【バイク女子部のRide on Time】人気の耐久レースは女子率高め!? 楽しい雰囲気で緊張せず楽しく走れる!

Facebookグループ、オートバイを楽しむ女性ライダーコミュニティ「バイク女子部」の連載ページ。今回は、林香織が九州で開催された耐久レースに初参戦! 女性ライダーも多くて、初めての参加でも安心して走れる雰囲気。暖かく迎えてもらいました!
PHOTO/BIKE JOSHIBU TEXT/K.HAYASHI
初めてのHSR九州もっと走りたい!
毎年12月に開催される〝HSR九州8時間耐久レース〞。「寒いけどすごく楽しい」という話は耳にしていて、いつか出てみたいと思っていました。そんな時、声をかけていただき、運よく福岡出張の仕事とくっつけられたので、「今がその時だ!」と参加をさせていただきました。
初めて走るHSR九州。思った以上に長いコースですが、気持ちよさそうにライダー達が走っているのを見て、最初の印象がもう「楽しそう!」でした。ミニバイク的にきついコーナーは、シケインが1カ所あるくらい。

土曜日の練習走行では、「慣れていないからいっぱい走ってね」と言われるがまま多めに走行。走り出すと周りのライダーはとっても紳士的です。なるべくピンクビブス(コースが初めてのライダー)を怖がらせないように抜いてくれるし、抜きざまにさっと左手で挨拶してくれます。周回を重ねるうちにコースにも慣れてきて、走るほどにどんどん楽しさが増していきました。
「HSR九州ミニバイクチャンピオン決定戦 withJ-TRIP SuperドリームSunday8時間耐久レース」とは?
3月、6月、9月に行われているミニバイクのスプリント&耐久レース。12月の8時間耐久はその集大成となるチャンピオン決定戦! 12月の風物詩として「エントリー開始から翌朝10時」で90チームが埋まるほど人気の耐久レースです。
大ベテランのチームに混じって奮闘
今回の私のチームは6名で、女性がその半分。バイク女子部のレジェンド・腰山峰子さん、いつも峰子さんと一緒に走っている狗巻範子さん。J-TRIPの森賢哉さんと柴田克也さん、そして世界の山田宏さん! マシンも完璧で、J-TRIPチームならではの8耐仕込みのレース運びを体感する事ができました。
チーム内の雰囲気も絶好調でノリ、ツッコミの会話が面白くて笑いっぱなし。緊張する暇がありませんでした(笑)。そして峰子さんがチームのために作ってくれる〝ピットごはん〞も美味しすぎて、いつもの事ですがツナギのファスナーが閉まるかが問題になってしまいました(笑)。


そしてスタート時に楽しかったのが、エントラント全員での〝ラジオ体操♬〞。スタートグリッドを盛り上げるために、ウサギやティラノザウルス、ゴリラ(?)の着ぐるみのチームもいて、大笑いしながらみんなで準備運動です。主催者、参加者全員がひとつになるような、とてもリラックスした雰囲気で始まりました。
レースはシンクロが大事!
スタート後からは順調にタスキをつないでいきますが、私はと言えば、90台のバイクが本気で走っているレース本番では、さすがに腰がひけて全然うまく走れませんでした。
第1スティントから無事に帰り、ホッとしたところでレンコンつかみ取り(参加者にレンコン農家の方がいる)や抽選会に参加してリラックスしていたところ、サーキット全体を見渡すことができる管制塔に登る機会をいただきました。
上から観戦すると、速度差があっても速いライダーは上手に抜いていくのがよくわかります。「なるほど! 後ろは気にせず、とにかくシンクロして走らねば!」と分かり、第2スティントはなんと8秒タイムを縮めることができました(笑)。管制塔から俯瞰で見た経験はとても気づきになりました。

このレースを主催するホンダセーフティー&ライディング・プラザ九州の齋藤大介さんに人気についてお聞きしたところ、「ホームコースである片山千彩都選手の活躍から、だんだん女性の参加も増えてきて、イベント自体も参加者がより楽しめるように工夫してきています」とのお返事。
エントラントからの声を聞き、レンコンのつかみ取りや協賛品の抽選ガラポン、ラジオ体操をやろうというアイデアを取り入れているとのこと。安心して走れる雰囲気は、主催者とエントラントが「一緒に楽しいレースを作ろう」というのがとてもうまくいっているからなのだと思いました。初めて参加している私にも、昔からの仲間のように接してくれました。

そして、冠スポンサーのJ-TRIPのテントに提示されている、森さんが推奨する〝サーキットのお作法〞もこのレースに浸透していると感じました。
レースは参加するみんなでつくるもの。参加者も自分たちのレースだから、みんなでルールを守って楽しもう。それが、女性ライダーも安心して参加できる居心地の良さをかもし出しているのでしょう!
これからも〝サーキットのお作法〞を胸に、その場を作ってくれている主催者さんやエントラントさんに感謝し、参戦も観戦もルールやマナーを守ってレースを楽しもうと心に決めました。
