【Historic Bikes/KAWASAKI W800 Final Edition】雄々いく流麗な”W”
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手間を惜しまぬ職人技を駆使したペイントがまばゆいばかりに輝くカワサキの熱い思い入れで、特別な装いをまとった最後のW800作り手の飽くなきこだわりは、確実にライダーに伝搬する。
※この記事は過去に掲載された記事を再編集した内容です。
先代のW650から意匠を継承し、電子制御式フューエルインジェクションの採用と排気量を拡大したW800が登場したのが2011年。その趣ある佇まいと味わい深い乗り味を変えずに5年が経過したが、ついにファイナルエディションの登場を迎えた。
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キャンディサンストーンチャコール×キャンディサンセットオレンジのカラーとグラフィックは、73年に登場した650RS、いわゆるW3をモチーフとするが、特筆すべきは、その塗装工程。熟練の職人が手作業により、塗装と焼き付け行程をそれぞれ4回行い、塗装の重ね塗り部分のミクロン単位の段差も、ていねいなサンディング作業で滑らかに整える。
この手間のかかる工程も、じつはW3と同様という徹底したこだわりを持って行っているのだ。
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
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ピングとオリジナルパターンのシートを採用"

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前後ホイールのハブも重厚なブラックにペイントされる