自らの個性を高め続ける情熱のイタリアンブランド【APRILIA】
イタリアのバイクブランドには、挑戦と競争、再編の中で築かれてきた紆余曲折の歴史がある。少しでもこれを知ることで、それぞれのブランドに対する魅力はさらに深まるはず。ここでは、スポーツモデルを手がけるメーカーを中心に、その歴史や現在の活動を紹介する。
TEXT/T.TAMIYA
オフロードから始まったレーシングカンパニー
自転車会社がルーツで、1968年のモペットを生産開始。1970年代はオフロードレースを中心に活動。1983年に初めて公道用ロードバイクを手がけ、1985年にはロードレース世界選手権の250㏄クラスに参戦を開始した。
1989年には125㏄クラスにも活動を拡大し、1990年代は小排気量クラスを席巻。数多くの世界チャンピオンを輩出した。
2004年にピアッジオグループ傘下になった後もレース活動には積極的で、SBKやMotoGPにチャレンジし、昨年からは世界トップクラスのラリーに復帰する新プロジェクトもスタートした。市販車のラインアップも、スクーターを含めてスポーツ系モデルが多い。
【2015年にSBKを撤退しMotoGPにチャレンジ開始】2015年には市販車ベースのスーパーバイク世界選手権から世界最高峰のMotoGP に戦いの場を移し、最初は苦戦したものの2022年に初優勝。昨年は2勝をマークした