YAMAHA YZF-R7 カスタムマシン|普段は街乗り、時々サーキット。そんな楽しみ方がちょうどいい【build by ACTIVE】
アクティブが今春の第50回東京モーターサイクルショーで展示した、
外装色以外はすべて市販のパーツを使用してカスタムされたYZF-R7は、
公道とサーキットでの適度なスポーツ性を追求したファンライド仕様。
原田哲也さんが、ショートサーキットでその乗り味をチェックした。
ロードレース世界選手権に初参戦した’93 年にGP250王者となり、’02年に引退するまで250や500で活躍。現在はスクール開催やイベント出演をはじめ、幅広く活動する。本誌エグゼクティブアドバイザー
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA
問/アクティブ TEL0561-72-7011 http://www.acv.co.jp/
ゲイルスピードに代表される多彩なオリジナルブランドでのカスタムパーツ開発に積極的で、国内外のさまざまなブランドを取り扱うことでも知られるアクティブは、今春の東京モーターサイクルショーで4台のカスタムマシンを展示。このうちYZF-R7は、’85年型FZ750北米仕様をモチーフとしたカラーリングを取り入れつつ、アクティブから市販されているボルトオンパーツ群のみでまとめられた、誰でもマネできる仕様となっている。
公道でスポーティなフィーリングを肩肘張らず満喫でき、サーキットでは幅広いレベルのライダーが扱い切れる楽しさを味わえるという、ヤマハがこのマシンに与えた魅力を崩すことなく、ワンランクアップしてあげることがカスタムコンセプト。筑波サーキット・コース1000でテストライディングした原田哲也さんは、「楽しいよ!」とニコニコしながらピットに戻ってきた。
「まず好印象だったのは前後サス。ブレーキングでフロントをギュッと沈めていけるし、スロットルを開けたときにリアが踏ん張ってくれます。サーキットをそれなりのペースで走らせたときに、車体姿勢を維持しやすく、結果としてよく曲がります」
また、「コーナリングでは軽さも楽しさにつながっていますね」と原田さん。688㏄水冷直列2気筒エンジンで、ノーマルでも車重188㎏と軽めだが、ゲイルスピード製のアルミ鍛造ホイールだけでも、前後で純正比3・73㎏の軽量化を達成している。しかも、「ただ軽いだけでなく、剛性がしっかりあることも、軽快なフィーリングにつながっているはず」と原田さんは分析する。
アクティブは、ゲイルスピードでフットコントロールキットも展開しているが、YZF-R7に関しては、純正のベース部をそのまま使うアクティブ製のステップバーを設定。ライダー側は、オプションの20㎜オフセットカラーにより、少しだけバック&アップしてある。
「サーキット走行ばかりでなく、公道でもツーリングを楽しみ、タイヤもスポーツツーリングタイヤなら、ステップはちょうどいい位置。攻めすぎておらず、とはいえサーキットも十分に楽しめます。近年の公道用タイヤはグリップ力に優れていて、スポーツ走行でも滑りませんから」
そして原田さんは、アクティブのYZF-R7をこう評価する。
「マフラーやドレスアップ系だけでなく、足まわりやブレーキなど、走りに直結するところにもまんべんなくカスタムパーツが導入されています。そう考えるとかなりのぜい沢仕様なのですが、使われているパーツはすべてボルトオンなので、これらの中から自分が求めるアイテムを、予算に合わせて取捨選択しながらカスタムしていけばいいと思います。とくにオススメしたいのは、まずは前後サスとブレーキ関連から!」