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AELLAとACTIVEがコラボ! パフォーマンスダンパーで上質な走りを手に入れろ!

ごくわずかに変形することで発生するフレームの振動を減衰し、快適性や走行安定性などの向上を図れるアイテムがパフォーマンスダンパーだ。今年からアエラがそのドゥカティ用製品を市販開始。アクティブが販売する他車種用とともに、原田哲也さんが早速試乗した。

PHOTO/S.MAYUMI, H.ORIHARA TEXT/T.TAMIYA
問/アエラ TEL075-622-7439  http://www.aella.jp/
アクティブ TEL0561-72-7011 http://www.acv.co.jp/

ツーリング派に向く安定感ある旋回特性に

パフォーマンスダンパーとは、ヤマハ発動機が当初は四輪用に開発した技術。’01年に300台限定のトヨタ・クラウンアスリートVXに初採用されたのを皮切りに、トヨタやレクサスが量産車にも導入し、累計生産は200万本を超える。

この技術を二輪車用に転用した製品は、’11年にパワービームとしてデビュー。’18年にはパフォーマンスダンパーに名称変更され、ワイズギアがヤマハ車用のラインアップを拡充してきた。

一方、ヤマハ以外の二輪車に適合する製品としては、ワイズギアからダンパー供給と開発ノウハウを受けたアクティブが、車種専用にチューニングを施した製品を’21年からマーケットに投入。そして今春から、アエラがアクティブとの共同開発で、ドゥカティ用パフォーマンスダンパーの開発と販売を手がけることが決定した。

走行しているバイクのフレームには、外から大きな力が加わることで、ごくわずかな変形が生じる。フレームは金属製なので変形に対する減衰性が低く、エネルギーの大半を蓄積&放出して固有振動数で変形を繰り返そうとする。これを減衰してたわむ速度を緩やかにして収束を早めるのが、車種専用ステーで高圧窒素ガス封入式オイルダンパーをフレーム装着するパフォーマンスダンパーの役割だ。

今回は、この製品の特性を熟知する原田哲也さんが、アエラが最初に市販するスクランブラー用とモンスター用を中心に、装着の有無による違いを検証。「ドゥカティだからという特別なフィーリングの違いはなく、基本的には同じような変化の傾向」との結論に至った。

「パフォーマンスダンパーを装着することで、旋回などの入力に対する車体の動きはまったりします。これは、ステアリングダンパーやフロントサスの伸側減衰力を強めたときに似た感覚。クイックさは減るのですが、代わりに高速巡航時やRが大きめなワインディングを走るときなどの安定感は増加します」

そして原田さんは、パフォーマンスダンパーがもっとも効果を発揮するシーンをこのように解説する。

「公道は路面が荒れている場合もあり、ギャップの通過をきっかけに車体が大きく振られることもあります。エキスパートライダーならその力をうまく逃がして走れますが、そういう操縦技術がなくても、パフォーマンスダンパーを装着しておけば車体は安定します。このことから、サーキット派よりも、長距離をゆったり安全に走りたいツーリングライダーに向いている製品だと思います」

DUCATI MONSTER+用
5万3900円

「パフォーマンスダンパーを装着することで、直進および旋回やレーンチェンジでの安定感は増加。ギャップ通過などで意図せず急激な入力があったときに、車体の挙動が乱れるのを抑えられるので、ツーリングでは安心や疲労軽減につながるはず!(原田)」

ブルーのラベルはコラボの証!
パフォーマンスダンパーは、ヤマハ車に適合する製品をワイズギア、ヤマハ以外のメーカー用をアクティブが展開。アエラが新発売するドゥカティ用は、アクティブとのコラボモデルとして青いラベルが貼られている

DUCATI SCRAMBLER FULL THROTTLE用
5万3900円

「ノーマルは安定性にやや欠ける印象でしたが、パフォーマンスダンパーの装着で落ち着きが生まれました。ハンドリングはややまったりするけど、安定感が増えコーナリングでも狙ったラインをトレースしやすく、走りやすさを感じます(原田)」

さまざまなモデルでその効果を確認

BMW R 1200/1250 GS/ADVENTURE
4万4000円

「この車両は、アエラが扱うオーバーサスペンションも装着された状態。この効果が高いためか、足まわりがBMW独自のテレレバー&パラレバーで構成されているためか、パフォーマンスダンパーの有無による違いを他車よりは少なく感じました(原田)」

HONDA CB400 SUPER FOUR/SUPER BOL D’OR
3万8500円

「車重や前後サスのグレードなどが関係しているかもしれませんが、小中排気量帯の車種はパフォーマンスダンパーの有無による違いがわかりやすい傾向で、それはこのバイクも同じ。公道をゆったり走りたい人に最適な特性になります(原田)」

サスペンションのような構造で振幅を低減
本体にはオイルや高圧窒素ガスやスプリングなどが封入されており、車体装着時は1㎜以下という極めてわずかなストロークで、フレームが固有振動数で変形を繰り返そうとするのを減衰する。車体装着には車種専用ステーを用いる

原田哲也
世界選手権初参戦の1993年にGP250王者となり、2002年の引退まで250や500で活躍。近年はレッスンの主宰やイベント出演などで多忙な日々を過ごす

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