【Historic Bikes/MV AGUSTA BRUTALE DRAGSTER 800RR】飛躍的に高められたスタビリティ

※この記事は過去に掲載された記事を再編集した内容です。
綿密な改良がもたらしたRR史上最良のハンドリング 実は4カ月程前にもブルターレ・ドラッグスター800RRに試乗している。ユーロ4対応が済み、日本でも本国と同じフルパワーを楽しめるようになったことが最大のトピックだった。また、’15年に導入された初期モデルと比較すると年次改良が進み、コーナーでの振る舞いがグッと洗練されたことも印象的だった。
そのため、試乗記の中で高いライントレースを評価したのである。 ところが、だ。この9月から導入される新型ドラッグスターRRに乗った今、その評価を上書きしなければならなくなった。車体にもエンジンにも多岐に渡る変更が施された結果、ハンドリングはさらに上質なものになり、過去最良と言えるレベルに達していたからだ。
その要因はいくつもあるが、まず大きいのが見直されたライディングポジションだ。ハンドルが可変式なのは変わらないものの、設計変更に伴って幅が広がり、やや前方にセットされたことによってフロントタイヤに荷重を掛けやすくなった。それに加えてシートの自由度も増し、特に前後方向にゆとりができた。そのため、体重移動が容易になり、タイヤからのインフォメーションが感じ取りやすくなったのである。
単純に優劣では語れないが、より安楽に乗れるのが新型
従来モデルの試乗時は頭をやや低い位置にセットして意識的にフロント荷重を高めていた一方、今回の新型では上半身がリラックスし、ごく自然に体重が掛かっている。 端的に言えば、ライダーに依存する割合が大きい従来モデルに対して、より安楽に乗れるのが新型だ。
良し悪しというよりも好みも影響する部分ゆえ、単純に優劣では語れない。しかし、間違いないのはちゃんと意味と差がある改良が随所に渡って盛り込まれるという、そのきめ細やかな仕事っぷりだ。 たとえば140hpの最高出力は数値自体は変わらない。ところが1万3100rpmだった発生回転数が1万2300rpmに引き下げられて過渡特性がスムーズになった他、ギヤボックスの設計も変更するなど、内部を洗練
実際、シフトチェンジのアップにもダウンにも対応するオートシフターの作動精度は確実に正確性が増していた。 もちろん外部にも手が加えられている。一見して分かるのが一体成型の大型LEDテールライトで、イタリアンらしい優美な印象に貢献。シートと一体化したように見えるタンデムステップの収納方法にもデザイナーの個性が光る。 この他、ステアリングダンパーとトップブリッジの一体化やライセンスプレートホルダーの小型化など、よりシャープなイメージがもたらされているのが新型の特徴となる。価格は少し上昇したものの、そこには納得の価値があった。
MV AGUSTA BRUTALE DRAGSTER 800RR(MVアグスタ・ブルターレ・ドラッグスターRR) ディテール








Specifications:MV AGUSTA BRUTALE DRAGSTER 800RR(MVアグスタ・ブルターレ・ドラッグスターRR)
| エンジン | 水冷4ストローク並列3気筒 | 
| バルブ形式 | DOHC4バルブ | 
| 総排気量 | 798cc | 
| ボア×ストローク | 79×54.3mm | 
| 圧縮比 | 13.3対1 | 
| 最高出力 | 140hp/12300rpm | 
| 最大トルク | 8.87kg-m/10100rpm | 
| 変速機 | 6段 | 
| クラッチ | 湿式多版 | 
| フレーム | スチールパイプトレリス | 
| キャスター/トレール | NA | 
| サスペンション | F=φ43mm倒立フォーク | 
| R=リンク式モノショック | |
| ブレーキ | F=φ320mmダブルディスク | 
| R=φ220mmシングルディスク | |
| タイヤサイズ | F=120/70ZR17 | 
| R=200/50ZR17 | |
| 全長/全幅/全高 | 2060/825mm/NA | 
| 軸間距離 | 1380mm | 
| シート高 | 820mm | 
| 燃料タンク容量 | 16.5L | 
| 乾燥重量 | 168kg | 
| 価格 | 239万7600円 | 
| エンジン | 水冷4ストローク並列3気筒 | 
| バルブ形式 | DOHC4バルブ | 
| 総排気量 | 798cc | 
| ボア×ストローク | 79×54.3mm | 
| 圧縮比 | 13.3対1 | 
| 最高出力 | 140hp/12300rpm | 
| 最大トルク | 8.87kg-m/10100rpm | 
| 変速機 | 6段 | 
| クラッチ | 湿式多版 | 
| フレーム | スチールパイプトレリス | 
| キャスター/トレール | NA | 
| サスペンション | F=φ43mm倒立フォーク | 
| R=リンク式モノショック | |
| ブレーキ | F=φ320mmダブルディスク | 
| R=φ220mmシングルディスク | |
| タイヤサイズ | F=120/70ZR17 | 
| R=200/50ZR17 | |
| 全長/全幅/全高 | 2060/825mm/NA | 
| 軸間距離 | 1380mm | 
| シート高 | 820mm | 
| 燃料タンク容量 | 16.5L | 
| 乾燥重量 | 168kg | 
| 価格 | 239万7600円 | 
※本スペックは『ライダースクラブ 2018年10月号』掲載時のものです。



 
	   
             
             
             
             
             
             
      
 
         
         
        
 
		 
		