V4エンジンを搭載の新型ムルティストラーダがついに登場!
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2003年のデビュー以来18年間で11万台以上が生産されたムルティストラーダがついにV4エンジンを搭載する 20周年を目前に大きな転換点を迎えたがコンセプトに一切のブレはなくむしろより発展させていくためのフルモデルチェンジだ 何より贅沢なのは、MotoGPで活躍するデスモセディチをルーツとするエンジンで旅ができることだろう。
MotoGP由来のV4で旅する贅沢
新型ムルティストラーダV4シリーズが正式発表された。10月から公開されていた先行情報でも触れられていた通り、2021年の新型には大きな2つのトピックがある。
まず、今回の目玉となる新型エンジン「V4グランツーリスモ」についてだが、ドゥカティの現行ラインナップでは唯一、スプリングバルブリターン方式を採用している。もはやドゥカティの代名詞とも言えるデスモドローミックを使わない理由は信頼性の向上。走行距離が伸びるツアラーにおいては、メンテナンスインターバルを広げる必要があったのだ。
この結果バルブクリアランスの点検と調整が、デスモドローミック方式のV4エンジンの2.5倍となる6万㎞へと大幅に伸張している。エンジン単体の重量は2気筒のテスタストレッタDVTに比べて1.2㎏軽量で、幅はプラス20㎜に留めていることから、車体の大型化は心配することはないだろう。
熱対策もアイドリング時にリアバンクの作動を休止することで軽減しており、燃費向上にも寄与。また、ここまでツーリング用途に振っていても、モトGP由来の逆回転クランクシャフトは生かされており、ハンドリング向上とピッチング低減によりスポーティな走りも期待できるはずだ。
より遠くまで走り続けるための非デスモV型4気筒エンジン
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V4グランツーリスモと名付けられたエンジンは、パニガーレV4に搭載されたデスモセディチ・ストラダーレと異なりデスモドローミックバルブタイミング機構を不採用。排気量はボアを2mm拡大したプラス55ccの1158ccで、ドゥカティV4モデルでは最大となった
もうひとつのトピックは、世界初となるバイクへのレーダーの搭載により、2018年に予告していたアドバンスド・ライダー・アシスタンス・システム(ARAS)の導入が実現したこと。これは、前車に自動で追従するアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)とブラインド・スポット検知(BSD)の2つの機能で構成されており、特に高速走行での快適性とアシスタンスのレベルが大幅に引き上げられた。
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マルゾッキ製の機械式サスペンションに非LEDのヘッドライトのSTD。レーダーも装備していないが、IMU を使用したABSやライディングモードなど基本装備は充実している
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セミアクティブサスやブレンボStylemaキャリパー、コーナリングライト、キーレス、クイックシフター、クルーズコントロールなどフル装備のS。スポークホイールも選択可能だ
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V4Sの装備にスポーティな専用カラーを纏ったのがスポーツ。チタン×カーボンのアクラポヴィッチ製認証マフラーやカーボンファイバー製フロントフェンダーを装備している
シャーシはメインフレームが従来の鋼管タイプからアルミモノコックとなり、さらに片持ちから両持ちスイングアームに変更された。ホイールも従来のフロント17インチから19インチに大径化されただけでなく、Sでは同サイズのスポークホイールも選択可能。あらゆる道を走破するコンセプトにおいて、特にエンデューロ性能が強化されている。
そしてデザインでは、新しいデイタイム・ランニング・ライト(DRL)が新鮮。パニガーレV4からヒントを得たアイブロウ形状が、ドゥカティファミリーとしての一体感を打ち出す。ビーク(くちばし)部分には前方を検知するレーダーを配置することになったが、ムルティストラーダ独自のスタイルは不変だ。
インターフェースで特筆すべきはSに採用されたドゥカティ・コネクト・システムで、スマホアプリの機能をメーターパネルに表示させることができるようになった。ハンドルにスマホをマウントしなくてもナビアプリのマップが視認できるのは、ツアラーではありがたい機能となる。 今回のモデルでムルティストラーダは、第4世代に生まれ変わった。従来の長所を受け継ぎながら、多用途性や快適性のレベルを各段に飛躍させることに成功したと言えよう。
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エンジン全長が85mm短縮されたこともあり、ホイールベースは従来より18mm短い1567mmとなった。両持ちスイングアームは新設計のアルミ製。リアフレームはトラスとし、エンデューロイメージを演出している
積み上げたのは信頼性と安全性
アダプティブ・クルーズ・コントロールを二輪車世界初採用
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Sが採用したレーダーはボッシュ製で、サイズは70×60×28mm、重量は190gとなる。これをくちばしの付け根とテールランプの下に設置して周囲の交通状況を検知している
ACC BSD
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フィンガーフォロワーロッカーアームを採用
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2010年モデルからのビークを採用したスタイルを新型も踏襲。従来1枚だったスクリーンはサイドディフレクターと組み合わされた3枚構成となり、高さ調整も可能。ウインカーはシュラウド部に縦配置している
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Sには左側のスイッチにジョイスティックが追加され、メーターに表示されたスマートフォンのアプリを直観的に操作できるようになっている
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CHECK ブラックスターはスポーツカーイメージ
Xディアベルの2021年モデルが発表。シリンダーヘッドカバーを赤く塗ったブラックスターは、スポーツカーにヒントを得たカラーリングで、スポーティな同車の特徴を表現したもの。マットブラックのダークは、各部のディテールまでブラック仕上げとしている。
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CHECK スクランブラーにナイトシフトが新登場
ナイトシフトは、幅広いハンドルバーやバーエンドミラー、サイドゼッケンプレートなどを装備したカフェレーサースタイルのニューモデル。1100ダークプロは新しいダークステルスカラーで登場、デザートスレッドは青×白のニューカラーが発表された。
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