ACTIVE ホンダ GB350S【無理のないポジションで気軽に乗れるカフェレーサー】
クリアな鼓動感とリーズナブルな価格設定が魅力で、’21年の発売当初から人気を集めるGB350シリーズ。そのスポーティバージョンであるGB350Sを、アクティブが新ブランドのパーツも用いながらカフェレーサー風に仕立てたカスタム仕様に、原田哲也さんが時間をかけて試乗した。
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA
問/アクティブ TEL0561-72-7011
http://www.acv.co.jp/
幅広いジャンルのオリジナルカスタムパーツを手がけるアクティブが、ネオクラシック系の新ブランドとして’23年に立ち上げたのが153ガレージ。
このGB350Sはそんな153ガレージに加え、ゲイルスピードやハイパープロ、パフォーマンスダンパーなどの機能パーツを用いながら、カフェレーサースタイルにカスタムされている。ホイールはノーマルの前後19/17インチから前後18インチ化し、セパレートハンドルとバックステップでスポーティなポジションを確立。
そしてフォークスプリングと突き出し量を変更し、リアショックを約20mmローダウンしてバランスを最適化。加えてフロントブレーキを強化し、パフォーマンスダンパーを装着する。
今回、この車両に原田哲也さんが試乗。まずは、パフォーマンスダンパーの有無による違いを比較した。
「パフォーマンスダンパーを装着することで、ハンドリングはまったりします。軽快感はダンパーなしのほうが上ですが、車体がクイックに動くためコーナリング中の操作はややシビア。対してダンパーを装備していると、バイク任せで旋回したときに安定感が生まれます」
原田さんのファーストインプレッションはこのような感じだったが、さらにテストを続けた後、パフォーマンスダンパーのさらなるメリットをこのように指摘した。
「乗り比べると、フロントブレーキを引きずりながらコーナーに進入したときに、ダンパーがない状態だと車体がヨレることが体感できます。リアは寝たいのに、フロントは起きようとしている感じ。この状態が、ダンパーを装着することでだいぶ消えます。ハンドリングがやや重くなるとはいえ、進入ではダンパーを装着しているほうがナチュラルです」
そして原田さんは「そもそもこの車両は、ワインディングレベルの速度域ならかなり気持ちよく走れるマシン」とも評価する。
「まず、フロントブレーキはかなり効きます。指4本でレバーを握ったら効きすぎるくらいですが、1~2本で操作するとコントロールしやすく、初期タッチからしっかり制動してくれるのでかなり安心。フロントフォークが踏ん張るので、ハードブレーキングも問題ありません。加えて、これはリアサスとパフォーマンスダンパーの相乗効果だと思うのですが、トラクションが分かりやすく、これもスポーティに走らせたときの扱いやすさにつながります」
どちらかと言えばのんびり走らせるのに向くGB350シリーズだが、アクティブのカスタムにより、外観やポジションだけでなく、走行性能もスポーティになっていることが、原田さんの感想から伝わってくる。新車価格が約60万円に抑えられていることもあり、原田さんも「アクティブ号をお手本に、自分の色に仕上げていったら楽しそう!」と推す。