History of MONSTER -since1973- 4世代にわたるモンスターの歴史を紐解く
歴代モンスター進化のあゆみ since1993~2021
レーサーのように尖ったスポーツモデルばかりが目立ったドゥカティのラインナップを、
ネイキッドというパッケージによってフレンドリーさを際立たせた立役者がモンスターだ、
ドゥカティの歴史を語るうえで欠かせない名車の変遷を追いかけ、その功績を今一度振り返ろう。
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ッツィのカリフォルニア1400を生んだ
1993 第1世代(前期)
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851系フレームに900SSの空冷Lツインを搭載し、アップライトなバーハンドルを装着。いわば“あり合わせ”だったため初期型はカスタムの余地が大きく、それも人気の一因となった。モンスターという名称はガルーツィがつけたプロジェクトコードで、ケルンショー発表時の車名はM900だった
2000 第1世代(中期)
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2003 第1世代(後期)
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2008 第2世代
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2014 第3世代
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2017 第3.5世代
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2021第4世代
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脈々と進化を続けながらもコンセプトは変わらず
70年代後半から90年代初頭にかけてのドゥカティは、現在に続く「レースで培ったノウハウを市販車にフィードバックするスポーツマシンメーカー」の地位を確固たるものにした時代だった。
Lツインエンジンはベベル、パンタ、空油冷、水冷へと進化し、高速化も激しく進んだ。それに伴いフェアリング装備が必須となり(時代の流行でもあった)、80年代後半のドゥカティラインナップは赤いフェアリングのモデルで埋め尽くされていた。
そんな時代が続いた1992年のケルンショーで、フェアリングを持たないスポーツバイクとして披露されたのがモンスターだ。フラッグシップスポーツの851のフレームを改良し、ストリートスポーツの雄である900SSの空油冷Lツインを搭載。そこへ流麗なフォルムの燃料タンクとシートからテールカウルへと至る曲線を描いた。
「気軽に乗れるけど、しっかり速いスポーツバイク」には好評価も批判も出たが、その後30年近く続くロングセラーモデルとなったことを考えれば、批判が当てはまらなかったことが分かる。公式には今年登場したモンスターが第4世代となっており、それに従って世代別に並べるとこのようになる。
第1世代は15年間と長く、そのスタイルを大きく変えることなくブラッシュアップが続けられた。細身の鋼管トレリスフレームと美麗なフォルムのタンクが作り出すスタイルは、他メーカーのネイキッドバイクにも大きな影響を与え、後期にはドゥカティスタイリングの特徴のひとつでもあった片持ち式スイングアームを採用している。また、916の水冷Lツインを搭載したS4が登場し、モンスターはより過激な走行性能を獲得していく。
第2世代はトレリスフレームという構造を継承しつつも完全新設計とし、搭載するエンジンは空冷のみとしている。これは水冷エンジン版がストリートファイターへと分化したためで、これによりモンスターは高いスポーツ性を維持しつつもフレンドリーさも獲得。ビギナーを中心としたファン層の拡大に貢献していく。
第3世代は、搭載されるエンジンが水冷のみとなった。環境性能と出力特性を高次元で両立させる手段であり、強度メンバーにエンジンを利用するフロントフレーム式になったことと相まって大きな進化を遂げた。
第4世代となる最新モンスターは、最大のアイコンともいえるトレリスフレームから脱却し、歴代でもっとも姿かたちを変えたモデルとなった。見た目こそ大胆に変わったが、「気負わず乗れる、軽快な高性能スポーツ」という特性と、燃料タンクが作り出す特徴的なフォルムのコンセプトは変わっていない。
じっくりと眺め、そして走り出せばすぐにこれが進化した最新モンスターであることがわかる。こうなると第3世代まで存在した、1200㏄モデルの登場にも期待したい。]]>