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【青木宣篤流 断じるライテクQ&A|Part10】上達の仕方、恐怖や不安の克服法がわからない

「上達に、近道はあります」と青木さんは笑う。理に適っていない自己流や悪癖が身に付いてしまう前に、頼れるインストラクターに走りをチェックしてもらうのが得策。バイクはスピードが出る乗り物。サーキットはスピードを出す場。そこには常に怖さや不安が伴う。だが、怖がるばかりでは始まらない。怖さや不安との向き合い方を、青木さんが説く。

Q92|どうすれば今より上手くなれますか?
Q93|効果的な練習方法があれば知りたい

A|走ることに尽きます。

走らずに上手く、速くなることはありません。もし少しでも近道をしたいなら、何度も言いますが「ライディングパーティ」にぜひご参加を。インストラクターに声をかければ、きっと親切に教えてくれるでしょう。

もしインストラクターに何かを指摘されたら、非常にラッキーなことだと思ってください。課題が分かれば集中的に取り組むことができ、いち早く克服できます。

自分ひとりでは課題が分からず、全部を頑張ることになってしまい、非効率的。人に教わるのが1番です。

Q94|上手く走れるラインはどうやって見つけるの?

A|速い人に付いていくのがもっとも効果的です。

繰り返しになりますが、信頼できるインストラクターがいるサーキット走行会に行き、「ラインを教えてください」と先導してもらうのが最良でしょう。マネこそ近道です。

Q95|1000ccスーパースポーツで筑波サーキットを1分8秒で走りますが、ここからなかなか上達しないミニバイクの練習にも取り組んでいるが、他にどんな事をすればいい?

125ccでの練習はとても有益ですが、125ccで得たものをそのまま1000ccに適応できるかと言えば、まったく別物です。

125ccもそれなりに難しいものですが、軽量な分、意識的にならなくても何でもできてしまう。逆に1000ccでは、かなり意識的に操作の入力を強める必要があります。

125ccの経験で基礎はできているはず。1000ccではブレーキングを「強く短く」から「弱く長く」にして、より積極的かつ意識的に操作してみてください。そして、今走れるペースで延々と走ってください。

そのペースが完全に自分のものになった時、自然とレベルアップしているはずです。「頑張って速くなる」より、「いつの間にか速くなっている」が理想です。

Q96|恐怖感を制する方法は?
Q97|スピードに対する恐怖心をどう克服しましたか?
Q98|コーナーではいつか転びそうで怖いです

スポーツライディングに怖さを感じる人は、①どうしてもスピードが怖い、②頭でっかちになりすぎて恐怖心が先立っている、③操作を間違えていて怖い思いをしている、の3パターンに分けられます。

①は、たいてい慣れが解決します。もしいつまで経ってもスピードが怖いなら、サーキットには向いていないかもしれません。マイペースで楽しんだ方が幸せでしょう。

②は、情報におぼれているパターン。「間違えたことをしたくない」という気持ちは大切ですが、恐怖心で殻を作ってしまっては元も子もありません。知識より、走った感覚を大切にしてほしいですね。

③は、操作を間違えているから怖々と走り、余計に怖くなるパターンです。しかるべき人に正しい操作を教われば、たちまち怖さを克服できる可能性があります。しかし、怖がりの人の方が安全に上達する傾向があります。「バイクなんか何も怖くない」と思っているそこのあなた、要注意ですよ。

Q99|一度転倒を経験したらそこから上達しなくなったどうしたらいいですか?

A|乗るっきゃない!

とにかく周回を重ねるしかありません。転んだコーナーには消し去ることができないトラウマが残るでしょう。

それでいいと私は思います。何かを間違えたから転んだわけですから、トラウマがいい注意喚起になります。

Q100|70歳でNinja ZX-10Rに乗ってますがいつまでスーパースポーツに 乗れるでしょうか? また今スーパースポーツを買うならどんなモデルがおすすめ?

A|たゆまぬ向上心、最高です!

私も73歳のスーパースポーツ乗りにレクチャーしたことがありますが、皆さん若々しいですよね。お元気なうちは、何に乗られてもいいと思いますよ。ただ、ご注意いただきたいのは目と反射神経の衰えです。

スピードが出る乗り物ですから、少しでも思い通りにならない感じがあったら迷わずダウングレードしてください。今ならミドルクラス3気筒に選択肢が多く、末長く楽しめると思いますよ。

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