ&ダウンの双方向に対応するオートブリッパー機能付きのクイックシフターを標準装備。高回転キープのシフトチェンジは快感を生む
Ninja ZX-4RシリーズのうちRRとSEは、シフトアップ&ダウンの双方向に対応するオートブリッパー機能付きのクイックシフターを標準装備。高回転キープのシフトチェンジは快感を生む
前後セパレートタイプの段付きシートを採用。欧州仕様4RRのシート高は、日本仕様の25R SEより15mmアップの800mmと発表されているが、前側はスリムで足着き性は良好だ
前後セパレートタイプの段付きシートを採用。欧州仕様Ninja ZX-4RRのシート高は、日本仕様のNinja ZX-25R SEより15mmアップの800mmと発表されているが、前側はスリムで足着き性は良好だ
ライディングポジションはNinja ZX-25Rと基本的に同じ。やや前傾姿勢を強いられるスポーティなフィーリングながら、ツーリングで使用したときにキツすぎない。ライダーは身長は176cm

エリミネーター­ 4月25日発売開始! 新型クルーザーがバイクの楽しさを啓蒙!

1980~2010年代にかけて、さまざまな排気量でシリーズ展開されてきた「エリミネーター」が復活。かつてのスタイリングイメージをちょっぴり踏襲しつつ、まったく新しいモデルとして設計され、2023年3月の国内モーターサイクルショーで披露された。

エリミネーターはブラックまたはホワイトの車体色で75万9000円、上級版のエリミネーターSEはグレー×ブラックで85万8000円となっている。

1520mmのホイールベースが与えられた、ロー&ロングなフォルムを持つ。車体色は、エリミネーターがパールロボティックホワイトまたはメタリックフラットスパークブラックを採用する
1520mmのホイールベースが与えられた、ロー&ロングなフォルムを持つ。車体色は、エリミネーターがパールロボティックホワイトまたはメタリックフラットスパークブラックを採用する

エンジンはNinja 400やZ400と同じ398cc水冷並列2気筒で、48ps/3.8kgf-mのスペックもそのまま継承。ショートストロークで高回転型のエンジンはレスポンスに優れ、扱いやすさも備える。車名に排気量の数字を入れず「エリミネーター」としているのは、日本市場も考慮しつつグローバル展開するモデルとして、ターゲットユーザーをコアなモーターサイクルファンに限定せず、気軽に楽しんでもらいたいという願いも込められている。専用の高張力鋼管製フレームを用いながら、シート高を735mmと低めにセットしている点からも、そんな狙いがうかがえる。

ダウンドラフト吸気の398cc水冷並列2気筒エンジンは、Ninja 400やZ400に搭載されているものと共通。アシスト&スリッパークラッチも採用しており、レバー操作荷重は軽い
ダウンドラフト吸気の398cc水冷並列2気筒エンジンは、Ninja 400やZ400に搭載されているものと共通。アシスト&スリッパークラッチも採用しており、レバー操作荷重は軽い
排気管集合部からサイレンサーまで水平基調で配置されたエキゾーストシステムが、ロー&ロングなデザインの確立に寄与。SEのサイレンサーカバーはブラックアウトしてある
排気管集合部からサイレンサーまで水平基調で配置されたエキゾーストシステムが、ロー&ロングなデザインの確立に寄与。SEのサイレンサーカバーはブラックアウトしてある
フロントブレーキはシングルディスク式で、ニッシン製の片押し2ピストンキャリパーを組み合わせたシンプルな構成。前後18/16インチ径のアルミキャストホイールを履く
フロントブレーキはシングルディスク式で、ニッシン製の片押し2ピストンキャリパーを組み合わせたシンプルな構成。前後18/16インチ径のアルミキャストホイールを履く
リアサスペンションはオーソドックスなツインショックタイプ。ボディとスプリングはブラックアウトされ、5段階のプリロード調整機構を備える。スイングアームもスチール製
リアサスペンションはオーソドックスなツインショックタイプ。ボディとスプリングはブラックアウトされ、5段階のプリロード調整機構を備える。スイングアームもスチール製
バーハンドルはオーソドックスな形状。メーターはモノクロフル液晶式で、スマホとの接続機能付き。メーターに通話やメールの着信が通知され、スマホに走行ログも記録できる
バーハンドルはオーソドックスな形状。メーターはモノクロフル液晶式で、スマホとの接続機能付き。メーターに通話やメールの着信が通知され、スマホに走行ログも記録できる
前後分割式でライダー側とタンデム側の段差が少なめのシートを採用
かつてのエリミネーターシリーズを思わせる、燃料タンクからテールにかけて水平基調にまとめられたデザイン。燃料タンクは12L容量で、WMTC値での理論航続距離は308.4km
かつてのエリミネーターシリーズを思わせる、燃料タンクからテールにかけて水平基調にまとめられたデザイン。燃料タンクは12L容量で、WMTC値での理論航続距離は308.4km
Ninja 400にインスパイアされた、高張力鋼管製のメインフレームを採用。スイングアームはエンジンに直接マウントせず、プレートを介してジョイントされている
Ninja 400にインスパイアされた、高張力鋼管製のメインフレームを採用。スイングアームはエンジンに直接マウントせず、プレートを介してジョイントされている

