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【ライダーを魅了するクロノグラフ】140年間進化を続けてきた21世紀の機械式時計

ブライトリングは、その正確さと信頼性により、昔からパイロットやアスリート、冒険者たちの挑戦を支えてきた。そして新たにデウス・エクス・マキナとトライアンフとのパートナーシップを組み、バイクでも新たな世界を作り上げようとしている。

TEXT/T.GOTO
取材協力/ブライトリング・ジャパン https://www.breitling.com/jp-ja/

機械式の伝統を守り続ける

今、人々は正確な時刻をスマートフォンで知ることができる。ネットワークからの情報で時刻合わせが行われるから狂いもない。そんな中でブライトリングは、機械式の腕時計というメカニズムを貫き通している。その理由は伝統を守りながら進化していくことがアイデンティティだからだ。

ブライトリングは1884年にスイスで創業した。機械式腕時計で様々な技術革新を成し遂げ、20世紀初頭はクルマやバイクの速度を測定する計器としても使用されるようになった。大きく発展するキッカケとなったのは、目覚ましい発展を遂げていた航空業界で支持されたこと。航法で対地速度、偏流修正角、燃料消費、航続距離などを導き出すためには、正確な時間を知ることが重要だった。多くの飛行家がブライトリングを信頼し、冒険飛行や記録への挑戦に使われたことで伝説を築き上げていったのである。

1970年代に安価で正確な日本製のクォーツが台頭して危機を迎えたときも、ブライトリングは機械式を捨てなかった。機能性、信頼性、耐久性を有したプロフェッショナルのための計器として独自に進化を続け、確固たる立ち位置を築き上げていった。機械式のクロノグラフ(ストップウォッチ付き腕時計)であることは、偉大な先人たちのスピリットを受け継いできた証なのだ。

バイクを知り尽くしたデザイナー

ブライトリングが支えてきたのは航空界だけにとどまらない。多くのアスリートや冒険家たちのチャレンジも数多くサポートしてきた。現在ではトライアスロン、クラシックカー、プロサイクリングなどともパートナーシップを結んでいる。そしてバイクの世界でタッグを組んだのが、カスタムバイクとサーフカルチャーで知られるデウス・エクス・マキナとトライアンフだ。

先日発表された「トップタイム・デウス」と「トップタイム・トライアンフ」にそれぞれの世界観が見事に再現されているのは、プロダクトデザインを担当したシルヴァン・ヴェルネロンが、バイクのデザインにも精通しているからだろう。BMW時代にRnineTのデザインを手掛けたヴェルネロンは、ポルシェ、MVアグスタ、ドゥカティなどのプロジェクトにも参加した経験があるばかりか、自らカスタムバイクビルダーとして活動していたこともある。

トップタイム・デウスはモノトーンを貴重とし、ブラックダイヤルに3つのホワイトのサブダイヤルとタキメータースケールを組み合わせている。ベルトはレーシングカーフスキンストラップかメッシュメタルブレスレット
トップタイム・デウスはモノトーンを貴重とし、ブラックダイヤルに3つのホワイトのサブダイヤルとタキメータースケールを組み合わせている。ベルトはレーシングカーフスキンストラップかメッシュメタルブレスレット
トップタイム・トライアンフは往年の名車トライアンフ6Tサンダーバードのカラーをイメジしたアイスブルーのダイヤルを採用。トップタイム・デウス同様に、ベルト部分はレーシングカーフスキンストラップとメッシュメタルブレスレットのどちらにも対応している
トップタイム・トライアンフは往年の名車トライアンフ6Tサンダーバードのカラーをイメジしたアイスブルーのダイヤルを採用。トップタイム・デウス同様に、ベルト部分はレーシングカーフスキンストラップとメッシュメタルブレスレットのどちらにも対応している
「カスタムバイクは、一度完成されたデザインを壊し、フレームやエンジンだけの状態から自分のアイデアを形にしていきます。その過程がとても刺激的なんです」

「カスタムバイクは、一度完成されたデザインを壊し、フレームやエンジンだけの状態から自分のアイデアを形にしていきます。その過程がとても刺激的なんです」

ヴェルネロンは、様々な工業背品のデザインを手掛け、5年前からブライトリングに加わってプロダクトることになった。仕事をするにあたってヴェルネロンは自らにルールを課している。

進化した21世紀の機械式腕時計

「ブライトリングのデザインをするうえで守らなければならないことが3つあります。1つはブライトリングの歴史に敬意を払うこと。2つ目は伝統を守りながら進化させていくこと。3つ目は21世紀にふさわしいデザイン性と機能を備えていることです」

デザインだけでなく、メカニズムもマニアたちの注目を浴びている。「トップタイム・デウス」と「トップタイム・トライアンフ」は、バイクのエンジンに相当するムーブメントにブライトリングが開発した「キャリバー01」を搭載している。スイス公式クロノメーター検定機関であるC.O.C.Sの認定を受けた自信作だ。

裏側はシースルーバックになっているので、キャリバー01の精巧なメカニズムが時を刻む様子を見ることができる。カーフスキンのレザーストラップは、表側がブラックで裏がイエローというカラーの組み合わせ
裏側はシースルーバックになっているので、キャリバー01の精巧なメカニズムが時を刻む様子を見ることができる。カーフスキンのレザーストラップは、表側がブラックで裏がイエローというカラーの組み合わせ

厳しい認定基準を満たしたうえで、独自に500Gで6万回という過酷な衝撃テスト、10万回のリューズ巻き上げテスト、346万5000回というローター巻き上げテストも行い、過酷な環境下でも使用に耐えうるタフさを証明している。

アイテムを長く大事にしたい人にとって重要なのは、キャリバー01がメンテナンスを行う技師たちの意見も取り入れられて開発されたという点。

メンテナンスをしながら長く使い続けることで、この腕時計は自分の体の一部となっていく。なんでも使い捨てが当たり前になりつつある今だからこそ、ブライトリングのクロノグラフはより一層輝いて見えるのかもしれない。

トップタイム B01 デウス

◎ムーブメント
・キャリバー:ブライトリング マニュファクチュール キャリバー 01
・直径:30mm
・厚さ:7.2mm
・ワインダー:機械式自動巻き、ボールベアリングによる両方向回転式
・パワーリザーブ:約70時間
・認定:COSC公認クロノメーター
◎ケース
・素材:ステンレススチール
・直径:41mm
・防水:最大10気圧(100メートル)
・ガラス:ドーム型サファイア、両面無
・反射コーティング
◎ストラップ
◎価格
・フォールディングバックル付きカーフレザー仕様:99万円
・メッシュブレスレット仕様:104万5000円
※ブレスレット仕様は2024年1月入荷予定

トップタイム B01 トライアンフ

◎ムーブメント
・キャリバー:ブライトリング マニュファクチュール キャリバー 01
・直径:30mm
・厚さ:7.2mm
・ワインダー:機械式自動巻き、ボールベアリングによる両方向回転式
・パワーリザーブ:約70時間
・認定:COSC公認クロノメーター
◎ケース
・素材:ステンレススチール
・直径:41mm
・防水:最大10気圧(100メートル)
・ガラス:ドーム型サファイア、両面無反射コーティング
◎価格
・フォールディングバックル付きカーフレザー仕様:99万円
・メッシュブレスレット仕様:104万5000円
※ブレスレット仕様は2024年1月入荷予定

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