【モトコルセ|好きだから、こだわりたい】ドゥカティらしい高揚感は一度はまったら抜けられない【大塚智史さん】

かつてスズキ党だった頃も、ずっと憧れていたドゥカティは格別だった。サーキットでもストリートでもドゥカティを存分に堪能するには3台が必要なのだ。
PHOTO/H.INOUE TEXT/T.YAMASHITA
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大塚智史さんの初ドゥカティは「頑張って買った」というストリートファイター848だ。
「初めてサーキットを走って楽しくなって山にも行くようになりました。でも電子制御はABSすらなかったので、何度か危ない思いをして、スーパーデュークやニンジャに乗っていた時期もありました」
しかし、ドゥカティの走りと速さ、スタイルは大塚さんの心に深く強烈な爪痕を残していた。

「サーキットで見かけて、やっぱり格好良いと思い、1199パニガーレでリターンしました。乗りにくいバイクでしたけど、何より美しいし、『俺、ドカに乗ってんだぜ』っていう所有感がたまりませんね」
その後、ストリートファイターV4が登場すると、ようやくドゥカティを新車で買うことができた。
「モトコルセのことは以前から知っていて、一度行ったことがあるんです。そんな一見の客なのに、近藤社長の接客がものすごく丁寧で、いつかはここでバイクを買いたいと思いながらオイル交換をしてもらっていました。ストリートファイターV4が出た時、新車で買うならどこで買っても価格は同じ、と妻が背中を押してくれて、ようやくモトコルセでドゥカティを買えました」

1199パニガーレに乗りはじめてからは、ワインディングからサーキット、ツーリングまでを1台でこなすようになっていた。ストリートファイターV4になってからは、それがさらに加速した。
「アホほど乗りました。乗りやすい、楽しい、何でもできるバイクでした」
パニガーレは1199から1299になり、そしてSP2の登場でストリートファイターV4を再び手に入れた。その頃からドゥカティは常に2台所有するようになっていた。






「袖ケ浦のライセンスを持っていましたが、更新しなくなって、今はサーキットには年に5、6回、モトコルセさんなどの走行会で走るくらいに落ち着きました。ツーリングだと日帰りでも500kmくらいは走るので、年間2、3万kmは走ってますね。ハイパーモタード698モノは気軽に乗れる公道用のドゥカティが欲しかったので注文したのですが、モタードもやってみたいですね」
スーパーレッジェーラとハイパーモタードはどちらもまだナンバープレートがない状態だが、カスタムパーツはすでに注文済みで、納車を心待ちにしている。
「モトコルセはいいことばかりですよ。イベントの提案……サーキット、ツーリング、ゼロヨン。カスタムの要望には何でも応えてくれますし、近藤社長のことは経営者として尊敬しています。バイク仲間も増えて、今では走りに行くより飲みに行くほうが多いくらいです(笑)」
もうすぐ16歳になる息子もバイクに興味があり、ガレージで保管中のCBR250RRを譲るつもりだ。大塚さんのバイクライフは、新たなステージが待っている。

【右:HYPERMOTARD 698 RVE】2023年のEICMAで一般に初公開された、現行ドゥカティで唯一の単気筒エンジンは、1299パニガーレのV2エンジンの知見と技術が存分に生かされている。大塚さんにとって公道用のメインになるマシンで、ヨーロッパ仕様の足まわりに換装して本来の走行性能を引き出す計画だ