究極のバイク ドゥカティスーパーレッジェーラをモトコルセがさらに戦闘力アップに
世界限定500台で発売されたドゥカティの究極のスポーツバイク スーパーレッジェーラを、さらに戦闘的に仕上げた珠玉の一台。
好きだから、こだわりたい スーパーレッジェーラの真骨頂を呼び起こす MOTO CORSE COMPLETE CUSTOM V4 SLC
バイクの歴史において、レースでの成績や活躍が市販車の販売台数に結びつく現象は必然であった。ドゥカティは、50年代よりレースシーンで名を馳せるようになり、70年代に入るとその地位を不動のものとしてきた。
レースと市販車の関係性がこれほど密接しているマニュファクチャーはドゥカティをおいてほかにないだろう。 スーパーレッジェーラの日本語訳は「超軽量」。なんと単刀直入なネーミングだろうか。そのV4エンジンはSBKのレギュレーションに合致する998㏄で、レース仕様マフラーの装着で234psを叩き出す。
メインフレームとスイングアームは、カーボンとアルミのハイブリッド。ホイールとサブフレームはカーボンで作られ、乾燥重量は159㎏。それがドゥカティ・スーパーレッジェーラというマシンの概要である。
ただでさえ特別な存在のバイクをモトコルセがさらにブラッシュアップしたのが、『V4SLC』である。手を入れた部分はフロントサスペンション、ブレーキシステム、クラッチマスターシリンダーだ。 フロントフォークは純正同様にオーリンズ製だが、ホモロゲーション取得のために装着されていたストックを、SBK仕様となるFGR300へ換装。
フロントフェンダーとABSセンサーのサポートとアクスルシャフトは、モトコルセがオリジナルで製作した。リアサスペンションは標準装備のTTX36 だが、純正チタンスプリングはスリックタイヤでサーキットを走るためのハードなセッティングで、街乗りには向かない。
そこでスチール製のソフトな物に交換し、チタン色に塗装している。 ブレーキシステムも換装しており、ブレンボ製マスターシリンダーとモノブロックキャリパー・P4-34/38に加え、SICOM製セラミックフローティングディスクを装着。
カーボン製レバーとアルミ製リザーバータンクなどはモトコルセが独自に製作した。これらのカスタマイズにより、V4SLCはまさしくSBK仕様のロードゴーイングレーサーとなり、世界の頂点を目指すマシンとしての真価を発揮する。
究極のスポーツマシンだからこそ、細部にまでこだわり、きっちりと再現したい。レプリカではない本物のレーシングマシンを走らせたい。それがこの車両のオーナーの願望だろう。それを現実のものとして叶えるのがモトコルセの使命だ。マシンに対する情熱と知恵、技術が伴ってこそ成し得る偉業である。
フロントブレーキキャリパーは、ストックのブレンボ製スタイルマRから、より高性能な108㎜ピッチのラジアルモノブロックP4-34/38へ換装。SICOM製セラミックフローティングディスクと相まって、制動力とコントロール性をいっそう高めている