唯一無二の存在へ『SUZUKI KATANA』プレイバック・ディテール
生まれ変わった「KATANA」がついに日本のストリートを走り始めた。過去に軸足を置いたネオクラシックというよりも未来を見据えたブランニューモデルが見せる究極のオリジナリティー。その魅力を丸裸にしていこう。
2005 GSX-R1000のロングストロークエンジンがベース
ピークパワーよりもトルクによる扱いやすさを重視したスズキは、スーパースポーツにもロングストロークエンジンを採用。中でも通称K5と呼ばれる’05年型は、世界スーパーバイク選手権や世界耐久選手権でタイトルを獲得した歴史的な名車である。
車体構成はGSX-S1000がベース
フレーム、スイングアーム、エンジンなどの主要構成パーツは、’15 年に登場したスポーツネイキッド・GSX-S1000ものがベースになっている。そこに新設計パーツの追加、あるいはセッティングの最適化が施され、まったく異なる雰囲気が与えられた。 ’05 ~’08年型GSX-R1000用エンジンに軽量ピストンやストリート向けのカムを組み込みリセッティングが施されている。スリッパークラッチも採用している。 開発時に15種類の形状が試されたアルミ製テーパーハンドルバー、燃料タンクカバーのデザインには初代KATANAの面影が最も色濃く残っている。 シート高は825mm。表皮は優れたグリップを発揮する。スズキ初のスイングアームマウントフェンダー。少々押してもビクともしない剛性が確保され、振動対策は万全だ。 イコライザーパイプやバタフライバルブを装備し、開けやすさと迫力のサウンドを実現したエキゾーストシステムを搭載。アルミスイングアームはGSX-R(K9)のものを継承している。 ホールド性とグリップに優れたライディングステップを採用。スロットルのプーリーはGSXSとは異なり、初期のレスポンスが穏やかになるように改良が施されている。
コスメティックなデザインに頼らずバイクらしいシンプルな機能を重視
各種スイッチの配置はごくシンプルなもので煩雑な操作は不要。トラクションコントロールの切換と選択はハンドル左側に備えられたMODEボタンで行う。 フロントブレーキにはブレンボ製のラジアルマウントモノブロックキャリパーとφ310mmフローティングディスクを組み合わせる。φ43mmのKYB製倒立フォークはフルアジャスタブルとなっている。 リヤにはプログレッシブな特性をもたらすリンク式のモノショックを装備。プリロードと伸び側減衰力の調整が可能。リヤブレーキキャリパーはニッシン製。もちろん前後ともにABSが機能する。 車体色にはイメージカラーのミスティックシルバーメタリックの他に写真のグラススパークルブラックが用意されている。
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