【原田哲也 インプレッション/ROYAL ENFIELD HUNTER350】いつでも気軽に乗れるフレンドリーさ
PHOTO/H.ORIHARA, S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA 問/ピーシーアイ TEL03-5941-7444 https://www.royalenfield-tokyoshowroom.jp/
HUNTER 350 ’22年8月に発表され、約半年間ですでに世界累計10万台が販売されている、インドのロイヤルエンフィールドが手がけるハンター350が、3月に日本デビュー! 乗り味に定評ある空冷単気筒エンジンがもたらす「急がされない心地よさ」を、近年はツーリングにも夢中な元WGPライダーの原田哲也さんが強く推す!!
エンジンに急かされずツーリングの本質を味わう
「なにコレ、とてもいいじゃん!」
これが、ハンター350の試乗を終えた原田哲也さんの第一声だった。
具体的な長所を、原田さんは以下のように解説する。
「とにかくエンジンフィーリングが秀逸。公道で楽しむツーリングバイクとして、急かされないというのが大きな魅力です。とくにこの時期は花や新緑が美しいですが、景色を愛でながらのんびり走る心地よさを体験させてくれるバイクです」
クルーザー系のメテオ350やレトロスタイルのクラシック350にも搭載されている349cc空冷シングルエンジンは、歯切れのよいエキゾーストサウンドを響かせる。中でも原田さんが注目したのは、低回転域のトルクや粘り強さだ。
「5速トップギアのまま40km/h以下まで速度が落ち込んでも、スロットルを開ければトコトコ……とついてきます。物足りないと感じれば、4速にシフトダウンすればいいだけ。バイクを操る楽しさより、ツーリングそのものが持つ気持ちよさを満喫したいライダーに向いています」
車体は、フレームおよびシャシー開発のスペシャリストである英国ハリス・パフォーマンス社と共同開発したフレームを骨格とする。
「のんびり走るツーリングモデルだから、ハンドリングなどをシビアに評価する必要はないと思います。それでも強いて言うなら、リアブレーキはよく効くのですが、フロントブレーキの初期制動力がもう少しあるほうが好み。それから、タイヤをもう少しハイグレードな製品に交換すると、より上質な走りを得られると思います」
ちなみに、このハンター350は前後17インチホイールを採用していて、銘柄を選びやすいバイアスタイヤを履いている。
「車重は181kgとそれなりにありますが、車体はコンパクト。足着き性も良好で、身長161cmでもカカトが少し浮く程度です。低回転トルクがあるので、発進でエンストなんてことも少ないはず。そう考えると、初心者や女性にも最適なバイクだと思います」
そして、サーキットライディングを楽しむ層にも、その存在価値は高いと原田さんは指摘する。
「スーパースポーツでのツーリングは、ともすれば苦痛でもありますが、このバイクなら毎日だって乗る気になります。気を遣わず、疲れず乗れるハンター350は、セカンドバイクにも最適だと思いますよ」
ROYAL ENFIELD HUNTER 350
- エンジン型式:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
- 総排気量:349cc
- ボア×ストローク:70×85.8mm
- 最高出力:20ps/6100rpm
- 最大トルク:27Nm/4000rpm
- 変速機:5速
- クラッチ:湿式多板
- フレーム:ダブルクレードル
- 全長×全幅×全高:2060×789×1055mm
- ホイールベース:1370mm
- シート高:790mm
- 車両重量:181kg
- 燃料タンク容量:13L
- 価格:66万4400円(レベル) 65 万7800円(ダッパー)