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【R/Cテスターが2024のベストバイクを選出_R/C OF THE TEAR】中野真矢:ツーリング編|結果的にはすべてが400cc&500ccクラスでした。

本誌では毎年多くの新型と従来モデルを、サーキットや公道で走らせている。その中から、「2024年に乗って印象に残ったバイク」を挙げるのがこの企画。今回は本誌でもおなじみの中野真矢さんのベストセレクションツーリング編です。

結果的にはすべてが400cc&500ccクラス

サーキット編とは真逆で、ツーリング編のベスト3を選ぶのはとにかく迷いました。というのも、’24年に乗ったバイクには、「実際にはしていないけど、ツーリングに最適だろうなあ……」という車種も多く含まれているからです。というわけでこのランキングには、〝想像〞も含まれていることをご了承ください。

ただし第1位に選んだエリミネーターのプラザエディションは、本誌のロケで実際にツーリングしたモデルで、日本の道路交通事情にとても合っていることを確認済み。400㏄の排気量があるため、高速道路を巡航しても何の不満もないし、車体は軽快に操れます。休日にゆったり走りたいときには、ベストなバイクだと感じました。

単にフレンドリーなだけでなく、エンジンのパワー感やライディングポジションなど、すべてに気持ちよさがあるのもポイント。ニンジャ400譲りのエンジンと専用設計された車体がマッチしています。

第2位のスクランブラー400Xは、原田哲也さんと一緒にサーキットで試乗したモデル。400㏄クラスや250㏄クラスは格下に見られがちですが、このバイクは外観や質感もある程度しっかりしていて、好感が持てました。肩肘張らずに乗れる性能に、哲也さんと「バイクって、これでいいんだよ」なんてことを話したのをよく覚えています。

とはいえ本音では、同じトライアンフでも、’25年型でモデルチェンジを受けたスピードツイン1200が気になっているんですけどね。早く試乗してみたいなあ……。

第3位に選んだX500も、サーキットのみでの試乗。アメリカンスポーツの特集で、他の車種は正直なところ乗りこなすまでに時間がかかりましたが、X500はとても自然に接することができ、意外と言ったら失礼ですが、普通にスポーツ走行ができ、膝まで擦れました。

エンジンはV型ではなく直列のツインですが、排気音には高揚感もあります。既存のファンには「これはハーレーとは違う」と言われちゃうかもしれませんが、普段使いにちょっと欲しくなるほどでした。

’24年は、スポーツ系とツアラー系ともに欧州勢のさらなる攻勢を感じましたが、秋以降に国内メーカーの新型が次々に発表されており、’25年は日本車の巻き返しも期待できそう。試乗できる日を楽しみにしています。

1st:KAWASAKI ELIMINATOR PLAZA EDITION|ゆっくりしたいショートトリップにベストマッチ

現行のエリミネーターシリーズは2023年春に新登場。2024年3月には、スタンダード仕様に前後ドラレコとUSB電源ポートを装備した、専用色のプラザエディションが追加されました。

エンジンは、二次減速比などを除けばほぼそのままニンジャ400用とのことですが、専用設計されたのではないかと感じるほど、エリミネーターの世界観にぴったりの特性。

撮影しながらさまざまな場所を走りましたが、何の不安もなく乗れて、ただ易しいだけというわけではなく、気持ちよさも備わっています。

エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ 総排気量:398cc 最高出力:48ps/10000rpm 最大トルク:3.8kgf・m/8000rpm ホイールベース:1520mm シート高:735mm 車両重量:177kg 燃料タンク容量:12L 価格:86万9000円
エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ 総排気量:398cc 最高出力:48ps/10000rpm 最大トルク:3.8kgf・m/8000rpm ホイールベース:1520mm シート高:735mm 車両重量:177kg 燃料タンク容量:12L 価格:86万9000円

2nd:TRIUMPH SCRAMBLER 400 X|ちょうどいい走りと手頃な価格で肩肘張らず付き合える

インドを皮切りに、2023年中盤から世界各国に順次導入された新型。ネイキッドスポーツ仕様のスピード400もあり、同時に試乗したのですが、全体のバランスはスクランブラーのほうがより上回っている印象でした。

もちろん、スゴく速いとか高性能というわけではないのですが、公道で気軽に楽しめ、車格や質感も納得できるレベル。ヨーロッパのメーカーが、手を抜かずに400ccクラスの新型を造ってくれたことがうれしかったです。

エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブ 総排気量:398.15cc 最高出力:40ps/8000rpm 最大トルク:37.5Nm/6500rpm ホイールベース:1418mm シート高:835mm 車両重量:179kg 燃料タンク容量:13L 価格:81万9000円
エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブ 総排気量:398.15cc 最高出力:40ps/8000rpm 最大トルク:37.5Nm/6500rpm ホイールベース:1418mm シート高:835mm 車両重量:179kg 燃料タンク容量:13L 価格:81万9000円

3rd:HARLEY-DAVIDSON X 500|良好なバランスがもたらす侮れないスポーツ性も魅力

日本では2023年から販売されているモデルで、ベネリのレオンチーノ500をベースにハーレーがデザインを施した、アジア地域をメインターゲットとする中国生産車。

全体のバランスがよくて、変な挙動も起きないので、サーキットでは写真のような走りもできちゃいます。

とはいえ、ストリートのほうがもちろんバイクに合っていて、素直でバランスに優れた走行性能と高揚感のある排気音で、ツーリングから普段使いまで気持ちよく走れそうです。

エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ 総排気量:500cc 最高出力:47hp/8500rpm最大トルク:46Nm/6000rpm ホイールベース:1458mm シート高:820mm 車両重量:208kg 燃料タンク容量:13.1L 価格:83万9800円
エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ 総排気量:500cc 最高出力:47hp/8500rpm最大トルク:46Nm/6000rpm ホイールベース:1458mm シート高:820mm 車両重量:208kg 燃料タンク容量:13.1L 価格:83万9800円

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