【DUNLOP SPORTMAX Q5A】ダンロップの新商品を長島哲太がインプレッション! “オールラウンド”の称号は伊達じゃない
スポーツ性能の高さと、公道のさまざまな状況に対応するオールラウンド性。両立が難しいふたつの要素を見事にバランスさせたニュータイヤSPORTMAX Q5Aを、全日本ロードレースJSB1000のトップライダー、長島哲太がインプレッション!
PHOTO/H.ORIHARA TEXT/G.TAKAHASHI
取材協力/ダンロップタイヤ 0120-39-2788 https://dunlop-motorcycletyres.com/lp/q5a/
SPORTMAX Q5Aプロモーションムービー https://www.youtube.com/watch?v=VhMc1BThTA4
公道でも豊かな接地感と自然なハンドリングを堪能
SPORTMAX Q5Aに向き合うと、まずパターンデザインに惹きつけられた。タイヤに刻まれたロンググルーブ(溝)はかなりアグレッシブな印象で、高い次元のライディングへの期待感が高まる。「カッコよさ」は、とても大事な要素だ。マシンもタイヤも、カッコいいほどモチベーションが高まる。
今回試乗したQ5Aは、その名が示す通り、ハイグリップで定評あるQ5直系のタイヤだ。パターンデザインも、Q5の流れを汲んでいる。いかにもやる気に満ちたツラ構えに、ライダー心がくすぐられた。
僕はMoto2でもレースをしていたし、全日本ではJSB1000を走らせているが、実は免許は普通二輪(笑)。テスト車にはホンダCBR400Rを選んだ。Q5Aはフロントが6サイズ、リアが13サイズもラインナップされており、あらゆる排気量に対応しているのが嬉しい。
走り出してすぐに気付いたのは、ハンドリングのニュートラルさだ。自分で言うのもナンだが、レーシングライダーはかなり敏感なセンサーを持っていると思う。にも関わらず、Q5Aは走り始めの段階から気になるクセをまったく感じなかったので、いきなり好印象を持てた。
テストの舞台は、栃木県茂木町の公道。曇りで、山の中の気温は昼頃でも10度前後と、かなり寒かった。温まりの悪いタイヤだと不安になりそうなシチュエーションだ。
その点、Q5Aはウォームアップ性能も良好。クセがないニュートラルなハンドリングと相まって、すぐに「楽しい!」と思わせてくれた。その元になっているのは、タイヤから伝わるグリップ感だ。
車両がCBR400Rということを差し引いても、Q5Aの軽快さが分かる。回りこんだタイトコーナーは、フロントからクルリと旋回してくれて気持ちいい。「軽快さ」は接地感の薄さにもつながりかねないのだが、Q5Aにその傾向は見られない。「タイヤから伝わるグリップ感」のおかげで、接地感は豊か。それが、すぐに体に馴染んでくれた要因だ。
特に優れていると感じたのは、バイクが勝手に倒れ込むことがなく、こちらが操作した通りのバンク角が得られたことだ。自分の感覚にぴったりと寄り添ってくれるので、安心してライディングを楽しめる。
少し細かい話をすると、フロントタイヤの丸さを感じる。きれいなRを描いている印象で、バンク角によって変化する状況が分かりやすい。
Q5Aにはキャンバースラストチューニングテクノロジーが採用されていて、フロントを凸形に、リアをフラットにしているのだとか。その効果は大きいと感じた。
残念ながらテスト時間が短く、さまざまなシチュエーションは試せなかった。だが、寒空の下で乗り始めから違和感がなく、安心感と楽しさを感じさせてくれたのだから、まさにオールラウンド。どんな状況でも扱いやすいタイヤなのだと思う。
このタイヤなら、エキスパートからビギナーまで幅広いスキルのライダーが、条件がさまざまに変わる公道でも自然なハンドリングの恩恵を受けられるはずだ。
DUNLOP SPORTMAX Q5A
フロント | リア |
---|---|
110/70R17 | 140/60R17 |
120/60R17 | 140/70R17 |
130/70ZR16 | 150/60R17 |
120/60ZR17 | 140/60R18 |
120/70ZR17 | 150/60R18 |
110/80ZR18 | 160/60ZR17 |
170/60ZR17 | |
180/55ZR17 | |
190/50ZR17 | |
190/55ZR17 | |
200/55ZR17 | |
150/70ZR18 | |
160/60ZR18 |