【KTM 390DUKE/TRIUMPH SCRAMBLER 400X/SPEED 400】 外車400㏄ クラス群雄割拠の時代
Impression about OVERALL
レンジが広がった外車400㏄モデル
原田:トライアンフは、やっぱりツーリングや街乗りメインのライダーにオススメだね。特にスクランブラー400Xの方は、ロングツーリングに使ってみるのも面白いだろうしね。390デュークはよりスポーティに走りたい人向け。サーキットを元気よく走りたいということであれば、絶対390デュークを選んだ方が幸せなれる(笑)。
中野:390デュークは「速く!エンジンを回してっ!」ってバイクが求めてきますからね(笑)。
原田:同じ400㏄モデルなのにキャラクターが立っていて、その対比が面白いよね。トライアンフはトコトコとエンジンパルスを楽しみながら走るのが面白い。
中野:今日乗った3台なら、どれも初めての外車として選んでも申し分ない、いやむしろ1台目のバイクに選んだっていいくらい乗りやすい。特にスクランブラー400Xは久しぶりにバイクに乗る人や、大きなバイクはちょっと疲れたな、なんていうベテランが選ぶのもありだと思います。ただスポーツ走行が好きならやっぱり390デュークでしょうね。
RC:今回の3台はインド生産ですが、気になる点はありますか?
中野:当然トライアンフならイギリスで作っていて欲しいし、KTMならオーストリアで……なんて思いはありますが、3台ともきちんとメーカーらしさが出ているのがすばらしいと思いますよね。スピード400とスクランブラー400Xは、タンクの形だとかエンジンの造形にしっかりトライアンフらしさが現れてますし、ここまでクオリティを上げてきたのかと驚きましたね。
原田:トライアンフにしてもKTMにしても、400㏄クラスとは思えない出来だよね。エンジンだけ見ても、特に390デュークはひと昔前の600㏄クラスくらいの雰囲気。ピークパワーなどは排出ガス規制などで絞られているのだろうけど、使う領域、使いたいエンジン回転数でしっかり力が出るようになっているところに技術の凄さを感じる。最近、バイクショップでよく聞くのは、1000㏄と400㏄クラスを2台持ちして、普段は小さいバイクで、気候のいい時期だけ大きいのに乗る人が増えてるらしい。
中野:大きなバイクで所有感を満たして、普段は軽いバイクに乗る。それ、一番幸せじゃないですか(笑)。
原田:そんな流れで400㏄クラスながら所有感もある外車の400㏄モデルが注目されていると思うんだよね。
中野:なるほど! メーターにしても電子制御にしても、KTMなんかは今どきのビッグバイクと変わらないような雰囲気ですしね。
原田:お得感はやっぱり390デュークの方があるよね。
中野:トライアンフは思ったより車格が大きくてびっくりしました。高速道路のパーキングとかでバイクを停めた時に、ビッグバイクと並んでも遜色が無いですよね。
原田:そうそう。400㏄の感じがしないんだよ。車格があるからだろうね。ちゃんとトライアンフとしての貫禄があるんだよ。だからより大きく見える。それに細部を見ても、3台ともこのクラスにありがちな、コストとの兼ね合いで妥協している点がない。こういうモデルが出てくるから、外車400㏄クラスは盛り上がってきているんだろうね。