1. HOME
  2. テクニック
  3. 【DIRTSPORTS】チャンピオン 渡辺学に学ぶ!! 超実戦的エンデューロライテク 木の根攻略編【ライテク】

【DIRTSPORTS】チャンピオン 渡辺学に学ぶ!! 超実戦的エンデューロライテク 木の根攻略編【ライテク】

JNCC史上最多6度のチャンピオン、渡辺学選手が教えてくれるエンデューロライテク。「より役に立つリアルなライテクを解説したい!」という学選手の情熱を受け、人気レースビッグバード&AAGP会場「高井富士」を舞台に、実戦で役立つライテクを解説していただいた!

※本企画はX-JAM高井富士、JNCCの許可を得て特別に走行取材させていただいたものです。許可なくコースを走行することなどは絶対におやめください。

PHOTO/H.Inoue 井上演 TEXT/D.Miyazaki 宮崎大吾

解説

渡辺 学
わたなべ まなぶ
全日本モトクロスヤマハワークスライダーとして活躍後、JNCC史上最多の6度のチャンピオンに輝く最強ライダー。ISDE参戦経験がありJECでも優勝するなど活躍中で、今季はJNCC&JECの2大チャンピオン獲得を目標としている

ウッズの中の「木の根」問題〜あなたならどうクリアする?〜

ウッズセクションでよくある木の根が張っているライン

ウッズセクションでよくあるのが木の根が張っているライン。学選手はいくつかのクリア方法を解説してくれた。その一つがフロントを浮かせて通過する技。フロントアップの技術も大事だが、それを瞬時におこなうためのギヤ選択も大事。

「速いライダーは高いギヤを使っていると思われがちです。でもここで3速を使うとスピードは乗せられますが、エンブレも効きにくく、とっさのアクションを起こしにくくなります。ここは2速を使うことでアクセルを開けて浮かせています」

このくらいの太さの木の根ならば勢いでも越えられるが、不安定な状態で転倒のリスクも大きく、身体の疲労も増してしまう。たとえば木の根と木の間のラインが見えているか。そういう視点も学選手の解説にはよく出てくる
前述のウッズラインの壁を使う走法の応用で、ここでは木と木の根の間に前輪を通すことで、安全にクリアしている
こちらは内側の路面に片足をついて、瞬間的にフロントを浮かしてクリア。「そもそも木の根がどうしても嫌ならば、そこを通らないラインを探す手もあります」。1つのセクションでも複数の通過方法があるのだ

バイクと体を同時に浮かす脱出法!

1

2

3

座ったままだとサスペンションが縮んだ状態で停止してしまう木の根区間。そこで膝を伸ばし、スタンディングでお尻とシート間の隙間を作り、前に進んで脱出! 座ったまま路面を掘り続けるのではなく、バイクを動かすタイミングで体も浮かすことで脱出しやすくなるのだ

目線は「1、2秒先」へ!

 取材中に、目線はどこにするのか質問が出た際に学選手が答えたのは「1秒か2秒先」。距離ではなく秒数で答えたのが特徴的だった。
車速によって反応できる速度なのかどうか変わってくるため、距離ではなく「1、2秒先」と秒数で考えたほうが分かりやすいのだという。バイクでいえば2台分くらい先を見て、反応するのだ。

関連記事