現代バイク用語の初心者講座【テレレバーとデュオレバー】
何かと専門用語が多いバイクの世界。自分でも使うけど、実はよく知らない……なんていう言葉も多いはず。「今さら」なんて言わずに、Let’s Study!
緩衝装置と操舵機能を分離して性能を引き出すテレレバーとデュオレバー
多くのバイクはテレスコピック式フロントフォークを採用している。小径の筒を、より大径の筒に差し込んだ形状で、スプリングやダンパーを内蔵。この形状はコストや生産性で利点が大きい。
一般的に、フォークはトリプルツリーを介して車体に取り付けられ、ショックアブソーバーとステアリングの二つの機能を兼任している。そのため、それぞれの機能が干渉し、目指した性能を発揮できない場合がある。ならば、ショックアブソーバーとステアリングを、独立させれば良いとの発想で生み出されたのが、BMWの独自技術であるテレレバーとデュオレバーだ。
テレレバーはテレスコピック式フォークと同様に2本のフロントフォークを持つが、これはステアリングとしての役割しか持たない。左右のフロントフォークは、セミトレーリングアームを介してフレームから支持されている。ショックユニットはセミトレーリングアームに装備され、ショックアブソーバー機能を担う。
デュオレバーは、構造は異なるがショックアブソーバーとステアリングの機能を独立させるという発想は同じ。セミトレーリングアームを左右で独立させているため、デュオレバーという名称が与えられている。
テレレバーとデュオレバーは、路面追従性に優れ車体の姿勢変化が小さいなどの優れた点を持ち、現行モデルでは、R1250GS系マシンにテレレバーが、K1600系マシンにデュオレバーが採用されている。