ヤマハ XSR900/rizoma カスタム【マシンと調和する造形】
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プロダクトデザインとしての美しさと二輪パーツとしての機能性を、妥協せずに追求し続けているのが、イタリアンパーツブランドのrizoma。’23年春に日本初公開されたXSR900のカスタムモデルからは、そんなrizomaが大切にしてきた信念も感じ取ることができる。
PHOTO/S.MAYUMI TEXT/T.TAMIYA
問/56design TEL043-445-8856
https://www.56-design.com/
マシンと調和する造形
リゾマのCEOを務めるファブリツィオ・リゴリオさんは、’23年春に来日したとき、カスタムパーツをデザインするときの基本的な心得について、「まずはクリーンあるいはピュアであること。そして、対象となるモーターサイクルのコンセプトやオリジナルデザインをリスペクトしながら、それらをより高めるパーツをデザインしようと心がけています」と話していた。
今回紹介するヤマハ・XSR900のカスタムモデルは、そんなリゾマの精神を色濃く感じられる1台だ。
![YAMAHA XSR900 Build by rizoma](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/03_DSC0001.jpg)
東京モーターサイクルショー2023に向けて、リゾマの日本総輸入代理店を務める56デザインが製作したこのマシンは、日本では’22年6月に販売が開始された現行型XSR900がベース。先にイタリア本国で発表されたカスタム仕様の内容を、ほぼ踏襲しつつ仕上げられている。
ショーで現車が初公開された段階では、いくつかの車種専用設計パーツが「市販予定」あるいは「製品化をこれから検討」という状態だったが、結果的にはすべてのアイテムがリリースされることが決まった。その中でもまず注目したいのが、リゾマとしては初めての市販パーツカテゴリーとなる〝シート〞だ。
純正のシートも、前後一体型でありながら’80年代のシングルシートのような段差が設けられたデザインだが、リゾマ製はよりシャープかつコンパクト。フォックスライセンスプレートサポートキットとの組み合わせにより、テールまわりに洗練された雰囲気をもたらす。
![YAMAHA XSR900 Build by rizoma](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/04_DSC0002.jpg)
![XSR900専用となるシート:SE001B(11万4510円)は、日本の法規ではシングルシート扱い。ライダーシートには質感の高いテクニカルファブリック、リアとサイドにはアルカンターラを採用。実用性とエレガンス&モダンな印象を両立](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/14_DSC0013.jpg)
![フォックスライセンスプレートサポートキット:PT236B(3 万6520 円)と超小型ウインカーのFR070BMで、テールまわりをスッキリまとめる](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/10_DSC0014.jpg)
また、同じく車種専用設計のラジエターサイドフラップは、リゾマならではの超小型ウインカーをその内側に配するという秀逸な組み合わせもあり、ショー会場で注目を集めたアイテムのひとつ。そのドレスアップ効果は極めて高い。
同じくアルミ合金素材の切削加工により、質感とデザイン性が高められたヘッドライトフェアリングも、現行XSR900オーナーならぜひ導入を検討したいアイテム。スタイリングイメージに間違いなく大きな変化をもたらす、効果的なイタリアンスパイスとして機能する。
![ヘッドライトフェアリング・ウィズマウンティングキット:ZYF053A(6万1050円)も、現行型XSR900専用設計。アルミ合金素材がもたらすレトロな質感も魅力だ](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/05_DSC0008.jpg)
![ラジエターサイドフラップ:ZYF055A(左右セット3万9600円)の内側に、超小型のライトユニット:FR070BM(同1万2870円)を配置している](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/06_DSC0007.jpg)
加えて、ノーマルよりも低く遠めにセットされたハンドルバーや、操作性に優れるレバー&ステップなど、数々の汎用アイテムがXSR900のデザイン性とスポーツ性をより高めている。
そして車両全体としては、’80年代のレーサーをモチーフとしたノーマルデザインを尊重しつつ、伝統的なカフェレーサーテイストも盛り込んだオリジナリティが感じられるルックスに仕上げてあるところが、いかにもリゾマらしい。
ちなみに、この車両に使われているカスタムパーツはすべて市販されているので、車体色を除けば簡単に同じ仕様を製作可能。日伊融合の美しさを持つXSR900は、じつは誰でも手に入れることができる。
![ブレーキフルードタンクノッチ:CT157(1万4190円)は、色をアルミニウム、マットブラック、ブラックポリッシュ、レッド、ブロンズから選べる](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/13_DSC0020.jpg)
![スパイR:BS294(2万8160円)は車検対応のφ94.5mm。写真は鏡面が下方だが、アームの調整で上方や前後方向に出るようにもセットできる](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/07_DSC0010.jpg)
![独自の触感研究に基づくアルテラテキスチャー構造を表面に用いた、rizoma初のグリップ・ミューテーションP1:GR150B(左右セット5170円)](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/18_DSC0022.jpg)
![ライザーキット:AZ403B(1万9690円)で、レースレトロハンドルバー:MA054B(2万8600円)を装着し、やや前傾のポジションを形成する](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/16_DSC0015.jpg)
![ブレーキレバーに合わせて、ブラックの3Dクラッチレバー:LCJ202(3万1240円)も装着。こちらも細かく位置調整が可能なダイヤルを備える](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/11_DSC0017.jpg)
![アルミビレット製の3Dブレーキレバー:LBJ211B(3万1240円) は、風洞実験により空力特性、表面加工によりフィット感が高められている](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/12_DSC0019.jpg)
![今回はヤマハ車用のサイドスライダー:PM219A(左右セット2万2110円)を使うが、XSR900専用でデザイン性を高めたPM223(2万8930円)もある](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/08_DSC0011.jpg)
![純正ペグと交換するエクストリームペグ:PE631(左右セット1万3200円)は、ステップペグアダプター:PE672B(同5500円)を介して装着する](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/21_DSC0003.jpg)
![新デザインのオイルフィルターキャップ:TP123(1万3640円)はアルミ合金を3D切削加工。ワイヤーロックホール付きで銀、黒、赤から選べる](https://ridersclub-web.jp/wp-content/uploads/2024/06/20_DSC0005.jpg)