A.S.H.オイルの実力を実際に走ってチェック!【もう一度、オイルについて考えてみる:Think with A.S.H.】
今回は、A.S.H.エンジンオイルの実走インプレッションを敢行! 一体どれほどのパフォーマンスを発揮してくれるのか? 期待せざるを得ない。
PHOTO/Y.ARAKI, K.MASUKAWA, K.ASAKURA, S.MAYUMI TEXT/K.ASAKURA 取材協力/ジェイシーディプロダクツ http://www.jcd-products.com/
本誌スタッフが走って体感A.S.H.の高性能
エンジンオイルについて、様々なテーマでお届けしてきたこの企画。エンジンオイルの重要性や、エンジンオイルに求められる性能について、理解が深まっているのなら幸いだ。
さて、本企画を監修していただいているのが、高性能オイルブランド「A.S.H.」を展開するジェイシーディプロダクツで代表を務める岸野 修さんだ。岸野さんの、豊富な知識と経験には驚かされるばかりだが、なればこそ気になるのが、A.S.H.のエンジンオイルのパフォーマンスではないだろうか?
そこで今回は、A.S.H.のエンジンオイルを使用した実車で、サーキットを走行し、インプレッションを行うことにした。使用したのは、同社のVSE MOTO-SPEC。併せて、比較対象として別のオイルでも走行。こちらは、某メーカーで純正指定もされている製品で、一般使用向けでは最高グレードのものだ。当然、どちらも新品の状態からテスト走行を開始。
評価の指標として、油温と油圧のモニタリングも行った。ただ、ベンチ上のテストのように、完全に同じ環境での計測ではないし、テスト走行もプロライダーではない本誌スタッフが担当したため、完全な同一条件とは言い難い。数値的なデータは、参考値と捉えてもらいたい。
まず、比較対象となるエンジンオイルで走行。その後、エンジンが冷えるのを待ってVSE MOTO-SPECに交換して走行した。どちらも走行時間は30分ほど、エンジンオイルが最も能力を発揮できる適正温度域、油温90℃を超えつつあまり加熱していない状態でのインプレッションと、データ取得を心がけた。
その結果、ハッキリとフィーリングの違いを感じ取ることができた。テスト走行は3人のライダーが担当したが、3人とも明らかな違いを感じたとコメント。VSE MOTO-SPECの特性として、まず上げられるのが低中回転域でのトルクアップ。パワーの出方が変わったことで、シフトポイントも変わったという。走り方に変化が出たのだ。また、油温は低く抑えられ、油圧は高めで安定するという結果が得られた。一方、回転上昇が重いと感じるとのコメントがあったこともお伝えしておく。
このような結果が得られた理由を、岸野さんに訊いてみた。
「A.S.H.のエンジンオイルは、油性を高めることを考えています。油性とは、簡単にいえば油膜の強さ。金属表面にへばりつくような特性が重要なのです。トルクアップを感じたのは、シリンダーとピストンの密閉性が向上し、圧縮と燃焼の効率が向上したためでしょう」
では、油温と油圧については?
「クランクシャフトやカムシャフトは、エンジンオイルで浮かせた状態で機能しています。そこで重要になるのが適正な油圧の維持です。オイルが粘度を失うと油圧が下がり、エンジンブローに繋がります。また、油温が上がれば粘度は低下するものなので、適正な油温を保てるようにも考えています」
エンジン保護の観点からは、エンジンオイルは高温時に粘度が低下しないことが重要なのだ。だが、固すぎるオイルは抵抗にもなる。実は、今回使用した2種類のオイルを、第三者機関で試験したデータがある。油温100℃での粘度は、VSE MOTO-SPECの方が低く、抵抗が少ないのだ。だが実走では、油圧が高く保たれていた。
「大切なのは粘度特性です。抵抗は最小限に抑え、かつ油圧を高く保つことができる油性を持つ。そうした特性を実現してこそ、高性能エンジンオイルだと考えています」
エンジンオイルの世界は、全くもって奥が深い。
A.S.H.製品に関する:問い合わせ先
A.S.H.の製品について、もっと深く知りたい。A.S.H.製品はどこで買えるの? といった読者から声が増加中。そうした質問に回答してくれる、問い合わせ窓口のメールアドレスを紹介。
- オイルや添加剤他、製品に関する問い合わせ
- ジェイシーディプロダクツ:info@jcd-products.com
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