1. HOME
  2. COLUMN
  3. テクニック
  4. 中野真矢に学ぶスポーツライテク究極の2択【Part4:コーナー立ち上がり編】

中野真矢に学ぶスポーツライテク究極の2択【Part4:コーナー立ち上がり編】

もっと上手に、もっと楽しく走りたいと願うライダーであれば、ライディングで疑問に感じること、わからないことが多くあるだろう。今回は気になるライテクの2択問題を、Q&A方式で中野真矢さんが解説。第4回目はスロットルを開けて気持ちよく加速していきたい立ち上がりのシーンだが、思い切って開けていくのはけっこう怖いし、難しい。安定して加速するコツとは?

PHOTO/S.MAYUMI, H.ORIHARA TEXT/K.ASAKURA
取材協力/スズキ 0120-402-253 https://www1.suzuki.co.jp/motor
【中野真矢】本誌メインテスター。全日本王者を経てWGP参戦。MotoGP、SBKでも活躍。現在は各バイクメディアでも活動する他、RIDING PARTYではインストラクターも務める。
【中野真矢】本誌メインテスター。全日本王者を経てWGP参戦。MotoGP、SBKでも活躍。現在は各バイクメディアでも活動する他、RIDING PARTYではインストラクターも務める。

Q1:エンジンが扱いやすいのは低回転 or 高回転?

A:高回転が安定する

これは難しいですね。スポーツライディングに限るなら、扱いやすさがどうかより高回転一択ですから。常にパワーバンドを意識して、そこから回転数を外さないように走る。ただ、流して走る時など、高いギアを選んで低回転を使うことがないわけではありません。“扱いやすさ”をどう解釈するかで答えが変わりますね。

パワーグラフこのあたりを使いたい!
パワーグラフこのあたりを使いたい!

Q2:立ち上がり中にもリアブレーキを使う or 使わない?

A:リアブレーキでタイヤを押し付ける

加速状態でリアブレーキをかけると、リアタイヤが路面に押し付けられて、車体が安定します。パワーのあるバイクなら、ぜひ使いたいテクニックです。もちろん思い切り踏むわけではありません。軽く引きずるレベルでの入力です。

Q3:立ち上がりでは、素早くシフトアップ or パワーバンドまで回転を上げる?

A:パワーバンドのトラクションを生かす

パワーバンドまで回転を上げてからシフトアアプします。僕の場合、初めて乗るバイクは、一度リミッターが効くくらいまで回転を上げて、パワーバンドを探ります。ピークパワーの回転域を越えると、今度はパワーが落ちてくるので、その直前にシフトアップしていくのが一番速い。シフトアップすると回転数が下がりますが、その時もパワーバンドから外れないのが理想です。

立ち上がりでもおいしい回転域が使えるよう調整しましょう
立ち上がりでもおいしい回転域が使えるよう調整しましょう

トラコン搭載車の立ち上がりでのスロットル操作は一気に全開 or ライダーが調整する?

A:基本はトラコン任せにしない

タイヤのグリップをライダー自身で探りながら、スロットルを開けていくことが基本です。全てを機械に委ねたくはない。ただ、タイヤのグリップレベルやマシンのパワー特性、コースレイアウトまで全てを把握できているのなら、何も考えずにスロットルを全開、機械任せに立ち上がるのもアリ。電子制御が当たり前の、若い世代のライダーは、こうした走り方をします。

自分で調整が基本ですがトラコン任せの場合も
自分で調整が基本ですがトラコン任せの場合も

関連記事