世界初?! 中野真矢がドゥカティ スーパーレッジェーラを一気乗り!
1299 SLC Build by MOTO CORSE:レーシングキットによって秘めたる戦闘力が覚醒した!
そもそも非常にレーシーな車体構成とスペックを誇る1 2 99スーパーレッジェーラを、〝本物のレーサー〞により近づけるべくモトコルセがカスタマイズしたのがこの1299SLC。新車付属のレースキットに含まれるアクラポヴィッチ製チタニウムレーシングエキゾーストキットに換装し、専用のエンジンマップに書き換え。SBK仕様のフロントフォーク(オーリンズ製FGR300)、カーボンセラミック製のフロントブレーキディスク(モトコルセ/シコム製)、レース仕様のCNCモノブロックフロントブレーキキャリパー(ブレンボ製P434/38)とCNCラジアルマスターシリンダー(ブレンボ製GPタイプ19×18㎜)、ドライクラッチコンバージョンキット(STM製EVO -GP)などで武装する。
「スタンダードと比べて、発進時の低速走行時やタイヤのウォームアップに少し気を遣うように……」という中野さんのコメントからも、スタンダードよりもレーシーな雰囲気であることがうかがえる。
ただし全体的に乗りづらいというわけではなく、「尖った性格になって操るのに体力を使う反面、速度域が上がればピタっとハマるし、使いこなせたときの快感も絶大」と中野さん。とくに惚れ込んでいたのはフロントブレーキのコントロール性だが、SBK仕様のフロントサスペンションも、
「現状ではカチッとしていて最初は動かすのに苦労しましたが、ペースが上がってくると、『あ〜、これだよ、これ!』という感じ」と、元MotoGPライダーを納得させる要素となっている。
前述したパーツ以外にも、リアショックのリンク関連やステップバーなどにもモトコルセオリジナルパーツが導入され、秘めたる戦闘力を徹底的に底上げ。モトコルセが考える、「Lツインのスーパーレッジェーラはこうあるべき」が具現化されている。
Nakano’s Impression
「僕が追い求めていたブレーキタッチがここにある」
スタンダードとは別物。かなりパワーがあるので、タイヤがドライブするポイントを探して、グッと前に押し進めるような乗り方を心がけました。スロットルを20%開けたようなところで前に進むポイントがあり、これをきっかけに再び旋回力を生むことができるのも魅力です。フロントブレーキの違いは絶大。レバーを握ったぶんだけ効くのもそうですが、離したときもわずかに抵抗を残しながらリリースされる。一般的なブレーキが5段階だったとしたら、このマシンは10段階。これはまさに、僕がMotoGP時代にこだわり続けてきたブレーキのフィーリングです。久しぶりに味わいました。これに乗ったら、もう戻れませんよ!