バリエーションは2タイプ用意され、どちらのモデルもカワサキ400cc初、標準でETC2.0を採用。上級版のSEは初期のエリミネーターSEを思わせるヘッドライトカウルに加え、フロントフォークブーツ&カバー、防水設計のUSB Type-C電源ソケット、上縁にステッチが施されたツートーンシートを採用。さらに、カワサキ市販車としては初搭載となるGPS対応型前後ドライブレコーダー(ミツワサンコーワ製)まで標準装備している。これも新たにバイクデビューするユーザー層を意識したものと思われる。

エリミネーターSEがメタリックマットカーボングレー×フラットエボニーとなる
エリミネーターSEがメタリックマットカーボングレー×フラットエボニー
SE仕様は、初期のエリミネーターSEを思わせるヘッドライトカウルに加え、フロントフォークにフォークブーツと上部カバーも備え、これによりインナーチューブをブラック化
SE仕様は、初期のエリミネーターSEを思わせるヘッドライトカウルに加え、フロントフォークにフォークブーツと上部カバーも備え、これによりインナーチューブをブラック化
SE仕様は、上縁にステッチが施されたツートーンタイプのライダー側シートを専用装備し、より上質感あり
上級版のSEは、ミツバサンコーワ製のGPS対応型前後ドライブレコーダーを標準装備。ハンドル左側に操作スイッチがある。右側には防水設計のUSB Type-C電源ソケットも搭載
ハンドルや財布などの皮革製品や馬具のブランドとしても知られる北海道のソメスサドルと、本革製のサドルバッグを開発中。こちらも、純正アクセサリーとして発売予定だ
ハンドルや財布などの皮革製品や馬具のブランドとしても知られる北海道のソメスサドルと、本革製のサドルバッグを開発中。こちらも、純正アクセサリーとして発売予定だ

すでにいくつかの純正アクセサリーパーツも発表され、ノーマルと比べて20mmダウンのローシートや30mmアップのハイシートも設定(いずれも4万9390円)。また、北海道を拠点とする皮革製品と馬具のブランドとして知られwるソメスサドルとコラボレーションした、本革製の超高品質なサドルバッグも開発中だ。

日本では普通二輪免許で乗れて250よりもパワー&トルクに余裕があるという利点も持つ400cc。エントリーライダーだけでなく、新型エリミネーターでバイクライフを復活させる人がぜひ増えてほしい!

ステップはミッドポジション。ハンドルは、腕を伸ばすだけで自然にグリップを握れる位置にセットされている。身長165cm程度でも両足が着く。写真のライダーは身長176cm ※シートはSTD
ステップはミッドポジション。ハンドルは、腕を伸ばすだけで自然にグリップを握れる位置にセットされている。身長165cm程度でも両足が着く。写真のライダーは身長176cm ※シートはSTD
シート高735mmのノーマルシートと比べて20mmダウンのローシートや、30mmアップのハイシートが、純正アクセサリーパーツに設定されている。いずれも4万9390円となる
シート高735mmのノーマルシートと比べて20mmダウンのローシートや、30mmアップのハイシートが、純正アクセサリーパーツに設定されている。いずれも4万9390円となる

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