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RIDERS CLUB RTがNinja Team Green Cupに電撃参戦⁉【後編】

レースは楽しい。が、始めるとなると越えねばならないハードルが多いのも事実。だが、気軽に参加できるレースはある。それがNinja Team Green Cupだ。本誌編集長河村とライター淺倉のコンビが、実際に参戦してその楽しさをリポート。あなたもきっと走りたくなる。そんなレースであったのだ。後編

予選は悪い意味で想定外のタイム。決勝レースで巻き返せるか!?

ニンジャチームグリーンカップを強くお勧めするワケですが、これはレースなのです。国内のバイクレースを統括するMFJが承認する立派な競技です。気軽に参加して欲しいのですが、いい加減な気持ちでエントリーしてはいけません。サーキット走行の安全は、参加者のモラルとルール遵守の精神で保たれています。だから、マシンの整備は入念に行う必要がありますし、ブリーフィングは全員参加です。 

ブリーフィングで行われるのは、レースに参加する上で絶対に守らなければならないルールの確認です。カワムラ編集長はレース経験が豊富ですから、今更そんなことを言われなくても……。と思ったかもしれませんが、ちゃんと出席していました。当たり前ですが大切なことです。 

ちなみに、ニンジャチームグリーンカップでは、予選前と決勝前、2回のブリーフィングが開催されます。一般的には予選前の1回だけです。それというのも、レースビギナーへのフォローを考えているからなんですね。 

ポジション確認するライダーとメカ。ではなく、座っている人と、見ているだけの人。一応、決勝レースに向けて、ガソリンを追加するかの相談はしていた。
河村と話している人物は、MotoGPの登竜門CEV Moto2参戦ライダーの石塚 健選手。アドバイスを乞うたが、トップライダーのコメントは次元が高すぎた。

さて、予選です。ついさっきまで、ヘラヘラしていた編集長ですが、さすがに顔が引き締まってきました。緊張してるんですか? と聞いたら。「タイムが出なかったら、カッコ悪いなあと思って」 

だ、そうです。いいからサッサと走ってこいと思いました。 

予選前は「2分30秒はイケる」と豪語していましたが、2分35秒くらいをウロウロしています。最終的には2分34秒台で予選を終えましたが、本人は納得いっていないご様子。「おかしいなあ?」と首をひねっていますが、タイムは嘘をつかねーんだよ! と、心の中で言いました。 

これまでの走行経験から、ラップタイムは2分30秒前後と予想していた河村。だが、予選タイムは2分34秒559と大きく遅れ、決勝のグリッドは10番手に沈んだ。NinjaZX-25Rの特性を活かせていなかったのが理由。ライディングは奥が深い……。

転倒もなく無事予選を終えたので、決勝まで大してやることがありません。レーシングマシンといえど、ほとんどノーマルのニンジャZX-25Rですから、基本的にメンテナンスは不要。ココも、このレースの良いところです。でも、各部の増し締めとタイヤの空気圧チェックはしましたよ。安全第一ですからね。レース中にパーツが落ちたりしたら、セップクものですから。自分も、一応メカニックとして登録されて、レースに参加しているワケですから。

漢カワサキならぬ漢カワムラ魂の激走でタイムアップに成功

そして、いよいよ決勝レース。困ったことに直前に雨が降ってきました。ノーマルタイヤなのでウェット性能は確保されていますが、やっぱりレースはドライで思い切り走ってこそ。しかも、カワムラ編集長は、雨のレースにトラウマを抱えているのです。

決勝レースが始まる直前に雨が降り始め、スタート時のコースは完全にウェット。写真で傘をさしているのは全日本ライダー関口太郎選手。知人のお手伝いで来場していた様子。

実は、少し前に雨のレースで転倒、手を痛めていたのです。完全プライベートで出場したミニバイクレースでのことだそうです。恥ずかしいから伏せとけと言われたけど書いちゃった。だって、こんな〝バイクバカ〞が作っている本誌って、ステキじゃないですかね? 幸い、スタート時には雨はほぼ止み、コースはどんどん乾いていきます。編集長もタイムアップして、徐々に順位を上げていきます。最後は予選順位から一つポジションを上げて9位でフィニッシュしました。タイムも大きく伸びて、2分32秒台まで向上。なかなかの結果だと思います。

「直4エンジンは回るし、音は最高だし、シフターは気持ちいいし、楽しかったぁ! 練習さえできていれば、もっとイケたのに。悔しいっ!」 

と、朝とは違い、レース後は完全にハイになっています。自分も覚えがありますが、レースを走り終えた後に感じるカタルシスって、ホントにサイコーなんです。サイコーにハイってヤツなんです。こればかりは、レースに出場しないと味わえません。どうです? アナタもレースに出たくなってきたんじゃないですか?ニンジャチームグリーンカップ、お勧めしますよ。楽しいですからっ!

表彰台に上がるトップ3。優勝は伊藤武司さん、2位は大垣了一さん、3位は井出正樹さん。ビギナー向けのレースとはいえ、上位ライダーはハイレベルだった。Ninja Team Green Cupは’22 年も開催予定。今から楽しみだ。
Ninja Team Green Cupでは、毎戦コース上で参加ライダーの記念写真撮影が行われる。全日本でもやっていない、このレースだけの特典だ。中央に置かれたマシンは、光栄なことにRIDERS CLUB号を使ってもらった。

【手厚いサポートにびっくり】

毎レース設置される本部テントには、なぜか多くの純正パーツが並ぶ。これ、実は販売用。転倒などで破損しやすいパーツをあらかじめ用意してくれている。バイクが壊れてレースを走れないエントラントが出るのを防ぐためだ。こんな心配りがされたレースは他にない。

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