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<KAWASAKI Z900RSカスタムファイル>Zをオマージュした伝統のスタイル/ドレミコレクション


Z1、Z2に憧れるライダーに向けたZ900RSカスタム 「現代の新車は速くて乗りやすくて当然。だからバイクを手に現入れる時は性能より『カッコ良さ』を気にするんじゃないですか」とドレミコレクション代表の武さん。ドレミコレクションはコスプレ屋ですから、と謙遜するが、今回のカスタム車を製作する際に、大きな懸念もあったという。

ゼファーのカスタムで積み上げたノウハウ

「例えばこれまでに販売しているゼファー750用の外装パーツは、手前味噌ですが非常に良くできていると思います。しかしZ900RSをZ風にカスタムして、果たしてZ1やZ2に憧れているライダーが、素直に受け入れてくれるプロポーションを作ることができるるのか? その不安はありました」

しかし、ドレミコレクションはZ系に関して百戦錬磨。ゼファーのカスタムで積み上げた膨大なノウハウも持っている。

「長めのテールカウルやZ2タイプのサイドカバーは、もちろん専用設計です。本物のリプロダクツパーツやゼファー用を加工して装着しても、こんなプロポーションにはなりません。またエンジン周りのボリュームを増すために、わざとポイントカバーを張り出させ、フレームにはダウンチューブ風のエンジンガードも装着して燃料タンクとのバランスを最適化しました。この辺りはゼファーのパーツを製作した際の経験が大きいです」

バイクをカッコよくする楽しみ

そしてペイントやグラフィック、4本出しのマフラーやモーリスマグの18インチホイールによって、70~80年代のAMAレースで活躍したZを色濃くオマージュする。ヘッドライトやウインカー、テールランプなどの保安部品はZ2タイプだが、すべてLED化。そしてライディングステップやエンジンハンガーなどは、あえてアルミ削り出しの現代風パーツを装着して、カスタム感の高さを演出する。

「バイクを買ったら、このパーツを付けて、こんな感じにしたらカッコいいだろうな?って、イメージを膨らませるじゃないですか。でも最近のバイクは、そんな楽しみがちょっと少なくなってしまった気がします。だからZ1やZ2みたいな旧車やゼファーに人気がシフトしていたと思うんです。だけど今回のZ900RSは、久々にかつてのワクワクを感じさせる新車です!」

そう語る武さんの頭の中には、いろいろなカタチで楽しむZ900RSの未来形が、すでにたくさんひしめいている。

各ディテール紹介

コンパクトな水冷エンジンに迫力を持たせるため、あえて張り出させたZ1タイプのポイントカバーや、アンダーチューブ風のエンジンガードを装備する

前後タイヤは細身の18インチを同社のMORRIS MAGに履かせる。KRタイプのディスクやメッキフェンダーが渋い

(左)オイルクーラー風に処理したラジエター(右)集合マフラー以前のAMAレーサーを彷彿させるアップタイプの4出しマフラー。現在はレース管だがストリート用の認証マフラーも開発中
(左)Z2タイプのテールカウルやサイドカバーも専用品だ。(右)ステップやスプロケットガード、エンジンハンガーはアルミ削り出し
Z1と並んでも違和感がない……というより、同じテイストを持たせた高い完成度

ビルダー:ドレミコレクション 武 浩さん

2ストの750SS/H2でレストアとチューニングの楽しさに目覚め、Zを生業とするドレミコレクションを'87年に創業。Z系リプレイスパーツやゼファー用の外装キットなど、長きにわたりZブームを牽引する

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