究極をさらにプレミアムに…|BIMOTA TESI H2 build by MOTO CORSE
カワサキとの業務提携によって復活したイタリアのビモータ。そのスーパーチャージャーとハブセンターステアリングを搭載したTESI H2を、ビモータの輸入販売を長年務めてきたモトコルセがカスタマイズ開始! カーボンファイバー製パーツをふんだんに使い、「TESI H2C」と名付け、さらに魅力的な仕様に昇華させている。そのモデルに本誌エグゼクティブアドバイザーの原田哲也さんが試乗!!
カワサキモータースジャパンによるビモータ KB4の正規販売が開始してからも、ハブセンターステアリングに関する独自ノウハウを有することから、テージH2を日本で独占的に取り扱っているモトコルセ。そんなハブセンターステアリングのスペシャリストが、スーパーチャージドエンジンを搭載したテージH2のカスタムを進めている。
現在の変更点は、カーボンファイバー製パーツによるスタイリング変更と、細部のドレスアップ。さらに、車両に同梱されるアロー製レーシングマフラーへの換装と、純正のエキセントリック式のカムを使用した車高調整。そしてピレリ製ディアブロ・スーパーコルサSC1への前後タイヤ交換で、プロファイルと後輪扁平の変更(55→60)によるハンドリングの調整だ。
「テージH2C」というネーミングを与え、カーボン・リアフェンダーなど、新たなアイテムも開発中なのだが、まずはこの状態で原田哲也さんが試乗した。
「ノーマルとモトコルセ仕様を比較テストしましたが、まず大前提として、ブレーキングでフロントが沈まないのが不思議な感覚。慣れるまでリーンのタイミングが掴みづらいのですが、逆にハードブレーキングしてもノーズダイブしないので、突っ込みやすいという長所があります」
そして気になるノーマルとモトコルセ仕様の違いについては……。
「乗ると、本来は重いノーマルのほうが軽い印象。これはモトコルセ仕様の車高が上がっているため。ただしこのセッティングにより、モトコルセ仕様のほうがよく曲がります」
モトコルセによると、車高は10mm程度アップ。さらにリアタイヤが、200mm幅のまま60扁平になったことでも、リアの車高が増している。
「モトコルセ仕様のほうが、バンクさせ始めてから、しっかりとした手応えがあります。コーナーの進入でブレーキをリリースするとリアがふわっと浮いて、むしろそこから車体がインに向かうのですが、この動きも強めに感じられます」
その後、原田さんはモトコルセ仕様をノーマルと同じ車高に戻して走行。「車高が落ちたことで軽快感は増し、2次旋回の独特な動きは抑えられてしまったけど、そこまでの間にうまく寝かせて曲げられるようになりました」と、より乗りやすさを感じていた。
「それにしてもハブセンターステアリングは不思議な感覚。でもブレーキングでリアがギュッと沈む車体姿勢変化は、公道ではとくにアドバンテージが多そうです。いろいろと奥深さのある機構ですから、もっと理解度を深めたくなりますね」
テールまわりがスッキリ&コンパクトに
ノーマルはスイングアームにマウントされるナンバープレートサポート&リアウインカーを、「カーボン・コンパクトライセンスプレートサポートセット(価格未定)」によりシートボディの後端部分にリロケート。リアまわりの印象が大幅チェンジした!