モトコルセのディアベルカスタム『DUCATI XDIAVEL DXD』に中野真矢が乗ってみた!
好きだから、こだわりたい サーキットも楽しめる怪物クルーザー『DUCATI XDIAVEL DXD』
ドゥカティの正規ディーラーであり、さまざまなプレミアムパーツの開発、そしてカスタムマシンの製作を手がけるモトコルセ。 同店が作り上げたこのDXDは、ドゥカティ本社が発表したモーターサイクルショー向けのコンセプトモデル『draⅩter』がモチーフだ。
とはいえdraⅩterは、トップブリッジのずっと下に装着したセパレートハンドル(ハンドルはほとんど切れない)や、テールランプの真下にあるようなステップなど、ドラッグスタイルを極端に強調したスタイルなので、現実的な走行は不可能だろう。
そこでモトコルセは、Ⅹディアベルがベースのコンプリートマシン「DXC」の技術を投入。じつはノーマルより55㎝も後退したライディングステップもDXC用に開発したもので、厚みを増したシート形状と合わせてスポーツライディングに適したポジションが取れる。
しかし削り出しのセパレートハンドルは、何度もポジションを確認し、高さや絞り、垂れ角を決定。非常にアグレッシブでカッコ良いが、常識的に見たらかなり異形のスタイルだけに、果たして乗り味は……と、気になるトコロ。その疑問に答えるべく、元MotoGPライダーの中野真矢さんに筑波1000で試乗してもらった!
「スリッパークラッチの作動タイミングに少々戸惑いましたが、コレはすぐに慣れました。そしてライディングポジションは……最初はドコに乗れば良いのか迷いました(笑)。でも探っていたら、ココだ! っていうポイントが見つかって、それからは俄然面白くなりました! ハンドリングは軽くて、思わず走行中に前輪を見ちゃいました(笑)。太い後輪はグリップも抜群で、ストレートで不安なく開けられます。サーキットでも楽しめますよ!」
小柄な中野さんがDXDに跨ると、さすがにマシンの大きさを感じる。ところが周回を重ねて〝良いポジション〞を見つけると、走行ペースもどんどん上昇。DⅩDの迫力あるフォルムは変わらないが、中野さんがキッチリ手綱を握っているため、その走りはまさにドゥカティの切れ味。
「僕はイタリア車のデザインが好きですしカスタムも興味があるので、モーターサイクルショーでは必ずモトコルセさんのブースにお邪魔して、隅々まで眺めてワクワクしています。そんな〝夢のバイク〞に乗れたのもすごく嬉しいですが、オーナーが想い描くバイクを、きちんと乗って楽しめる形に作ってくれるモトコルセの技術力と熱意って、本当にすごいと思います」
フロントフォークはGPマシンでも目にするオーリンズFGR300。SICOM社とコラボで作ったMotoGPタイプのセラミックカーボンデイスクにブレンボP4-34/38キャリパーを装備