1. HOME
  2. テクニック
  3. 中野真矢に学ぶ、スポーツライテク究極の2択【Part1:ライディングフォーム編】

中野真矢に学ぶ、スポーツライテク究極の2択【Part1:ライディングフォーム編】

もっと上手に、もっと楽しく走りたいと願うライダーであれば、ライディングで疑問に感じること、わからないことが多くあるだろう。今回は気になるライテクの2択問題を、Q&A方式で中野真矢さんが解説。第1回目はライディングフォーム。中野さんがライテクにおいてもっとも重視するポイント。ほんの少しのことで、スポーツライディングが上手くなる場合もあるのだ!

PHOTO/S.MAYUMI, H.ORIHARA TEXT/K.ASAKURA
取材協力/スズキ 0120-402-253 https://www1.suzuki.co.jp/motor
【中野真矢】本誌メインテスター。全日本王者を経てWGP参戦。MotoGP、SBKでも活躍。現在は各バイクメディアでも活動する他、RIDING PARTYではインストラクターも務める。
【中野真矢】本誌メインテスター。全日本王者を経てWGP参戦。MotoGP、SBKでも活躍。現在は各バイクメディアでも活動する他、RIDING PARTYではインストラクターも務める。

読むだけで上手くなる? バイクはそれほど甘くない!

この企画のお話を伺った時、最初は「意味があるのだろうか?」と思いました。ライディングは、本当に多くの要素が複雑に絡み合って成り立っているものなので、二者択一で答えが出せるものではないからです。 

ですが、バイクが上手くなりたい、そのヒントが欲しいという気持ちも理解できます。ですからここで、僕のライテクに対する考えを述べさせてもらうことを条件に、引き受けさせてもらいました。 

興味のあるトピックだけでなく、全部のページを読んでください。ライディングは、シーンを個別に切り出して語れるほど簡単ではありません。一つの項目に書かれた内容に捉われると、逆に危険な思いをするかもしれません。そしてできれば、今回紹介するテクニックの全てを、一度試して欲しいのです。その上で、あなたにマッチしているかを判断してください。 

僕が言うことが正しいとは限りません(笑)。しかし僕にとっては、嘘偽りなく、正しいと思うことを言っています。僕の知識と経験が皆さんのバイクライフを豊かにするためのお役に立てるのならば、これほど嬉しいことはありません。

Q1:コーナリングでは前乗りor 後ろ乗り?

A:自分は若干後ろ乗りだけど……

僕の場合は、クセで若干後ろ寄りに座ることが多いです。ですが、前荷重を大きくした方が、旋回性が上がるなどのメリットを感じるバイクであれば、意識的に前側に座ることもあります。

自分自身の体重を、バイクをコントロールするための重りと考えてみてください。どこに座れば、マシンが安定するのか? どこに座れば、マシンがよく曲がるのか? 走りながら探ってみれば、自分とバイクにとって最適な着座位置が見つかると思います。

前だ、後ろだと、最初から決め付けるのではありません。体格や乗り方、乗っているバイクによって変わります。

とはいえマシンによっては前に座って調整する場合も
とはいえマシンによっては前に座って調整する場合も
直線のブレーキングでシート後方に座って伏せ、コーナーではそのまま横にズレる
直線のブレーキングでシート後方に座って伏せ、コーナーではそのまま横にズレる

Q2:ネイキッドのポジションはスポーツ走行には向かない or スーパースポーツにないメリットがある?

A:自由度が高いのがメリット

本気でタイムを削りにいく、レースのような走りをするには、やはりスーパースポーツの前傾ポジションの方が荷重をかけやすいので、「走る、曲がる、止まる」の全てで有利ですし、空力の面でも効果があります。ですが、身体への負担も大きいですよね? サーキット走行であっても、楽しむレベルであればネイキッドのポジションは全然問題ないと思います。

RIDING PARTYの先導ライダーの間でも、ネイキッドモデルが用意されていると取り合いになります。圧倒的に身体がラクですからね(笑)

ラクに乗れるからいろいろチャレンジもできます
ラクに乗れるからいろいろチャレンジもできます

Q3:ビギナーでもプロのフォームの真似は有効 or 危ないだけ?

A:ぜひ真似してください!

どんどん真似するべきです。自分の走る姿を写真や動画で撮影して、プロとどこが違うのかを確認できればベター。自分がどう走っているかを知るのは重要で、僕も現役時代にやっていました。

RIDING PARTYでは参加者の走行写真を販売しています。ライテク向上に活用して欲しいですね。真似をする時に注意して欲しいのは、プロの走りとはバイクやタイヤ、走る場所が違うということ。安全確保を心がけつつ、自分のレベルに合わせた範囲で真似しましょう。

上手いライダーはフォームもカッコいいんです!
上手いライダーはフォームもカッコいいんです!

Q4:コーナリングで姿勢を低くするのは重心を下げるため or バイクと一体化するため?

A:バイクと一体化して安定感を出す

自分がマシンに近付くことで、マスが集中して安定性を高められます。乗り手とバイクの位置関係で、運動性や安定感に大きな変化が出るんです。バイクと人間の総重量の中で、人間の重さが占める割合はかなり大きいですから。

ギャップを踏んだ時などは、意図的に身体を浮かせてバイクの重心から離したりもします。乗り手がフリーウェイトになって、ショックを吸収するんです。人間マスダンパーですね。自分の体重をバランスウェイトとして利用しましょう。

Q5:ブラインドコーナーに進入する時はリーンアウト or リーンイン?

A:リーンウィズの方が対処しやすい

一般公道では緊急時の対処を考えるより、危険な目に合わないによう、まずは安全運転が最優先。ブラインドコーナーであれば、何があっても回避できるスピードで走るのが大原則だと思います。

どうしてもライディングスタイルを選ぶとすれば、僕は汎用性の高いリーンウィズで走ります。視点が高い方が、より広い視界を確保できるので、リーンアウトもアリです。

Q6:ワインディングのコーナーでもボディアクションは必要 or シートにどっかり座る?

A:多少アクションした方がスポーティ

サーキット走行のように、大きくハングオンすることは勧められませんが、コーナリングのきっかけ作りとして、ボディアクションを入れるのは有効だと思います。

頭をマシンのセンターに残しつつ腰を少しイン側ずらし、上半身も軽く入れる。下半身はヒールと内腿でマシンのホールドを意識します。ボディアクションの加減は、サーキットを攻める時の30%くらいのイメージです。ステップワークでバランスをとるために、イン側の膝を開くこともあります。

でもやり過ぎは禁物!
でもやり過ぎは禁物!

関連記事