【Historic Bikes/~SWM・本格125cc~】「SWM OUTLAW125/SM125R FACTORY/RS125R FACTORY」~イタリアンブランドSWMが発信する趣味性の高い本格125cc~【R/C インプレッション archives】
125だから……という妥協は一切ナシ!! 日本に導入されているSWMのモデルは現在8機種を数え、今後はそのラインナップがさらに拡大していく予定だ。特に注目なのは、2019年3月の東京モーターサイクルショーで初披露されたアウトロー125で、さっそく試乗することができた。
※この記事は過去に掲載された記事を再編集した内容です。
スタイリングはスクランブラーのそれだが、単なる懐古趣味に留まっていない。LEDヘッドライトや液晶メーター、倒立フォークを装備する他、リヤブレーキを踏めばフロントも作動するコンバインドブレーキを採用。ノスタルジックなたたずまいと現代的な機構が上手くミックスされている。
全長は2078mm、ホイールベースは1386mmゆえ、車体サイズは堂々としたものだ。それを前後17インチのリムとピレリのブロックタイヤ・スコーピオンラリーSTR、φ41mmの倒立フォークが支えている。 これらは125ccのエンジンに対してオーバークオリティにも思えるが、見た目の印象とは裏腹に車重は130kgと軽く、加速力にも低回転域のトルクにも不足はない。いざスロットルを開ければ、1万1000rpm超までスムーズにエンジンは回っていく。ハンドリングにクセはなく、街乗りはもとよりワインディングも充分に楽しめるはずだ。
巧みなのはブレーキの味つけで、フロントだけを掛けた時はリヤと連動しない。その時の制動力はオンロードの感覚からすると甘いのだが、ダートに持ち込むとその意味が分かり、実にコントローラブルなのだ。小型二輪の最初の1台としても、セカンドバイクとしても実に魅力的な性能と仕上がりを持っているネオクラシックである。
上級グレードはすべてが現代的
そして今回、併せて試すことができたモデルが、アウトロー125とは対称的にすべてが現代的、かつハイスペックなSM125RとRS125Rだ。いずれもファクトリーの名を持つ上級グレードで、即実戦も可能な本気仕様と言える。 実際、スプリングやハンドルバー、シートはレーシングパーツそのもので、さらにはアロー製マフラーやプログリップ製のグリップを標準装備。スプロケット、スイングアーム、サブフレームにアルミが採用されているのがファクトリーの証だ。
アウトロー125と同系のエンジンを搭載するが車重の軽さと吸排気系の変更によって、走りは一段と軽快だ。とはいえ、車体にも足周りにもたっぷり余力が残されているため、少々の高荷重ではビクともせず、エンジンのパワーを100%タイヤに注ぎ、アベレージスピードを高めいくことができる。 どのモデルもクラスを感じさせない真のピュアスポーツだった。
SWM OUTLAW125 ディテール
Specifications:SWM OUTLAW125
最高出力 | 15ps/10500rpm |
燃料タンク容量 | 16.5L |
乾燥重量 | 130kg |
シート高 | 720mm |
価格 | 52万9200円 |
SWM SM125R FACTORY/RS125R FACTORY ディテール
Specifications:SWM SM125R FACTORY
最高出力 | 15ps/10500rpm |
燃料タンク容量 | 7.2L |
乾燥重量 | 120kg |
シート高 | 914mm |
価格 | 56万9000円 |
Specifications:SWM RS125R FACTORY
最高出力 | 15ps/10500rpm |
燃料タンク容量 | 7.2L |
乾燥重量 | 117kg |
シート高 | 950mm |
価格 | 55万9000円 |
※本スペックは『ライダースクラブ 2019年6月号』掲載時のものです。