【Historic Bikes/アプリリア RS660】原田哲也&中野真矢が話題のミドルスポーツをインプレッション!
※この記事は過去に掲載された記事を再編集した内容です。
いずれもSP忠男レーシングチームの卒業生である、“先輩”の原田哲也さんと“後輩”の中野真矢さん。 サーキットでRS660のライディングをエンジョイして、本音のインプレッショントークを繰り広げた。
Talk Session 原田哲也×中野真矢 RS660をサーキットで斬る!
中野 久しぶりに原田さんがアプリリアに乗るのを生で見て、うれしかったです!
原田 そんなこと言って、先に乗らせてタイヤ温めさせたでしょ!?
中野 あ、バレてましたね。先輩すいません……。それよりRS660、どうでした?
原田 まず、よく曲がるよね。コーナリングがとにかく楽しい。エンジンも、パワーの立ち上がりに唐突な感じがないから、それも扱いやすさにつながっていて、なんというか250ccのような感覚で操れる!
中野 これくらいの車格とパワーだったら、「もっと攻めよう」という気になれて楽しいですよね。今日は他のリッターバイクにもいろいろ乗っていたので、最初はそれらと同じような走らせ方をしていたんですが、僕も途中で「そうだ、250ccのように乗ってみよう」と乗り方をチェンジしてみたら、1000ccのようにコーナーでV字を描く必要もないし、立ち上がりを重視しつつコンパクトに旋回できました。
原田 逆に、コーナーを攻めたくなっちゃうからこそ、マシンをセッティングする欲も出てくる。サーキットを走らせるなら、よりスポーツ走行向きのタイヤに変更して、フロントサスのセッティングを調整したい。具体的には、コーナーの奥でもう少しフロントが低い状態を保ってくれるようセットすれば、さらに曲がりやすいと思う。
中野 たしかに、やや戻りが早いんですよねえ……って、だんだん2ストマシンみたいになりそうです。
原田 それも、やっぱりコーナーがおもしろいからなんだと思う。まあ、セッティングに関してはサーキットによっても違うしね。
中野 なんにせよ、それほど広くないサーキットなら1000ccを追い回せると思います。それどころか、かなりいいタイムも出ちゃいそうです。
原田 それは、間違いない。ちなみに、敢えて不満を挙げるなら、もう少しシートが低ければ、小柄な女性にももっとお薦めできるのに……というのが残念。スゴく軽くて乗りやすいバイクなので。もうひとつ、サーキットで使用する高回転域ではステップから伝わる振動がかなり多め。演出としてこういうのが好きな人もいると思うし、回さなければそんなでもないので、公道ではそれほど気にならないレベルだとは思うけど……。
中野 ところで、RS660は満載の電子制御も特徴ですが、どうでしたか?
原田 サーキットで走っていても、電子制御の介入を感じることはあまりないけど、シフターの精度とかはかなりいい。シフトダウンのブリッピングなんて、オレよりもはるかに上手!
中野 いやいやいや(笑)。まあでも、シフター標準装備はうれしいですよね。
原田 トラックモードで乗ったから、それ以外の電子制御もたぶん介入していないくらいだと思うけど、これだけ満載されているのは安心。
サーキットはまあともかくとしても、公道ならオレは絶対に全部ちゃんとオンにして乗りたい派。自分で思っているほどうまくないんだから、バイクに任せておいたほうがいいって!
中野 たしかに、すべて入っていると安心感がまるで違いますよね。それでいて、この軽さと適度なパワーですから、これは本当に楽しいマシンです。
原田 なんというか、めっちゃ平和だよね。コレは他人(一般ライダー)に薦められる。 「イマドキのリッタースーパースポーツは速すぎて……」という人には特にね!