2022年のMotoGP予習|開幕前公式テストから見るシーズン
2年ぶりにアップデートされたエンジン各メーカーの進化はいかに
YAMAHA:トップスピードに懸念残るもレースペースには満足
クアルタラロはヤマハの改善について「ホンダやスズキ、アプリリアのように大きく進化したとは思っていない」と比較し満足していない様子。ただ、レースペースについては心配していないという。バイクはエアダクトの下部が少し突き出て、その分、空力デバイスも前方に出る形になった。
モンスターエナジー・ヤマハMotoGP
WithU・ヤマハ・RNF・MotoGPチーム
DUCATI:タイムアタック以外にフォーカス、一大勢力は今季も猛威を振るうか
ダクトや空力デバイスの形状が少し異なるものもテストされていたほか、ロングのエキゾーストも見られた。特にファクトリーチームはタイムアタック以外に焦点を当てて作業していたようだ。ドゥカティは昨年の6台から今季は8台へと台数を増やしており、データ収集の面でも有利となるだろう。
ドゥカティ・レノボ・チーム
プラマック・レーシング
ムーニー・VR46・レーシングチーム
グレシーニ・レーシングMotoGP
SUZUKI:エンジンパワーが向上予選順位の改善にも期待
スズキは2022年に向けたエンジンを昨シーズン開幕前の公式テストからリンスやテストライダーたちがテストしていた。スズキのバイクのバランスのよさには定評があり、それを崩さないエンジン作りに時間をかけたのだろう。そのためか今季はエンジンパワーが向上。予選順位の改善も期待される。
チーム・スズキ・エクスター
HONDA:チャレンジャーとしての大変革大きく進化したホンダの実力
エース、M・マルケスの怪我が影響したとはいえ、2年連続でチャンピオンを逃したホンダは、「従来の常識や枠を外し、変更に取り組み始めた」と宣言していた通りに大きな改善を施した。バイクの外観はもちろん、乗り味も変わったという。特にリアグリップ不足の問題は改善に向かった。
レプソル・ホンダ・チーム
LCRホンダ
APRILIA:車体をコンパクト化改善は全領域にわたる
テストでは常にトップ5以内につけていたアプリリア。何かを大きく変えたのではなく、全体的に、全てのパーツが改良されたのだという。また、車体の幅が小さくなり、このおかげで旋回性が向上した。A・エスパルガロは最初にまたがったとき、「すごい、Moto2 バイクみたいだ」と感じたそうだ。
アプリリア・レーシング
KTM:セパンでは懸念が残るもマンダリカで前進
KTMは昨年からコーナー立ち上がりでのリアタイヤのスピンに悩まされていた。セパンテストではライダーがそれを訴えていたが、マンダリカテストはある程度満足して終えることができたようだ。KTMは今季、ファクトリーチームのチームマネージャーなども変わり、その影響も気になるところ。