【Build By AELLA /KAWASAKI Z900RS】人車一体感の向上が生む、思い通りに操れる悦び
京都のカスノモーターサイクルを母体とするカスタムパーツブランドのAELLAは、これまでもZ900RSのカスタム&チューニングに力を注いできた。今年はこれをさらに発展させると同時に、他機種用への展開も視野に入れた、新たな金属表面加工技術の導入にも積極的で、今後の展開にも期待が集まる!
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA
問/カスノモーターサイクル AELLA 事業部 TEL075-622-7439 http://www.aella.jp/
走る、曲がる、止まるがバランスよくチューニングされていることを、レーシングライダーでなくてもすぐに体感できる。アエラが手がけるZ900RSは、以前からスポーティカスタムのお手本となるような存在だった。しかもその進化は、まだ止まったわけではない。
この最新仕様で目を引いたのが、オリジナルのアルミ削り出し可変ハンドルやライディングステップキットの表面処理で、従来のアルマイトよりも耐久性に優れるメッキ系の特殊表面処理加工が使われている。淡いカッパーゴールドの高級感あるカラーリングが特徴で、そもそも質感に優れるアエラビレットパーツの存在感を、さらに高めることにも貢献している。特殊な技術を使うため、アルマイト仕様よりも製品価格が上がってしまうが、使用するボルトのヘッドに面取り加工を施すなど、クオリティアップによる満足度の向上も図られている。これらは間もなく製品版が正式発表予定とのこと。将来的には、他車種用のハンドル&ステップ、あるいはそれ以外のビレットパーツにも、この表面処理が導入されていくだろう。
また、車体左側に装着されたパフォーマンスダンパーにも注目。これはアクティブが取り扱う製品で、ヤマハが特許を持つダンパー。フレームから発生する振動をストローク量1㎜以下のダンパーが減衰することで、快適性や安定性を向上させるアイテムだ。今回は未装着状態でのテストはできなかったが、以前に試乗したノーマルと比較すると、装着により直進安定性が増し、ギャップ通過の影響を受けづらくなった。高速域ではハンドリングが微妙に重く感じるが、それが旋回時の安定性に寄与していると実感できるパーツだ。
このパフォーマンスダンパーは車体左側のメインフレーム部に装着するが、アエラのZ900RSには、これと干渉する位置にフレームスライダーが装着されていた。そこで、従来品よりもスライダーヘッドの位置を下げた製品を新開発。既存のアエラ製スライダーのユーザーでパフォーマンスダンパーと併用したい人のことも考慮して、スライダーのベース部のみも販売予定だ。
なおアエラは現在、Z900RSカスタムの定番であるエンジンヘッドマウントなども、アルミビレットパーツとして開発中とのこと。一方で、最新カスタム車に装着されているアドバンススロットルパイプ(9460円)やラジエターキャップカバー(7480円)などはすでに市販されている。Z900RSカスタムには欠かせないブランドとして、今後も注目を集めそうだ。