【3シリンダーの誘惑】個性的なマシンが勢揃い! 今買える3気筒バイクカタログ
バイクのエンジンは、長年4気筒や2気筒が主役を張ってきた。だが、近年急激に版図を拡げてきている3気筒勢は、今や一大勢力に成長した。個性的なマシンが揃っているのも、3気筒エンジン搭載車の魅力だ。
TRIUMPH
問/トライアンフモーターサイクルズジャパン
TEL03-6809-5233
https://www.triumphmotorcycles.jp/
DAYTONA 660
トライアンフ・のミドル・カテゴリーにおいて、久々に登場したフルカウルスポーツ。660ccエンジンは、タイガースポーツ660、トライデント660と基本設計を共有するものだが、両兄弟モデルの最高出力が81psであるのに対し、デイトナ660はスロットルボディが気筒ごとに独立、燃調セッティングの
変更により95psを発揮。フロントブレーキにはラ
ジアルマウントキャリパーが奢られるなど、スポー
ツ性を重視しつつ、フレンドリーな乗り味が特徴だ
TRIDENT 660
コンベンショナルなスチール鋼管製フレームに、660cc直列3気筒エンジンを搭載する、スタンダードネイキッド。アップライトなポジションが生み出す汎用性の高さが持ち味で、街乗りからスポーツライディングまでどんな使い方にもマッチする。フルカラーTFTメーターは、コネクティビティシステムの導入で、ターンバイターンナビゲーション他の各種機能の表示が可能だ。充実した装備を持ちながら、100万円を切るメーカー希望小売価格も魅力
ET TRIPLE 765 R/RS
Moto2マシン用に供給されているエンジンをルーツに持つ765cc直列3気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド。ハイパフォーマンスグレードのRSは最高出力130ps、スタンダードグレードのRでも最高出力は120psと、過激な走りが楽しめる。また、車体に目を向けてもRSは豪華で、リアショックユニットはオーリンズ、フロントブレーキはブレンボのスティルマキャリパーとMCSマスターシリンダーを装備しているのがポイント
SPEED TRIPLE 1200RS
排気量1158cc、最高出力180psを誇るエンジンに、200kgを切る軽量な車体を組み合わせたモンスター級ストリートファイター。1994年、初代スピードトリプルの登場以来、カテゴリーをリードしてきた現代のトライアンフを代表するモデル。前後サスペンションはオーリンズ製のフルアジャスタブル。ブレーキシステムもブレンボ製のハイスペックなパーツが奢られる。シフトアップ&ダウン対応のクイックシフターやフルキーレスシステムも装備する
SPEED TRIPLE 1200RR /BREITLING LIMITED EDITION
スピードトリプル1200RSをルーツに持ち、ハーフカウルとセパレートハンドルが与えられた、メーカーメイド・カフェカスタム的モデル。基本コンポーネンツや電子制御、ハイグレードな装備類はRSと共有。最も大きな違いは、オーリンズ製電子制御式セミアクティブサスペンション、Smart EC 2.0を採用していること。2024年には時計メーカーのブライトリングとコラボした限定モデル、ブライトリング・リミテッドエディションが発売されいる
TIGER SPORT 660
トライデント660をベースに開発された、ミドルアドベンチャー。前後17インチホイールの採用からもみて取れるように、オンロード性能を重視した車体構成が与えられている。タイガーシリーズの歴代モデル中最も軽量で、運動性は機敏で取り回しも良好。ツアラーとしての快適性はもちろん、コミューター的な日常使用もこなす万能性を持つ。車体にフィットするパニアケースやトップボックス他、ツーリングを意識した純正アクセサリーも豊富に用意
TIGER 900 GT / GT PRO
フロント19インチ、リア17インチホイールを採用した、オンロード性能にフォーカスしたアドベンチャーモデル。トライアンフの独自の不等間隔爆発直列3気筒エンジン「Tプレーン」は、高いトラクション性能を持ち、かつスムーズでパワフル。GTは4つのライディングモードやグリップヒーター。クルーズコントロール他を標準装備。ハイグレードモデルのGT PROでは電子制御サスペンションをはじめ、クイックシフター等さらに装備が充実
TIGER 900 RALLY PRO
タイガー900 GT/GT PROと、基本コンポーネンツを共有するアドベンチャーモデル。フロント21インチ、リア17インチのチューブレススポークホイールを採用、オフロードでの走破性を重視し作り込まれている。不等間隔爆発「Tプレーン」を採用したエンジンは、悪路でも着実に路面を掴み、マシンを前に進める。ハイグレードモデルのRALLY PROは、電子制御が高度化する他、タイヤ空気圧モニタリングシステムやガード類が追加装備されている
TIGER 1200 GT PRO / GT EXPLORER
タイガー1200 RALLYシリーズとの最も大きな違いは、フロント19インチ、リア18インチのキャストホイールが装着されていることで、純正装着タイヤもオンロードを意識したものとなっている。5パターン切り替え式のライディングモードや、IMU制御のトラクションコントロール。クルーズコントロール、クイックシフター他、電子制御が充実。タイガー 1200 GT PRO EXPLORERは30ℓの大容量燃料タンクを装備し、長大な航続距離を確保
TIGER 1200 RALLY PRO / RALLY EXPLORER
最高出力150psを発揮する不等間隔爆発「Tプレーン」エンジンを搭載するフルサイズアドベンチャーモデル。オフロードでの走破性を重視し、フロント21インチ、リア18インチのスポークホイールを採用。ショーワ製セミアクティブサスペンションは、あらゆる路面で安定した走行性能を実現。兄弟モデルのタイガー1200GT PROと比較すると、ホイールトラベルも長い。タイガー1200 RALLY EXPLORERは、30ℓの大容量燃料タンクを装備
