【RIDING PARTY in 袖ケ浦フォレストレースウェイ】2024年のスタートに、現役ライダーが華を添えた!
「速いがエライじゃない」サーキット走行会として本誌が主催するRIDING PARTYは、4月27日(土)に千葉県の袖ケ浦フォレスト・レースウェイで“シーズンイン”。スペシャルゲスト&先導ライダーとして全日本ロードレース選手権のトップ選手も招き、今シーズンのスタートにふさわしい華々しさに包まれた!
スペシャルゲスト登場でいつも以上の華やかさ
スポーツライディングの世界に足を踏み入れたばかりのサーキット初心者から、さらなるライディング技術向上を狙うベテラン勢まで、幅広いレベルの参加者が、安全に楽しめることを最大のテーマに本誌が主催するのがライディングパーティ(=ライパ)。
今季、レギュラースケジュールとしては全5回を予定している。その初回を、ライパが〝ホームコース〞としている千葉県の袖ケ浦フォレスト・レースウェイで4月27日(土)に開催した。
当日は午前中こそ路面はウエットコンディションだったが、15分×2回の先導付き慣熟走行が終わる頃までに雨は止み、その後は次第に路面状況が回復していった。そして15分×4回のフリー走行は、後半になってドライコンディションで楽しむことができた。
ライパは、先導走行を務めるインストラクターやゲストライダーが豪華なことでも知られるが、今回は全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスに参戦中の水野涼選手とST1000クラスの作本輝介選手が初登場。水野選手には、誰でも受けられるライディングフォームチェックも担当していただいた。
また、出展ブースもいつも以上に大盛況。走行のインターバルが楽しめるのも、ライパの大きな特徴だ!
楽しめるコンテンツが盛りだくさん!
世界チャンピオンがレクチャーするスペシャル企画【ミシュランライディングエクスペリエンス】
何しろ講師は世界チャンピオンである。ミシュランライディングエクスペリエンスの参加者の誰もが、最初は緊張している。だが、原田哲也さんのバイクへの情熱と優しさに触れると、少しずつ心がほぐれる。そして誰もが、身になるライテクを持ち帰るのだ。
ライディングの極意を短時間で効率よく伝授
原田哲也さんと言えば、世界グランプリ250㏄クラスにデビューした’93年、初年度にしていきなりチャンピオンを獲得した人だ。以降も、ランキング2位が2回、3位が1回と、世界のトップを争い続けた。
冷静に展開を見極め、ここぞというタイミングでズバッとライバルを抜き去るレース運びから、現役時代は「クールデビル」と呼ばれていた原田さん。今はライパでもニコニコと笑顔を絶やすことなく、積極的に参加者と触れ合う姿が印象的だ。
日頃から「バイクの楽しさを伝えるのが僕の仕事だからね」と笑う原田さんだが、その真骨頂とも言えるのが、ライパ内で行っているミシュランタイヤユーザー限定の「ライディングエクスペリエンス」だ。
ライディングフォームチェックから始まり、コースではインカムによるリアルタイムレッスンを行いながら先導走行。走行後は車座になって質疑応答を含めたフリートークと、実に豪華な企画である。
「短い時間ですが、バイクの楽しさや、安全に乗り続けるコツを伝えられたら」と原田さん。
参加者は「クールデビルと呼ばれた世界チャンピオンが、まさかこんなに気さくな人だとは……」と驚くと同時に、世界の頂点を知る男のレッスン内容の奥深さと的確さにも感銘を受けていた。
水野 涼選手がフォームチェックを担当!
ライパでは、時間帯限定ながら基本的には希望する参加者全員に、自分の愛車にまたがった状態でプロライダーからアドバイスを受けられる「ライディングフォームチェック」を実施。
今回の講師は、全日本JSB1000に今季「DUCATI Team KAGAYAMA」から参戦し、’22 ~’23年のスーパーバイク世界選手権を制したファクトリー仕様のドゥカティ・パニガーレV4Rを走らせることから、“黒船襲来”と話題を集めている水野涼選手が担当。
レースシーンでの最新トレンドも盛り込みつつ、ファンライド層でも実践できるライディングフォームについて、各参加者のレベルに合わせながら最適なアドバイスをしてくれた。
参加者インタビュー【新田幸児さん: HONDA CBR1000RR-R FIREBLADE SP】
サーキットビギナーでも安心! 初参加者のライパ・インプレッション
ブリーフィングやサイティングツアーなどで走行前からレクチャーを受けられ、サーキットビギナーを対象とした桃腕章クラスには特別なライディング講習時間があり、4本のフリー走行枠でも希望すればプロライダーの先導付きで走れるライパは、サーキットデビューやビギナーのスキルアップにも最適な走行会。ここでは、春の袖ケ浦でライパデビューした方々の感想をお届けしよう!
