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意外と知らないタイヤ事情|タイヤメーカーQ&A|ライパにおすすめタイヤカタログ【ダンロップ】

英国発祥のダンロップは、日本などにおいては住友ゴム工業のブランドとして展開。その特徴として、非常に豊富な製品ラインナップが挙げられる。ロードレースの世界ではMoto2やMoto3、全日本ST1000へのワンメイク供給で知られる。

Q1:ダンロップが重視するタイヤへの考え方や特徴などはありますか?

基本的には、カテゴリーごとにどのような性能が適正かということを考えながら製品開発を進めていますが、とはいえ同じように黒くて丸い製品の中にメーカーの“色”が反映されるよう心がけています。
例えば、ダンロップの特徴として昔からよく挙げられるのは、フロントブレーキを強く握り込んだときに破綻しないフロントタイヤの剛性感とか、操舵の入力をしたときにフロントからスパッと寝て旋回してくれる俊敏なフィーリング。開発陣も、これをなるべく継承したいと考えています。
また製品に関しては、豊富なバリエーションとサイズ展開も大きな特徴。ユーザーの立場になって、旧型モデルのオーナーでもどれか1製品でも最新タイヤが履けるように……という想いを込めています。履けるタイヤに困ったら、ぜひダンロップのカタログを見てみてください!

Q2:レース活動から市販タイヤへのフィードバックは?

プロファイルや形状については、フィードバックできる要素もかなりあります。技術開発ということでは、’20 年のクラス創設当初からワンメイク供給を続けている、全日本ロードレース選手権ST1000クラスでの活動も大きいです。
このカテゴリーには、さまざまなメーカーの市販車に比較的近い1000ccスーパースポーツが参戦。それらのすべてで平均的に性能を発揮できるタイヤを開発するなかで、プロファイルや構造にも新しいアイディアが生まれていて、今後はそれらを市販製品に取り込んでいこうかと考えています。
ちなみに弊社では、公道部門とレース部門の開発チームが近く、なおかつ開発陣の情報交換会を頻繁に実施。これも特徴だと思います。

Q3:純正採用タイヤとリプレイスタイヤの違いはある?

基本的には、リプレイスタイヤのラインナップで対応していきますが、車両メーカーからの要望に対応するため、構造などを変更することはあります。その昔は、トレッドパターン以外はすべて違うなんてOEMタイヤもあったようですが、そうすると後でリプレイス品に履き替えたお客様から「まるで違うぞ!」とお叱りを受けることにもつながりかねないので、現在はそこまで極端に変更することはまずありません。
既存のタイヤをベースに、車重を考慮して剛性を変更するなど、オーダーメイドのチューニングを加えるという感覚。車両メーカーがプロトタイプを貸与してくれることはまずないので、自社で有する20 ~ 30台のテスト車両に履かせつつ、お互いの評価を擦り合わせながらの開発です。そういう意味で、じつはOEMタイヤはかなり手間がかかっているんです。

Q4:独自の技術やこだわりのQ ポイントは?

最近のバイク用ラジアルタイヤは、0度ベルト構造が採用されることが多いですが、ダンロップでは敢えて角度が付いたベルトを2枚重ねる構造とすることで、軽快なハンドリングを実現するチューニングをしています。
また、シミュレーション技術の開発にも力を入れてきました。’15 年に米国のダンロップ二輪用タイヤに関する全権利を住友ゴム工業が持つことになり、米国の技術者が有していた新たな知見も取り入れたことでさらに発展。
回転しているタイヤの内部や接地面という本来は見られない部分を、コンピュータ上のシミュレーションで可視化できるようになり、開発のスピードや効率も大幅に向上しました。

ダンロップに聞いた! ライパおすすめタイヤカタログ

日本の住友ゴム工業が開発と生産を手がけるダンロップは、積極的なレース活動でも知られる。 
一方でリプレイスタイヤの伝統的な特徴として、大谷匡史さんは「フロントからスパッと寝るフィーリング」を挙げる。これらは昔からの伝統であり、技術者たちもこの継承を意識しつつ開発しているようだ。 
ただし、クイックな旋回を重視しているとはいえ、そればかりを追い求めているわけではない。「過敏に反応しすぎるとか、バンクさせていったとき角度によって旋回特性が極端に変わってしまうとかでは、ライダーが恐怖心を感じてしまいます。そのため、穏やかな過渡特性というのも、じつはもうひとつのテーマ。直立からフルバンクまでのつながりを重視し、扱いやすさを高めています。そこには、リアタイヤの働きも大きく関わってきます」
そしてこれらの特徴は、「ライパのようなオトナのサーキット走行会に参加するライダーとの親和性も高いはず」と大谷さんは語る。
「もちろん製品にもよりますが、ダンロップの傾向として、ライダーが強く意識しなくてもタイヤなりに走るだけで軽快なコーナリングができるので、エントリークラスやミドルクラスあたりで走られるライダーにもマッチすると思います。また、とくにα‐14はフロントタイヤの動きが分かりやすく、セルフステアを抑えるとか逆操舵を入力するなどのテクニックを学ぶときに、感覚をつかみやすいのでオススメですよ!」

SPORTMAXα-14:ダンロップらしさを追求したレースレプリカ・ラジアル

フロントから軽快に寝て、セルフステアを抑えたり、逆操舵や舵角を足すなどのハンドル操作に対してリニアに反応する特性を狙った、キビキビとした運動性能重視のスポーツラジアル。リアは3分割構造で、ショルダー部の狭いエリアにフルカーボンコンパウンドを採用。スポーツ向きだがライフも長めに確保してある

SPORTMAXα-14 ●価格:オープン 【F 130/70 ZR16】【F 110/70 ZR17】【F 120/60 ZR17】【F 120/70 ZR17】【F 110/80 ZR18】【R 150/60 ZR17】【R 150/70 ZR17】【R 160/60 ZR17】【R 170/60 ZR17】【R 180/55 ZR17】【R 190/50 ZR17】【R 190/55 ZR17】【R 200/55 ZR17】【R 150/70 ZR18】【R 160/60 ZR18】

SPORTMAX Q4:ほぼスリックのルックスだがこう見えて公道走行もOK!

米国のダンロップが、スリックタイヤの技術を駆使して開発。サーキットのドライ路面で絶大なポテンシャルを発揮しつつ、公道走行にも対応する。100%米国開発で、現地ライダーの好みに合わせ、激しく荒々しい乗り方にマッチしやすい。ブレーキングでしっかり前輪を潰してからの鋭いコーナリングが魅力だ。

SPORTMAX Q4 ●価格:オープン 【F 120/70 ZR17】【R 180/55 ZR17】【R 180/60 ZR17】【R 190/50 ZR17】【R 190/55 ZR17】【R 200/55 ZR17】

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SPORTMAXRoadsport 2:OEMの採用件数も多い究極のオールマイティ

シングルアールに近いプロファイルを持ち、ダンロップとしては比較的穏やかなハンドリング。リアは2種類のコンパウンドを重ねた2層トレッド構造で、深層コンパウンドにレース用微粒子カーボンを採用して発熱性を高めた。市街地からワインディング、サーキット、ウエット走行までバランスよくカバーする。

SPORTMAXRoadsport 2 ●価格:オープン【F 120/60 ZR17】【F 120/70 ZR17】【R 160/60 ZR17】【R 150/55 ZR17】【R 190/50 ZR17】【R 190/55 ZR17】【R 200/55 ZR17】

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