ROCKET 3 STORM R / GT
量産市販バイクで世界最大、2458ccという型破りな排気量がこのマシンの全てを表している。バイクの枠を超えた225Nmという巨大なトルクが、300kgをゆうに超える巨体を猛然と加速させる。乗り味は、強烈無比という他ない。3気筒エンジンとしては現行バイクでは唯一の存在となる、クランクシャフト縦置きレイアウトを採用し、ドライブトレインはシャフト式。STORM Rはロードスター、STORM GTはツアラー的な位置付けだ
YAMAHA
問/ヤマハ発動機
0120-090-819
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/
XSR900 GP
2024年春、待望の国内リリースを果たし、人気沸騰中のXSR900 GP。ベースは現行XSR900だが、単純にネイキッドにカウルを装着しただけの着せ替えモデルではない。ハンドル、ステップ、シートの位置関係が変化したことで、荷重バランスが全面的に見直された。サスペンションのセッティングも変更され、リアショックユニットとスイングアームは新設計の専用品が投入されている。XSR 900 GPは、独立したスポーツモデルといえる存在だ
XSR900
現行XSR900のデビューは2022年、ネオクラシック色の強かった初代モデルから大きく舵を切り、かつてのレプリカモデルからカウルを取り去ったようなスパルタンさを纏うデザインに生まれ変わった。エンジンはヤマハの直列3気筒モデルのスタンダードとなるMT-09と共通。車体も共有する部分が多いが、ディメンジョンの違いも含め各部に専用チューニングが施される。スイングアームは専用品が用いられ、サスセッティングも独自のもの
MT-09 / SP
初代MT-09が世に送り出されて早10年。デビュー当初、暴れ馬的なキャラクターが敬遠される向きもあった。その後、2度のフルモデルチェンジを経て熟成が進み、ビッグマイナーを果たした2024年モデルでは、刺激的な乗り味は活かしつつ乗りやすさも向上。現行モデルの変更点は、ライディングポジションと車体剛性バランスの最適化、電子制御が強化されクルーズコントロールも採用。TFTフルカラーメーターも採用されるなど完成度が高まった
TRACER9 GT / GT+
TRACER9 GTシリーズは、MT-09をベースに開発されたアドベンチャーツアラー。ロングツーリングを見据えて、車体は全面的に見直されている。現行モデルで目につくのは、快適な走りをサポートする数々の電子制御。トラクションコントロールやクイックシフターといったデバイスはもちろん、サスペンションはKYB製のセミアクティブを搭載。派生モデルのTRACER9 GT+は、ミリ波レーダーによってACCやブレーキサポート機能を搭載する
MV AGUSTA
問/MV AGUSTA ジャパン
TEL03-3527-8885
https://www.mvagusta.com/jp/ja
SUPERVELOCE 800 / S /98 Edizione Limitata
MV AGUSTA製ネオクラシックスポーツモデルで、F3を源流にもつ。エンジンとフレームはF3と共通だが、エクステリアはカフェレーサーをイメージさせる専用品で仕上げられている。ハンドル位置はF3と比較して手前かつ上方、シート形状も異なり、わずかながらアップライトなライディングポジションが与えられている等、汎用性が高められてはいるが、俊敏な運動性がMV AGUSTAらしさを象徴している
F3 R / RR / RC
直列4気筒エンジンでスタートした、現在のMV AGUSTA。そこに加わったのが、2010年にデビューの直列3気筒エンジンを搭載したF3の存在だ。スタビリティの面で多くのメリットをもたらす逆回転クランクシャフトをはじめ、先進的なF3のエンジンは絶賛を持って迎えられた。当初は675ccだった排気量は徐々に拡大、現行F3では798ccに達し、リッタークラスに匹敵する動力性能を保持するMV AGUSTAを象徴するモデル
Dragster R / RR SCS / RC SCS
MV AGUSTAにはネイキッドスポーツラインとしてBRUTALEシリーズが存在するが、そこから派生し、よりラジカルなルックスが与えられたのがDragsterシリーズだ。特徴的なデザインのホイールや短いテール、ボリューミーな200サイズの極太リアタイヤ等、そのスタイルは、見るものの目を一瞬で奪う。アメリカのドラッグレースシーンからインスパイアされたエクステリアこそ奇抜に感じる部分があるが、走りの良さはF3譲り
LXP Orioli
ネーミングのOrioliとは、パリ・ダカールなどのラリーレイドで活躍したイタリアの英雄、エディ・オリオリのこと。MV AGUSTAでは初となる、本格的アドベンチャーツアラーのLXPに、オフロードを意識したモディファイを施したマシンが、LXPOrioli。ブロックパターンのタイヤやガード類を標準装備し、オリオリのシグネチャーモデルといったところ。MV AGUSTA直列3気筒では、最大の排気量931ccのエンジンは豊かなトルクを発揮する
Turismo Veloce R /LUSSO SCS / RC SCS
快適にツーリングしたい、でもスポーツ性も妥協したくない。そんなライダーに最適なツーリズモヴェローチェシリーズ。F3由来の逆回転クランクシャフト直列3気筒エンジンは、トルク重視のセッティング。軽量な車体は、スーパースポーツに匹敵する高い運動性を実現している。TFTフルカラーメーターは。インフォ底面と機能も充実。大容量30ℓを誇る専用パニアケースの装着も可能となっている。オートクラッチのSCS装備モデルもラインナップ