初心者向けの講習会があるのがうれしい!:中田康紀さん BMW:S 1000 RR
現在43歳で、バイク歴は20年くらいあるのですが、サーキットを走るのは今回が初めて。これまで興味がなかったわけではないのですが、ちょっと自分とは縁遠い世界かなあ……と感じていました。その一方で、スーパースポーツとサーキットライディングに対する憧れもあり、昨年このS 1000 RRを購入したことで、サーキットデビューを決意しました。朝はスゴい雨で、これはどうなっちゃうんだろう……と不安だったし、駐輪場所から何からわからないことだらけで最初はかなり緊張もしていましたが、最終的にはかなり楽しめました。初心者専用の講習会を走行直後に受けられ、ちょっとしてまたすぐ走行時間がやってくるので、教わったことを実践につなげやすく、これも魅力だと思いました。
雨でも学べることがたくさんありました!:池田寛之さん DUCATI MONSTER+
ピレリさんが主催しているFUN TRACK DAYで先導付きの体験走行はあるのですが、サーキットを本格的に走ったのは今回が初めて。興味はあるけど走り方がまったくわからないなあ……と思っていたところ、ライダースクラブ誌でライパの記事を見つけて、これなら先導走行もあるしライン取りとかも学べそうだと思って参加しました。昼すぎまでは路面が濡れた状態でしたが、午前中に青木宣篤さんの初心者向け特別講習でニーグリップやハンドル入力などを教わったことで、少しずつスムーズに走れるようになってきたと実感。今日はフリー走行枠の間もずっと先導付きで走りましたが、これが可能なのもライパの魅力だと感じました。少し自信が持てたので、次回はフリー走行も楽しみたいです!
走行時間外も楽しもう! 活気溢れる出展ブースもライパ名物
パドックにはメーカーやショップなどの出展ブースが充実。新製品が展示されていたり、試乗車が用意されていたり、ユーザーのさまざまな質問に答えてくれ、走行のインターバルも飽きることなく楽しめる。ここでは、ブースの様子や飾られていた製品などをご紹介。
今年も精力的に併催! ディアブロマンコーチング
今年から、ピレリジャパンのオフィシャルライダーとして活動するディアブロマンが、「高性能なピレリタイヤをもっと使い倒せるようになってほしい!」という想いを込めて実施しているのがディアブロマンコーチング。今季も、ライパはこのコンテンツを併催する。
ディアブロマンコーチングは超少人数制が特徴で、ライパの場合は各クラス1名限定。これまでは、ハイペースの赤腕章または準ハイペースの黄腕章クラスに相当するライダーが対象だったが、今年はビギナーに近いライダーも多い緑腕章クラスでもエントリー可能になった。
ライパの参加料金にプラスして、コーチング代として3万3000円が必要となるが、内容は非常に充実しており、その価値は十分にある。
まず、走行時はマンツーマンレッスンとなるので、自分の走りを先導や追走で徹底的にチェックしてもらうことが可能。今季からインカムが導入され、リアルタイムでのアドバイスも受けられる。
また、GPSデータロガーの活用により、数値や視覚でも自分の走りやコーチング前後での違いなどを確認可能。走行終了ごとに座学があるので、ディアブロマンの解説を理解しやすい。さらに、座学も超少人数制のため、ライディングに関する個々の悩みを質問しやすい雰囲気なのも大きな魅力だ。
2年目のディアブロマンコーチングは、さらにパワーアップ。その魅力と価値を、今季から新たにディアブロマンとなった伊丹孝裕さんはこのように語っている。
「いわゆるサーキット走行会では、漠然と〝気持ちいい〞だけで走っている参加者が多くいらっしゃいます。もちろんそれは悪いことではないのですが、せっかくの〝スポーツ〞走行なので、スキルアップを目指すこともテーマに掲げてもらいたいと考えています。
まずはここが、ディアブロマンコーチングの出発点。そしてスキルアップを狙うときに、マンツーマンでの走行や、インカムによるリアルタイムレクチャー、GPSデータロガーによる走行解析が、とても活きてきます。
走りの精度を高めたいとか、上達の頭打ち感から脱却したいと考えているライダーには、とくに効果的な内容になっているので、ぜひ一度お試しを!」