令和のバイクトレンド!全回転域で効率よく回す『可変バルブタイミング』の時代到来
バイクはもっと楽しくなる! 令和時代を生き抜く現代のトレンド機構はコレ! 昭和後期から平成期にかけて、レプリカ、フラッグシップ、ネイキッド、スーパースポーツとさまざまなジャンルやトレンドが登場し、近年はいっそうの細分化に加えて〝電子化〞が加速。新たな時代に新たな機構、バイクの進化と楽しみ方は、ドコに向かっている!?
低回転から高回転まで全域で効率よくエンジンを回す時代!『可変バルブタイミング』
一般的な4 ストロークエンジンは、吸気バルブと排気バルブの開閉タイミングが固定されており、オーバーラップ量(吸気バルブと排気バルブの両方が開いている状態)が一定。そのため「高回転型」とか「低中速が得意」など、最初の設計でエンジンの特性が決まってしまう。そこで吸排気バルブの開閉タイミングを変化させて、高回転はパワーを稼ぎ、低中回転ではトルクを確保するのが可変バルブタイミングの役目。排出ガスの低減など環境性能を向上するメリットも大きい。
BMWシフトカム
1つの吸気バルブに対して2つのカムが存在する!
回転数やスロットルの開け方でカムシャフトがスライドする
ドゥカティDVT
デスモドローミックはそもそもバルブタイミングの自由度が高い
通常のスプリング式のバルブ開閉機構だと、カム山の形状をあまり大胆に設定できない(高回転時にバルブサージングを起こす)が、強制開閉のデスモ機構は、カムプロフィールや開閉タイミングの自由度が大きい。
スズキSR-VVT
可変バルブタイミング機構の多くがECUの信号や電気・油圧を使って切り替えるのに対し、SR-VVTは遠心力のみで作動する、シンプルな純機械式。’02年から始めたV 型4 気筒のMotoGP マシンGSV-Rで開発した技術からのフィードバックだ。